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[3000円ワイン]うっかりますたの休日。〈フランス/ピノノワール〉

恥の多い生涯を送ってきました。

わたしはとかく不注意が強いタイプで、落ち着きがないのに確認もしないので、よく失敗します。

ひとつひとつは、ささやかなこと。
たとえば、できあがったばかりのチャーハンを皿に盛るつもりで全部床にぶちまける。チーズケーキを焼くのに砂糖を入れ忘れる。オリーブオイルのボトルを盛大に落とし、しばらくつるつるの床で過ごす。

コンビニで「紫の野菜ジュース」を買ったつもりが、帰ってくると「トマトジュース」だったりします。「生クリームパン」を買ったつもりが、食べてみると「生クリーム入りのアンパン」だったりもします。いつ入れ替わったの?

トイレットペーパーは切れているのに、刺身醤油が3本冷蔵庫に入っています。そのうえ、どれもふたがあいていたりするので、一体どれから使ったらいいのかわからなくなります。

目的の駅で降りられないのはいつものこと。乗り換えミスもお手のもの。
つい先日は朝のホームで、「あれ?今からどこに行くんだっけ?」と固まりました。仕事です。


こんなことは日常茶飯事なので、失敗はもはや織り込み済みで生きています。
人にはそれぞれの得意さと不得意さがありますし、この落ち着きのなさがゆえのフットワークの軽さは、わたしにとっての大切なエンジン。
とはいえなるべく人様にご迷惑はおかけしないよう、そしてかけてしまったご迷惑には頭を下げながら、一生懸命に生きているんですよますたやだって!(急な語気)

・・・というわけで、今回何をやらかしたかというと。
仕事に行ったら、仕事じゃありませんでした。

「お疲れ様でーす」といつもどおり元気に挨拶してから、「え?なんで来たの?」という沈黙があり、「あ、もしかして会議?!来週だよ!」に行きつくまでの30秒間を、わたしはしばらく忘れることはないでしょう。

は、恥ずかし~~~~~~ッ…

失敗を織り込み済みで生きていても、恥ずかしいものは恥ずかしい。
そんなわたしはせめて、美味しいワインを飲みます。
夕方から会議があると思って、仕事モードで過ごした土曜日を返せ!(自分のせい)

ブルゴーニュ キュヴェ・マルゴ [¥3960]

<ワインdata>
国:フランス 種類:赤ワイン 品種:ピノノワール ヴィンテージ:2020 生産者:オリヴィエ・ルフレーヴ インポーター:エノテカ

<バランス>
酸味★★★☆☆ タンニン:★★☆☆☆ 香り:★★★★☆

さてこちらは、「ジェネリック・ルフレーヴ」として(わたしの中で)有名な、オリヴィエ・ルフレーヴでございます。

以前、オリヴィエ・ルフレーヴのブルゴーニュシャルドネをいただいて、これがまったく素晴らしい村名ジェネリックでしたので「こりゃあいいや!」と味を占め、今度はブルゴーニュ・ピノノワールでジェネリック気分を味わおうという、そういう魂胆です。

▶ジェネリック・ルフレーヴについての記事はこちら。

今回のワインのビンテージは2020。2020年のブルゴーニュ地方は春にぐんと気温があがり、歴史的な早熟となった年でした。その結果、できあがったワインは果実味がつよく、ときに過熟気味の味わいが現れることがあります。

これ、わたし大好きなんですよ。早飲みしてもわかりやすく美味しく、総じて親切でフレンドリー。素直に「美味~♡」と感じられるので、つい嬉しくなっちゃうんですね。

熟成ワインも、思慮深いワインも、もちろん大好きなますたやですが、ひとくち飲んで「うンみゃ~~~♡」と言っちゃうワインには、一生仲良くしてもらいたいと思っています。


そんな雑談をしながら、早速グラスに注いでいきます。
さあ、しばらくぶりの2020ブルピノちゃん、今宵のご機嫌はどうでしょうか?!

濃………!

なかなかの色の濃さです。まだまだふちも紫で、若々しさが感じられます。グラスを伝っていく雫も粘性が高く、一見して「濃そう」な雰囲気。
しかし注いだ直後の香りは、どちらかというと静かな印象です。柔らかなベリーの香りと酸、そしてふんわりと樽の香りが漂います。とはいえこれはたぶん、時間が経つごとに変化していきそうな雰囲気…!

ひとくちめに飲んだ時は、ピノノワールにしては強めのタンニンと、はっきりとした酸が感じられました。ベリー系の果実味もありますが、最初はそこまで主張的ではありません。どちらかというとシックな雰囲気で、おお、気品があるピノだなぁ、という感じ。

ところがやはり時間が経って来ると、これがどんどん香りが華やかになっていくんですねぇ…!
赤系ベリーのチャーミングでフレッシュな香り、凝縮した薔薇のようなフラワリーなトーン、そして口の中に広がっていくジューシーな酸。甘酸っぱい果物をかじったような幸福の余韻が、飲み終わったあとにも続いていきます。

いや~、美味しい。こりゃ美味しいや!

時間が経った、といってもそれはほんの30分くらいで、どんどん味わいが変わっていきます。結果、「飲むごとに美味くなる」感じになって、完全にハッピーな液体でした。
これがまた後半になるほどわたしの好みに寄ってきて、もっと飲みたいのになくなっていくというジレンマに襲われ続けます。あ~、もっと飲みたい、でもなくなるのが寂しい~~!

いやはやこれは、率直に美味しいワインでした。さすがジェネリック、安定感があるなぁ…!
ピノノワールを飲み慣れてない、あるいは「これから飲んでみよう!」という方にもよさそうです。このワインが好きな方は、たぶんわたしと舌が合います。仲良くしてください!

こんなブルピノに出会えるんだから、まだまだ3000円(台の美味しいピノノワールを探す)ワインの民、やめられそうにありませんね…!

ジューシーなチキンソテーにもぴったり!

ワインはどんな人にも平等に美味しい。
ワインは恥ずかしいますたやにも優しい。

というわけで、これからもたくさんの失敗を重ねながら、重ねた失敗は笑い飛ばして楽しく生きていこうと誓った夜だったのでした。人間だもの!


ここまでお読みいただいてありがとうございました^//^記事がよかったよ~という方、「どんまいどんまい!よくあること!」と思ってくださる方は「❤」マークを押して「スキ!」で励ましてもらえると嬉しいです🥰

それでは、また次の #3000円ワイン#ワ活 でお会いしましょう。3000円ワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした(^○^)🍷

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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)、夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得、2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得、現在はWSETLevel2を英語で挑戦中の、ワイン大好き夫婦です!

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