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本当に性格が悪い人

私は自分の性格の悪さを自覚しています。
厳密には両極端な性格で、好ましい人のためなら時には身を削るほどに寄り添いますが、嫌いな人がどんな目に遭っても少しも心が揺れません。

そんな私が引くぐらい性格が悪いなーと思う種類の人についてお話します。

【その上の句】

「俺、バカだから」

「老眼だから小さい字は見えなくて〜」

「私、女だから力なくて〜」

「免許 ( 車 / またはアシ )ないからな〜」

「コミュ障なんで〜」

要するに
「自分の属性や事情」+「〜だから」
という構文ですね。

これらを上の句とします。
上の句ということは、下の句があるということです。
下の句の内容が、すごく性格悪いなと思うのです。

【絶対言わない下の句】

先ほどの上の句に、彼ら彼女らが絶対に言わない下の句を、ハッキリわかるように付けてみましょう。

「俺、バカだから」
→「わからないのは仕方ないよね」
→「わかるように説明しろ。」

「老眼だから小さい字は見えなくて」
→「だから大きい字にしてよ。」

「私、女だから力なくて〜」
→「だから重労働は男がやれ。」

「免許 ( 車 / またはアシ )ないからな〜」
→「迎えに来るなら行ってもいいよ?」

「コミュ障なんで〜」
→「失礼なこと言っても笑って許せ。」

こうなります。
最高に性格悪いですね。

最近だと、ネット診断を根拠とした「サイコパス」や「 HSP 」、世界中でナニカ¥のために優遇され始めている " マイノリティ " なども上の句に使われている節があると思います。

「俺サイコパスだから」
「性格悪いのは仕方ない」

「ネットで見たら私 HSP らしいんだよね」
「だからめっちゃ気を遣え」

…さぞや生きやすいことでしょう。

「そうは言ってない」「そんなこと言ってない」…ですか?
世の中には、そう言ってるのと同義ということがあるんですよ。

こういった上の句 " だけ " を言う人たちには最初から目的があって、その目的は何かと言うと

否定されにくい事情をやらない理由として盾にし、他人に動いてもらう=善意を搾取すること。

下の句を絶対に言わないのは、「相手が自分の意思でそれをやった」という状況にするためです。
つまり、「頼んでないのに勝手にやったことだから、恩に感じなくていい」とするためです。
厚かましい上に、「そんなことないよ」待ちみたいでセコいですねぇ。

彼ら彼女らは、自分がラクをするためなら他人の時間など屁とも思わないという方なのです。

【他人の時間泥棒とは】

「そこまで目くじら立てなくてもいいじゃん」と言う方もいるでしょう。

少しも良くないですよ。

「他人の時間」とは「他人の寿命」です。
「他人の時間泥棒」とは「他人の寿命泥棒」、つまり「間接的殺人者」です。
人付き合いとは、どんな形であれ「寿命」を奪ってしまいます。
現に、今私はこれを読んでいるあなたの寿命を数分奪っています。ありがとうございます。
そこで、礼儀や思いやりといった義の心みたいなものが必要になってきます。
さも自分から勝手に動いたように見せかけるような連中が、そんな義の心を持っているとは思えません。
いずれ「やってもらって当たり前」が浮かび上がってきてバレるんです。

だからこそ思います。
「あ、こいつ私より性格悪いわ」と。

以前、Y くんという後輩がいました。
さらにその後輩たちから、相談を受けました。
「ウエハラさんが休みの日、 帰りに Y さんを車で送っていく流れにされるのがホントに嫌だから、なんとかしてほしい」という内容でした。
「送っていくのは仕方ないにしても、自分から言い出さないのがすごく嫌」だったそうです。
Y くん本人と話して、なぜ自分から言い出さないのか聞いてみたところ、返答は思いもよらないものでした。

「自分から頼むのは、なんか悪いから」

………???
日本語だからなんて言ったかはわかるけど、どういう意味だか全くわかりません。
自分から頼むのは悪いと思うのに、帰る間際に舌打ちしたり何かある風を装って、「どうかしたんですか?」を待って、「送っていきますか?」って言わせるのは悪く思わないってどういう了見なの???
なお、その後 Y くんはそういった態度によって総スカンを食らい、職場を去りました。


私は、原則としては自分でできることは自分でやるべきだと思います。
しかし「何かをお願いする」も立派なコミュニケーションだと思います。
「何かをお願いするとき」と「そのお返しをするとき」で、 2 回関わるチャンスが生まれますし。
案外、何かのキッカケになるかも知れませんよ?

そんなわけで、私が思う「本当に性格が悪い人」は、

「断りにくい事情をやらない理由として盾にし、タダで他人の時間=寿命を奪う厚かましい人」

でした。


以上
今回はこの辺で

ありがとうございました!

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