編集・ライター養成講座を修了して

2018年12月から2019年6月までの約半年、株式会社宣伝会議が主催する編集・ライター養成講座に通っていた。

6月29日に最終講義があり、私の卒業制作は26本の卒業制作の中から優秀賞に選ばれた。最優秀賞が1本、優秀賞が3本。そのうちの1本である。
私以外の3名は既に執筆経験があったが、私は今までに全く執筆経験がない。そんな私でも優秀賞をいただけた。

幼い頃から本を読むことや文章を書くことは好きで、大学も国文科に進学したけれど、国文科で延々と古文の研究をする中で正直楽しさを感じられず、大学卒業後は国語と関係ない仕事に就いた。
(その話も、おいおいしたいと思う)

私は決して優秀な生徒ではなかった。
40回の講義のうち約半分が講師の話を聞く形式、もう半分が課題を事前に提出し講師に評を受ける形式だった。
課題は冊子にして配られるので他の受講生にも見られるし、私も他の受講生の作品を見ることになる。

一番最初は企画の課題だったが、他の受講生の作品を見て「来るところ間違えたかも・・・」と正直思った。
みんな、できあがっている。
それに比べて私は企画になっているかどうかも怪しい。当然と言えば当然だ。企画書の書き方1つ知らないのだから。


毎回、上位の作品には「金の鉛筆」が講師から送られる。
クラスは約40人で、少ないときは1人、多い時には7、8人。平均して3~5人ぐらいがもらえる(講義による)。
企画の講義、当然私の元に金の鉛筆は来なかった。

そうは言ってもいつかはもらえるだろうと思っていたが、ほぼ最終の講義になっても金の鉛筆は私の手元にはなかった。
「しょせんは講師の好みの問題や」と思ってみるが、既に5本ぐらい持っている受講生もいる。すべて違う講師からもらっているものだ。
確かにその受講生の作品は毎回とてもよくできていた。
(ちなみに優秀賞の1人)。

最終講義から2つ前の渾身の思いで書いたエッセイの課題。金の鉛筆はもらえなかった。
もうこの世界で生きていくのは諦めよう。おとなしく普通の就職をしようと思った。
最後の講義。知り合いにインタビューを行い、それをリライトするという授業。正直、自信は全くなかった。エッセイのほうがよっぽど自信があった。
講師の先生に「よくできている」と褒められたが、正直ピンと来なかった。
「これはどういう風にして書いたの?」という質問にも、前の講義を引きずってボソボソと下を向いて答えていた。
講義が終わり、私の手元には金の鉛筆があった。
諦めた気持ちが少しだけ蘇った。

卒業制作は、知り合い以外へのインタビュー記事だった。
正直、全く知らない人にアポも取ったことがなくて気が重かったが、それ以上に私には「伝えたいこと」があった。
ずっと私を苦しめている、ほとんど誰にも言ったことのない秘密。
今までは課題を見られるのが嫌だったが、卒業制作はみんなに課題を見てほしかった。そして知ってほしかった。
大阪から東京まで行ったインタビュー。忙しい中、時間を割いてくれた相手に少しでも報いれるようにと自分なりに一生懸命書いた。
何度も何度も書き直して初めて提出期限ぎりぎりに出した。


優秀賞を受賞して2週間。今のところ私の生活に何の変化もない。
執筆の依頼もなく、4月から相変わらず無職だ。
(半年間は無職でいることを望んだのだけれど)
今後どうなるかは全くわからないが、何かを発信するということはどこかでしていきたいと常々思っていた。

そういうわけでnoteをはじめてみようと思います。


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