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ひとはいかにしてブルオタとなりしか〈ブルゴーニュ/ピノ・ノワール〉

ブルゴーニュ大好き人間のみなさん、こんばんわ!3000円ワインの民、ますたやです(^○^)

さて本日の3000円ワインは、泣く子も黙るワイン界の帝王、いや我らが女帝、ブルゴーニュです!

あらためまして、ブルゴーニュ大好き人間、縮めてブルオタのみなさん(意訳)、こんばんわ!(^O^)

ブルゴーニュ、飲んでますか?


一般の善良な市民たちが『ワイン好き』をイメージするとき、なんとなく一番に思い浮かぶのは、実はこのブルオタのみなさんのことなのかもしれません。


「ワイン好きってことはあれでしょ、なんかでっかいグラスを、ぐるぐるまわして飲むんでしょ」

「ロマネ・・・なんとかみたいな名前のやつを、ホテルの高層階ラウンジであけるんでしょ」

「つまりあれだ・・・GACKTってことでしょ?

「若い・・・若い、ラターシュ・・・・・・」 ―― GACKTの名言より(芸能人格付けチェック 2014年)

すくなくとも、3000円ワインを探して必死にワインショップをはしごするピンク色のアルパカのことなど、脳裏をチラともかすめもしないことでしょう。

実際、ブルオタのみなさんがワイン界に貢献している度合いは、相当なものです。

なにがって、金額が。

近所のワインショップのソムリエが言うには、

「うちの売り上げの4割は、いわゆる高級ワインであるグランヴァンなんです。もう4割は、セット売りの安ワイン。(中略)そして、残った2割に満たない部分。それが、ますたやさんがいつも買って行く、それ以外のワインなんです」―― 記事:3000円ワインの民とは

とのこと。

きっとワイン界全体として見てみても、おんなじ傾向がみられるはずです。そして、グランヴァンと呼ばれるワインのうちの相当の割合を、間違いなくこのブルゴーニュが占めているんです。

つまり、アルパカがどんなに必死に3000円のワインを買ったって、どこぞのグランクリュをポンと1本買うほうが、断然貢献度は高いわけです。

おお、ブルオタよ・・・ブルオタの民よ・・・バッカスとはそなたのことだったのか・・・


そんな、我々の住まうワイン界を、その豊富な経験と盤石な経済力で牽引してくださっているブルオタの民のみなさまですが、

ブルオタをブルオタたらしめている要因のひとつが、ユニークで複雑な「生産者」たちの魅力だと思います。

ドメーヌ・ルロワ、アルマン・ルソー、コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ、エマニュエル・ルジェ、メオ・カミュゼ、ルフレーヴ、コント・ラフォン・・・・・

名を聞いただけで反射的によだれが出るこれらスター醸造家をはじめとして、ブルゴーニュには本当に多くの、「注目を集める生産者」が存在します。

しかもこれら生産者たちがまた、気になる関係性だったりするんですよね。

誰かが誰かの息子だったり、親戚だったり、弟子入りしてたり、弟子入りを断ってたり、ドメーヌで一緒に働いたことがあったり、隣の家に住んでたり・・・

いや隣の家はもはや他人じゃん・・・

そんなわけでブルゴーニュって、「この生産者、実は昔△△のドメーヌにいたことがあってさぁ、19××年のヴィンテージだけ、△△ドメーヌで一緒に醸造してるんだよねぇ」みたいな、

うんちk・・・ご示唆を、ついついのたまってしまいたくなるような、そんな魅力を秘めているんです。


そんなわけで、今回の3000円ワインを造った、ブルゴーニュの生産者は、こちら。

フレデリック・マニャン!

フレデリック・マニャンはマニャン家の5代目としてモレ・サン・ドニに生まれ、17歳頃からは本格的にワイン造りの世界に身を投じ(中略)1995年に自身の名を冠したネゴシャンを設立しました。―― 田中やさん.混む ホームページより

や、やはり5代目・・・・・・!!!


Bourgogne Pinot Noir [¥ 3700 ]

<ワインdata>

国:フランス(ブルゴーニュ) 種類:赤ワイン 品種:ピノノワール ヴィンテージ:2018 生産者:フレデリック・マニャン インポーター:テラヴェール株式会社

<バランス>

酸味★★★☆☆ 糖度:★★☆☆☆ タンニン:★★★☆☆


さて、テラヴェールさんのホームページによると、フレデリック・マニャンの栽培責任者は、あのルロワから移籍してきた方なのだそうです。

D.R.Cではなく、あくまで ”ルロワ” のワイン造りを目指し、

10年以上前から有機栽培を取り入れ、太陰有機法 に従った栽培や醸造を行ってきた。最近の「フレデリ ック」はより自然で人為的介入を少なくする方向に 向かっている。―― テラヴェール ホームページより

・・・ということなのだそうです。いいですね、ノってきました。

さらに、書類上は『ネゴシアン』(買い付け葡萄をもとにワインを醸造するワイナリー)なのだけれども、限りなくドメーヌにちかい形で醸造がおこなわれているとのこと。

どういうことかというと、自分たちの栽培チームを畑に派遣して、自分たちで管理した葡萄をもちいて醸造をおこなっているそうなんですよ。

いいですね、いいですねぇ!その調子! ちょっと調べるだけで、あしたから使えるうんちk・・・使える知識が満載です。さすがフレデリック・マニャン、さすがのブルゴーニュ大先生!

さらに調べて行くと、

ジャー(アンフォラ)での熟成も開始。スペイン製の 薄い素焼きの甕での熟成により、水分が少し蒸発 し、若干凝縮する。―― 同 テラヴェール ホームページより

なんと、アンフォラでの熟成まではじめてしまった…!こうなったら、とことんこだわって造っていただきたいです。わたしたち庶民としては、とにかくおいしいワインが飲みたいだけ、できれば3000円台だとうれしい、願いはただそれだけでございます。


ところで、そんなうんちくの羅列よりも、ますたが気になったことがあります。

みなさん、気になりませんか。

そう、名前です。

まにゃん て(ΦωΦ)

実はわたくしますたや、カタカナ表記がちょっと苦手なんです。高校の世界史なんて覚えられる気がしないまま、履修漏れで通りすぎたくらい(そういう時代です)。

だから、飲んだワインの銘柄も生産者も、けっこう片っ端から忘れて行くんですよね。

そうなると次にワインショップに行ったときに、感想を伝えられないんですよ。

「あれ、おいしかったですよ~!ほら、あの… ブルゴーニュの」としか言えない。

「ブルゴーニュの… ほら、ピノノワールの!」 だいたいそうだわ。

その点、まにゃんなら安心です (ΦωΦ)

この名前なら、次にショップに行った時も、忘れずに自信を持って伝えられそうです (ΦωΦ)

「こないだ飲んだワインあったじゃないですか、まにゃん」 ほら。

「あのまにゃんよりも、もうすこしエレガントよりのワインはありますか?」 ほらほら!


ありがとう、まにゃん (ΦωΦ)

また会おうまにゃん (ΦωΦ) 

わたしたの心の友達、まにゃん! (ΦωΦ)


(言いたいだけ)

さて、本題のワインです。

グラスにそそいでみると、ピノノワールにしてはかなり濃い色合い。この外観だけを見ていると、ピノノワールとは言えそうにありません。

香りは・・・ん、ちょっと還元してるかな。

酒質は比較的強めで、どちらかというとふくよかなピノ。酸もしっかり伸びやかで、これから熟成が進むにつれて、まだまだ変化していきそうだなぁという感じ。すでに湿った土壌の香りや動物的なニュアンスも混ざりあっていて、スパイシーな香りも漂う、しっかり系のピノノワール。

これはこれでおいしく飲めたのですが、せっかくなので半分ほど残しておいて、3日後に再チャレンジしてみました。

すると、還元香は初日よりはだいぶおとなしくなっていましたが、それでもまだふんわりと残り香が・・・

ああ、これ、たぶんSO2の少なさや、天然酵母からくる香りなのだろうと思われます。

実はますたや家、この感じがちょっと不得意。ナチュラル系全般に対して、若干どぎまぎしながら付き合っているところがあるので、結果的によりこういった香りを、取りやすいところがあるんです。

▶ 我が家とナチュラルワインの、不器用なお付き合いはこちらの記事に

味や香りってあくまで主観的なものなので、それを ”オフフレーヴァ―”と取るかどうかは本当に人それぞれ。自分の五感との相性や、これまでの経験、たまたまのコンディション、さらにはその日の料理とのペアリングで、まったく変わってくるものだと思います。

一方で、いわゆる "ビオ系" に適当に手を出した結果、実際に返り討ちに合ったこともあったりなんかして… ついつい、身構えすぎてしまうところがあるのは、わたしなりに自覚しています。

これに関してはね、もう、うまいナチュラル系を飲んで上書きしていくしかないんですよ。

頼んだぞ、我がバッカス…!

とはいえこちらのフレデリック・マニャン、3000円で買えるACブルゴーニュとしては、完成度の高いワインだったと思います。

エキナカの総菜屋さんで買ってきた、きのこの極厚ハンバーグと合わせると、ハンバーグの脂分をちょうどよくすっきりさせてくれて最高の組み合わせでした。

ああ、ワインもハンバーグもおいしかった! 最高の祝前日…! (ΦωΦ)


さて、これでまた一段、ブルオタへの階段をのぼったのかもしれない・・・などと満足しながら振り返ってみると、そこにはいつもの3000円ワインが、にこにことこちらに向かって手を振っているのが見えるのです。

ああ、心の友よ… 3000円のワインよ… わたしはまだこの場所から、動くことができそうにもない…!

わたしだって、おっきくなったら、ワイン界に貢献していくんだ!;0;

そんなことを心に誓いながら、また週末も3000円ワインをあけるのです。

あー、はやくも次の週末が待ち遠しい。毎週、水曜日が休みだったらいいのにな~…;;


なんだかんだいって今週もあとふつか。みなさん、週末を夢見て頑張って勤労に励んでいきましょう!

それではまた、次の3000円ワインで会いましょう♪ ますたやでした (ΦωΦ)

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ますたやとは:

関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。3000円ワイン以外のワインについては、Vinicaにて夫が更新中。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!

twitter:@3000wine_tami
Instagram:@3000wine_no_tami

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