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【日記】 ノリスケ氏、粋がる

「エモショーナルすぎる!」
筆者は思わず、叫んだ。これほどエモーショナルな文章があろうか。いや、なかろう。「オナゴが絡むと、どんな文章もエモーショナルになっちまう。これはもはや卑怯というほかない」筆者は苦渋に満ちた顔で言った。「だがそれでいい!」

これを怪人H氏が見たら、卒倒すること間違いない。特に筆者とH氏は、古風かつ高尚な言葉を陳腐な妄想に注ぎこむ遊びを繰り返した仲である。拡大解釈と飛躍論理を経た妄想は、時として自分たちの想像を遥かに超え、出来上がった「something=美女」に背徳的悦楽を味わったことも数知れない。
しかし、今回の文章は我々の手に届かないだろう。「オレもナオンとタバコが吸いたい」筆者は言った。「でもプルームテックじゃ絵にならねえ」

     ○


「どうやったらオモチロイ文章が書けるか」
大橋川南詰にある岸辺にて、筆者は湖を眺めながらいつも考えている。
「これから「AI」とか言う電子オバケさんが人間の仕事、はたまた僅かな尊厳すら奪うことであろう」
しかし、筆者はAIに仕事が奪われることに対して懸念を持ちつつも、奪われることが決してないものもあると豪語する。
「それがオモチロイ文章ぜよ」
静寂な湖の水面が呼応するかのようにやや揺れ動いて見えた。
「正解ばかり求めているAIは、オモチロイことを考えることは決してできやせん。だが人間には出来る。そのためにはドリルみたいな勉強ばかりではいかんぜよ!」筆者は文章の問題から教育の問題へと論点をわずかにずらした。こうした話術巧みな政治家みたいなことをしてはいけない。
筆者はこれを無視して、
「大学生はもっと、「くりえいてぃぶ」でなきゃいかん!」ついに叫んだ。

なぜ筆者がこうも熱くなったのかというと、先日歩いていたら、もっさりした大学生がよく分からない模試の話をしていたからだ。
「大学生になってまで、なぜ試験の話をするのだ!もう少しオモチロイ話をするぜよ!」と筆者は怒り心頭に発したのである。

筆者は最後に呟いた。
「これから卒業するまで真のオモチロサを見せつけてやる…」
その去り際に1つの漢を感じたと、友人であるベーシストマンは後々語ったという。

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