二列目の端アイドル、北海道ケルナーへの信頼感〈日本/ケルナー〉
北海道産「ケルナー」への、全わたしにおける信頼感が高まっています。
ケルナーは、ドイツ生まれの白ブドウ。黒葡萄であるトロリンガーと、かのリースリング大先生を掛け合わせて作られた品種です。
リースリングが親もとなだけあって、香りはとてもアロマティック。青りんごのような爽やかな甘みのあるフルーツ感と、高すぎないけど綺麗な酸、そして後半にわずかに感じるタンニンのような苦みが、和食にもあうちょうどいい味わいを醸し出していると思うんですよ。
なにを隠そう、わたし、ケルナー、好きなんですよね。
生まれ故郷のドイツでは生産量6位と、いまいち人気が出ないケルナーちゃん。日本でもなんとか5位に食い込む程度で、どうも二列目の端の立ち位置で踊るアイドル感が否めません。
▶ 日本のドイツワインを牽引するWines of Germanyさんのブドウ品種紹介でも、わずか3行で終了してしまう二列目の端アイドル感。
しかし、北海道ですよ。
北海道でのケルナー生産量は、ナイアガラに次ぐ第2位。冷涼地域であるドイツで生まれたケルナーは、おなじく冷涼地域である北海道で伸び伸びと愛されている様子。
いつもは舞台の二列目の端で頑張ってチームを支えていた推しちゃんが、地元への凱旋ライブでは前列にやってきて、ちゃんと自分の推しうちわを見つける感がいい。とてもいい。
その控えめさ、自分が推してあげなきゃという使命感が、オタク心をくすぐります。
そして、オタクの判官びいきだけではなく、なんといっても美味しいんですよ、ケルナーって。
ややアロマティック品種好きなわたしとしては、北海道ケルナーはハッピーな気持ちになれるワインに出会う確率がけっこう高いです。めちゃくちゃ美味しい!とか、斬新な味!ってことではないのだけれど、ハズレがなく綺麗な味が多いと思います。
しかも、そこまでお高い品種ではないので、なんだったらワインを飲み慣れてないビギナー層の方にも勧められるんじゃないかなぁと思うほど。
ほら、ビギナーの方にワインをオススメして、「ゲヴェルツトラミネールが美味しい!」ってなったあとに、次なに紹介しようかな…リースリングだと美味しいのは高いし…下手に買っちゃうとただ酸っぱいし…みたいになるじゃないですか。かといってソーヴィニヨンブランが美味しいって感じられるかというと、それも正直まだ自信ない、みたいな。
そんなとき、「最近、日本ワインがすごく美味しくなってきてて、北海道のケルナーって品種とかどうかな。料理にもあわせやすいよ」なんて言えたら、なんか通っぽくて、かっこいい気がしませんか。
北海道ケルナーその1:オチガビワイナリー[¥2,200相当]
こちらは、わが家が「これが北海道のケルナーか…!」と認識するようになった記念すべき1本。
ふるさと納税が「もうちょっと行けそう」だったので、なんとなくいただいたワインだったんですが、これがきちんと美味しくて、ちょっとびっくりしたんですよ。
グレープフルーツやオレンジピールに、ミント系のグリーンハーブの香り。白桃のような優しいくちあたりと、後半に伸びるわずかな苦み。
刺身や天ぷらとも合わせられる、万能に美味しい優秀ケルナーでした。
北海道ケルナー:仁木ヒルズワイナリー HATSUYUKI[¥5,500]
こちらはお友達がワイン会に持ち込んでくれた、ケルナーで造られた「いいワイン」!(5000円級!)
グレープフルーツやオレンジ、白桃を感じる豊かな香りと、伸びやかで美しい酸味。「初雪」の名の通り口当たりは繊細で、ひとくちごとに「は~…」とため息がもれる、うっとりするようなワインでした。
は~… また飲みたい。
▶持ちこんでくれたのは、このワイン会でした🌸
北海道ケルナーその3:千歳ワイナリー ハーフサイズ[¥1430]
北海道への #ワ旅 にて手に入れた、千歳ワイナリーさんのケルナー。
▶ こうも暑いと、寒い北海道が恋しくなります。
柑橘系の爽やかな香りに、りんごのような瑞々しいニュアンス。白い花のような華やかな香りもありつつ、石灰系のかちっとしたくちあたりも感じます。道産らしいほどよい酸味もあって、上品でバランスがいい1本。
さすが中央葡萄酒(グレイス)さんからの血筋といいますか、千歳ワイナリーさんはどのワインも完成度が高くて惚れ惚れ。
池田町ワインの「山幸」のハーフボトルとともに開けて、ジンギスカンと合わせていただきました。地元合わせ、やはり最強🍖
そして最後にご紹介するのが、今宵の3000円ワインのケルナーでございます。
ドメーヌ・レゾン 中富良野ケルナー[¥3,300]
<ワインdata>
国:日本 種類:白ワイン 品種:ケルナー ヴィンテージ:2021 生産者:ドメーヌ・レゾン インポーター:―
<バランス>
酸味★★★★☆ 糖度:★★☆☆☆ 香り:★★★★☆
こちらも、千歳ワイナリーさんのケルナーを入手したのとおなじ、北海道へのワ旅で手に入れた1本です。
こちらのドメーヌレゾンさんからは、先日ご紹介したソーヴィニヨン・ブランと、このケルナーの2本をお連れしました。
▶ ソーヴィニヨンブランも美味しかった…!
レゾンさんのワイナリーには、なにせ試飲がたくさんあったのですが、そのどれもが美味しかったんですよねぇ…!🐐びっくりしちゃいました。
ヤギカワなだけでなくちゃんとワインも美味しいレゾンさん。現地に足を運んでみると、こういった思いもよらぬ出会いがあるので楽しいです。
これからも国内外のワ旅に、元気が続く限り飛び立っていこうと思います!🍷
さて、現地でもいただいて美味しかったので、期待高まるこちらのワイン。さっそくいただいてみようと思います!
外観は、輝きのある薄いレモンイエロー。香りはまさに、青りんご!🍏
北海道産らしいジューシーな酸味と、柑橘のようなフルーティさ。くちの中に含んでいると、口内がきゅう、と引き締まるようなうまみを感じます。
後半に伸びて残る苦みは、「もしかして…タンニン…?」と思えるくらいの印象。もしかするとケルナーの元である、「トロリンガー(黒葡萄)」のDNAが残っているのでしょうか、不思議。
今わたし、フルーツかじってます!みたいな美味しさで、やっぱり満足度の高いケルナー。
ひとくちごとに「うーん、やっぱり美味いなあ…ケルナーいいなあ…」という思いをあらたにし続けた1本だったのでした。
スポットライトが当たらない、舞台の二列目の端の立ち位置。それでも自分なりの丁寧なダンスと伸びやかな歌声で、安定感を発揮し続けるケルナーちゃん。
センターひとりでは踊れないし、エースひとりでは野球はできない。
あなたのような陰の立役者がいるからこそ、チーム全体が輝くんですよ…!ってこれこれなんの話だったっけ?
それでは、ここまでお読みいただいてありがとうございました!
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それではまた、次の #3000円ワイン か、 #ワ活 でお会いしましょう。3000円台のワインをこよなく愛する、3000円ワインの民ますたやでした(^○^)
たくさん水分を取って、よき日曜日をお過ごしください!🌞
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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワインは週に約5本(休肝日2日)。夫婦で1本を分けあって飲みます。2021年、夫婦でJ.S.A.認定ワインエキスパート取得。これからもおいしいワイン、いっぱい飲むぞ~!
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