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雪の日に、地中海を思う<ギリシャ/アシルティコ>
こんばんわ(^○^) 3000円ワインの民、ますたやです♪
さて、本日は年始一発めの3000円ワインの記事です!
ちょっとね、年末年始、3000円どころじゃないワインが飲めるバグが発生しておりまして…
▶ 年末年始のバグ
いやいや3000円ワインと違うんかい!と。
高いワイン飲んでるやないかい!と。
しきりにわたしの庶民派ハートが騒ぐので、しっかり、修正パッチをダウンロードしておきましたよ。ええ。通常業務っていう名前のパッチなんですけどね…
さて、みなさん。関東地方、大雪です!⛄
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最初に東京に出て来てから10年が経ちますが、これだけ惜しげもなく降ったのって、10年ぶりくらいじゃないかなあ。
明日の出勤・・・などといったむずかしい大人の事情はいったん忘れ、「ちょっと散歩に出よう!」と夫を誘い、夜の散歩に出かけました。
雪がすくない瀬戸内の地域に育ったもので、雪が降るとつい自動的にわくわくしてしまうんですよね。
小学生の頃、雪が降った日の時間割は「雪遊び」になりました。
いま思えば、たいして積もってなかったんだと思います。遊具に降り積もった雪をなんとか集めて雪玉にする程度。人気の雪スポットなんか、すぐに上級生に取られてしまいます。
丸めた雪には泥がついて茶色くなるし、そもそも水を含んだべちゃべちゃ雪がほとんど。
でも。楽しかったんですよね。すっごい楽しかった。
雪だるまなんて、3年に1回くらいしか作れないから。雪合戦なんか昔話のなかの話だから。
ほんの小さい雪玉が、庭先で溶けていく、そのたった2日間ほどの命を、こどもながらなんだか真剣に見守ったものです。
それにたぶん、大人たちだって、ちょっとそわそわしてたでしょう?
あの頃の感情が瞬時によみがえって、ついわくわくしてしまったここ数日だったのでした。
いやあ、それにしても――寒い。
大人になってしまったわたしたちは、実際はそんなにはしゃぐわけではありません。ただ粛々と出勤し、電車の遅れがないことにほっとしつつもなんだか落胆し、そしてつるつると滑る道を、ただただ用心しながら帰路につくのです。
・・・寒い。
もう、家に着くころには、芯から冷えきっています。
こうなってくると、せめてワインくらい、なにかあたたかそうなイメージのものを・・・――
ドメーヌ・カラニカ アシルティコ 2018 [¥3460]
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<ワインdata>
国:ギリシャ 種類:白ワイン 品種:アシルティコ ヴィンテージ:2018 生産者:ドメーヌ・カラニカ インポーター:VD'Oヴァンドリーヴ株式会
<バランス>
酸味★★☆☆☆ 糖度:★★☆☆☆ 香り:★★★☆☆
と、いうことで、新年1発目の3000円ワインは、地中海に面した南国はギリシャの、アシルティコからスタートです!
アシルティコ・・・
ま… マイナー・・・っ!笑
雪が降るまえは、次の記事が新年1発目ですし、なにかこう、新年感にあふれたキャッチ―なワインを!などと思っていたのですが、雪の寒さに負けました。
せめて、あたたかそうな国のワインが飲みたかったんです…
いいんだ、ワインって日常に寄りそうものだから…
日常が変化するのだから、飲むワインが変化するのは当然なんや…
なんだったらいったん、アシルティコの前に、記事的なキャッチーさを求めて、同じく3000円ワインである『スノーベッカー』を夫に提案してみたりもしたんですけど、「寒いから嫌だ」とすげなく断られてますからね。
まあ… 気持ちはわかる。
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こちらのギリシャワインは、年末に立ち寄った京都のワイングロッサリーさんにて購入いたしました。
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「普段あまり飲まない、メジャー品種じゃないワインを探していて…」とお伝えして、いくつかのワインを選んでいただいたのですが、
そもそもそんな探し方で、キャッチーな記事からはじめられるわけがない。
うん・・・仕方ないよね。もうこれは、手癖みたいなものだから…
3000円ワインの民は、2022年もおのれの直感に素直に、自由に、そして縦横無尽に、自分の道をこれでもかと突き進んでまいりたいと思います!押忍!(無理矢理の新年感)
目指すは、フリーダム・イタリア・マインド…っ!
▶ イタリアの自由さに心が温かくなる(かもしれない)記事はこちら。
さて、あらためまして、ギリシャのアシルティコです。
アシルティコってなんぞ?
ソムリエ協会の教本では、こんな説明がされていました。
気温が高くなる地域でも高い酸を維持することができる品種で、透明感と気品のある香味をもったワインとなる。比較的果皮が厚いため、乾燥に強く、病害虫に対する抵抗力も高い。
はっはーん、なるほど・・・さてはおぬし、おいしいワインだな?(結論)
グロッサリーさんのご紹介によると、アシルティコはサントリーニ島のものが多いとのことですが、今回のワインは「アミンデオ地方」で造られたワインとのこと。ほうほう。
いやあ、それにしても、いいですねえ、ギリシャ。
青と白、海と空、オリーブ、バカンス、サングラス・・・そんな情景が、つぎつぎと頭に浮かびます。
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これこそまさに、今わたしが求めている「あたたかい」ワイン!
雪で芯から冷え切ったわれわれを、温めてくれる南国ワイン!!
さて、では今度はこのワインの出身地、アミンデオ地方について、ふたたびソムリエ教本を開いてみましょう!
標高は650mに達し、近隣の山脈から冷たい北風が吹き下ろし、ギリシャで最も寒い産地の1つ。冬季は冠雪が残る。
いや寒いやないかい!!!!!!!
アミンデオのワイン、ギリシャの青い海を見下ろすオープンテラスで、ノースリーブにサンダルはいて飲むワインじゃなかった。冠雪て。
たぶんこれダウンジャケット着ないといけないわ。あとサンダルだめだわ。靴下も履こ。
うん…… でも、ほら、いいじゃない、
ワイン、おいしかったからさ、心はほっかほかですよ!!!!!!
よっしゃ!万事解決!!!!!!!
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さて、外観です。むむ、思った以上に黄色味が強く、ややオレンジがかっていますね。凝縮感というか、酒質のつよさを感じる見た目です。ほー
香りは… 独特!
華やかな白いお花の香りや、凝縮したフルーツ感みたいな、いわゆるおいしい白ワインの要素はしっかり前面にあるのですが、
その背景に、なんていうんだろう、甘ったるいハーブ… うーん、なんだろう、たとえようのない、個性的な香りが見え隠れしています。
この香り… あなたは一体… 誰…?
これがひとくち飲んでみて、なるほど納得。これはあれだ… 酸化熟成の風味だ!
酸化熟成させるタイプのシェリー酒に似たような、ほあっとまろみのある甘ったるい感じの香りが漂っているのです。
なんで?と思ってインポーターのページを見てみたところ、こちらのワイン、「バトナージュ9か月」と書いてありました。
バトナージュとは、ワインが発酵し終わったあとにおこなわれる過程で、樽やタンクのなかで熟成中のワインと、発酵が終わって沈んでいる酵母とを、バトン(攪拌のための棒)でかき混ぜる過程。
同じく澱に触れさせる(澱とともに熟成させる)「シュールリー」とくらべると、より積極的に混ぜにかかる工程です。
シュールリー同様、味わいに複雑みが増すことを目的におこなわれるのですが、どうやら同時に炭酸ガスが抜けやすくなるために、短い期間の間に酸化熟成のニュアンスが表れやすくなることもあるよう。(毎日ワイン365さんホームページより)
あ、これだ。
なるほど。バトナージュ期間を長く取ることによって、酸化熟成の雰囲気がぐっと強まっている、そんな味なんだ。はー、なるほど、理解。
理解できると、「独特」と思っていた味の奥に、意味が見えてくるから不思議です。ワインってほんとにおもしろいなー。
ひとくち飲んでみると、思った以上にドライでミネラリー。これもなんとなく辛口シェリーの雰囲気に似てますね。香りは甘く、飲むとドライ。
まるで「アロマ系」かなと思われるような華やかな香りの反面、味わいは落ち着いていて、意外といろんな料理に合わせやすいかも。
アルコール度数も11.5%と思った以上に軽やかです。
この日はワインのふるさとに合わせて、ギリシャ風料理を作ってみたのですが、
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グリークサラダに乗せたフェタチーズと、このワインが、ばっちり合う!
フェタチーズの独特な香りを、ワインの個性的な香りが包み込んで、べつのおいしさとして昇華されていく感じ。はー、ギリシャだ。
もちろん、ムサカ(ギリシャ風のラザニア)にも文句なしに合って、さすがふるさと合わせは最強だなと感じられた夜。
アミンデオ高原の寒空のもと、ダウンジャケットを着て、靴下を履き、遠きサントリーニ島の青い海を思い描きながら、飲むワイン・・・
それはもう・・・普通に今のわたしだな・・・
南国には一歩およばなかったものの、おいしいワインに心をあたため、いつもどおりの楽しい新年1発目3000円ワインとなったのでした。
今年もいつもどおり、自分の「好き」にまっすぐに楽しんでいきます!
みなさんもどうぞいつもどおり、お気楽によろしくお願いいたします♪
それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました♪ また次の #3000円ワイン か、#ワ活 でお会いしましょう!3000円ワインの民、ますたやでした(^○^)
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
twitter:@3000wine_tami
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