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動物愛誤のこれが許せない

動物愛誤活動家なのかどうかわかりませんが、また恐ろしい動画をTwitterで発見しました。

【 動画概要 】

何者だかよくわからない、よくお肥えになられたご婦人が、ロブスターを買い取って海?に逃がしています。

得意の「カワイソウ」なんでしょうが、パッと思い付くだけでも 2 点問題があります。
しかし、根本的な問題として、他の記事でも言っているように、「知識不足」が致命的です。

私のような素人が、たかだか 30 秒で気付くような問題を、四六時中動物のことを考えているであろう準専門家が思い付かないのが根本的な問題です。
一応、「知識不足」ということにしておきますがね。

【 この行動の問題点 】

前述の問題点 2 つをそれぞれ。

① この後ロブスターはおそらく死ぬ
まず、アクアリウムをやろうとしたらかなり序盤に得る知識が「水合わせ」です。
「ショップの水」と「自宅水槽の水」は別な水質です。
「水質」と言っても、水温、pH、KH、TDS など、様々な構成要素があります。
お迎えする魚やエビをいきなり自宅水槽に入れると、水質の違いでダメージを受け、最悪の場合ショック状態になって早々に死にます。
そこで、その生き物が住んでいた元々の水に、少しずつ移動先の水を混ぜて、少しずつ慣らす必要があります。
それが「水合わせ」です。
ロブスターはザリガニの仲間なので、比較的水質変化などには強いとは思いますが、甲殻類はどちらかというと水質に敏感なほうです。

素手でベタベタ触っているのも問題です。
ロブスターは 25 ℃程度の水温を好みます。
つまり、36 ℃程度の人間の手は熱すぎます。
一瞬ならまだしも、ベタベタ触っているので、これもダメージになり得ます。

この人がやったことを人間に置き換えると、コタツに入っている人を熱した火箸で挟んで、冬の北海道に放り出したといったところでしょうか。

② 生態系破壊
「こんなこと言わなきゃわかんないの?」という話ですが。
環境適応力が高い生き物ほど、安易に野外に出してはいけません。
最近では、日本でもアメリカザリガニに規制がかかりました。
ロブスターも肉食性が強く、野生下では小魚やエビなどを捕食しています。
つまり、この人が逃した環境で生き残った場合は、ロブスターより弱い生物や捕食可能な生物を食べるということです。

また、改良メダカを放すことにより、野生のメダカと交配してしまうことも話題にあがります。
これは「遺伝子汚染の問題」と「その土地にいない菌やウイルスの拡散」の観点からとても危険です。


こんなもの、素人の趣味レベルでアクアリウムに半月も触れれば、誰でも得られる知識です。

【 いい加減にしなさい 】

以上のことから、このお肥えになったご婦人がやったことは以下の通りです。

自己満足のためにロブスターを殺そうとした、あるいはその環境の生態系を破壊しようとした。

ちょっと調べれば悪いことだとわかることを、そうとは知らずにやったのは、「知識不足」で許されることではありません。
特に遺伝子汚染があったら深刻です。
もし逃した場所に固有種でもいたら、交雑によって緩やかに絶滅していく可能性があります。

活動家たちは、己の気色悪い承認欲求で何をして何を犠牲にしているのか、よく考えてほしいです。
その仲間も、そういった軽率な行動を制御しないなら、同類の気色悪い連中だと思われても仕方ありません。


以上
本日はこの辺で。

ありがとうございました!

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