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村名ジェネリックを飲んだ夜〈フランス(ブルゴーニュ)/シャルドネ〉

今回ご紹介する #3000円ワイン は、【オリヴィエ・ルフレーヴ】のACブルゴーニュ(白ワイン/シャルドネ)です。

みなさん、「ルフレーヴ」ってご存知ですか。

ワイナリーの正式名称は、「ドメーヌ・ルフレーヴ」。
ブルゴーニュ地方、コート・ド・ボーヌに位置する高級白ワインの産地『ピュリニーモンラッシェ村』を代表する造り手であり、つまりそれがどういうことかというと、高くて美味しい白ワインを造っているドメーヌである、といういうことです美味しそう。

ドメーヌ・ルフレーヴは1500年代から続く名門だそうで、それっていつくらいなのかと思って調べてみたところ、ちょうど日本が室町時代から安土桃山時代へと変遷する時代のさ中、鉄砲とキリスト教が伝来し、織田信長が延暦寺を焼き討ってから本能寺の変にて没し、続く豊臣秀吉が全国を統一しつつ朝鮮出兵に出かけていくあたり、までが1500年代でした。時代、駆け抜けるな~。

わたしの頭のなかには、教科書に載っていた”あの”ちょびヒゲ信長イメージしかないので、そんな時代からワインを造ってたなんて、ちょっと気が遠くなります。
あのちょびヒゲの時代から、せっせと葡萄を育ててたんだなぁ…。二次元のちょびヒゲイメージに、おじさんたちの日に焼けた背中が重なります。ドメーヌ・ルフレーヴ、果てしねぇな。

で、このドメーヌ・ルフレーヴ、当然といいますか高いわけですよ。さすがに庶民のわれわれが日常的に手を出せるような値段ではありませんし、すくなくとも3000円ワインとして紹介できるような代物ではありません。

ところが、飲んだんですよ、その、「ルフレーヴ」を。

ということで、今回いただいた【オリヴィエ・ルフレーヴ】について紹介していきます!

▶ 似たようなことが以前にもあったような……


ブルゴーニュ レ・セティーユ 2019 [¥3630]

<ワインdata>
国:フランス(ブルゴーニュ) 種類:白ワイン 品種:シャルドネ ヴィンテージ:2019 生産者:オリヴィエ・ルフレーヴ インポーター:エノテカ

<バランス>
酸味★★★☆☆ 糖度:★☆☆☆☆ 香り:★★★★☆

オリヴィエ・ルフレーヴって誰ぞ?

オリヴィエ・ルフレーヴの当主であるところのオリヴィエ・ルフレーヴさんは、ドメーヌ・ルフレーヴの名声を築いた「ヴァンサン・ルフレーヴ」氏の甥っこ。1982年~1994年の12年間、ドメーヌ・ルフレーヴの経営を担ったのちにネゴシアンとして独立したのだそうです。

ついでにこの期間についても調べてみたところ、1982年の日本では「北酒場」と「待つわ」が流行り、途中でわたしが生まれ、1994年にはイチローが活躍して、「同情するなら金をくれ」が流行語になったそうです、最近だな!

寄り道しました、話を戻します。

一概に「ネゴシアン」といっても、その形はさまざま。
オリヴィエ・ルフレーヴの場合は「出来上がったワイン」を買い付けるのではなく、自分たちのチームで契約農家さんの葡萄栽培を管理するそうですよ、へぇ!

収穫はすべて手摘みでおこなうなど、全体的に「な?格が違うだろ?」感がすごいオリヴィエ・ルフレーヴ。さすが甥っこ、「ルフレーヴ」の名を冠するだけはあります。


今回いただいた「レ・セティーユ」は「ACブルゴーニュ」ということで、オリヴィエ・ルフレーヴのなかでももっとも廉価なラインにあたります。が、

見てください。エノテカさんから、直々にこんなお返事が。

・・・・村名ジェネリックじゃん!(※)

※村名ジェネリックとは
村名ブドウを使用したワインを飲むことによって、まるで今自分が村名クラスのワインを飲んでいるかのような気分におちいることができる、最高の庶民遊びのこと。

ますたや語録2022

まさか3000円で「村名ジェネリック」遊びができるとは。
世界はまだまだ余白に満ちている、そんな希望が胸に灯ります。

そんなわけで、村名ジェネリック レ・セティーユ、さっそく飲んでみようじゃありませんか!

グラスに注いでみると……

ふ、ふぁあ~~~っ ナイス香り~~~~~~っ!!👏

グラスから立ち上るのは、繊細で柔らかな樽香。そこにりんごや洋ナシのふんわりとしたフルーツの香りが漂い、輪郭をピュアな酸が形作っています。
飲む前から「はっは~これあれでしょ、絶対美味しいワインでしょ」って直感できる幸せに包まれた香り。は~、いいなあ、今からあたしこれ、飲めるんだ、うれしいなあ…!

ちなみに我が家ではこういった「たいへんに美味しい香りのするワイン」のことを、「におい袋に入れて常に持ち歩きたい」という意味の敬意をこめて「におい袋候補」と呼んでおります。

今回のオリヴィエ・ルフレーヴ レ・セティーユは、まさににおい袋候補。白ワインのにおい袋候補って、珍しいんですよ我が家では!知らんけど。


さて、まだ飲んでませんよ。そうなんですよ、まだ飲んでないんですよ。びっくりですよもう、香りだけでだいぶ満たされました。ここに来てようやく、ひとくち口をつけてみます。

・・・・美味しいなあ…(うっとり)

香りから予想していた樽とフルーツ感のバランスはそのままに、まろやかな口当たりの液体がくちのなかに流れ込んできます。ちょっとミネラルの雰囲気もあって、香りよりはすっきりとした飲み心地になっていました。

これ、なんていうんだろう。あの、なんていうか… 樽のきいたまろやかなシャブリっていうか…
いや、樽のきいたまろやかなシャブリはもはやシャブリじゃないんですが、でもなんかそういうことを言いたくなるような、シャープな横顔をお持ちのワインだったんですよね、不思議だなぁ…

缶詰のホワイトアスパラと、夫氏作のオランデーズソース。
ワインが好きすぎて料理ができるようになるという、鋭角なルートをたどる夫氏の料理力。

というわけで、イベント前夜で完全に緊張しかかっていたところに、大変によき幸福チャージができたのでした。やったね!

▶ 文学フリマの前日でした。

ジェネリック村名によってジェネリックブルジョワ遊びもでき、(オリヴィエ)ルフレーヴさまさまの、ジェネリック贅沢な夜だったのでした🌙


それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました♪
記事を読んで「美味しかったね」って思ってくださった方、ルフレーヴ飲んだよ!(ドヤァ…)という方は「❤」ボタンで「スキ!」してくださるとわたしがうれしいです!(うれしいだけ)

それではまたお次の、 #3000円ワイン#ワ活 にてお会いしましょう🥰
3000円台のワインをこよなく愛する3000円ワインの民、ますたやでした🍷今夜もかんぱーい!

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■ ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。2022年、コムラードオブチーズ認定。夫はワイン検定講師もつとめています。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

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