見出し画像

歩き遍路の話34 猫を愛でてたら夜になった日&徳島ラーメン美味い


いつも間が空いてしまってすみません。
毎回読んでくださっている方々、ありがとうございます。みなさまからのスキが励みになっています。

前回は焼山寺からの下り道で、価値観の違うルーマニア人と会話をして私の心が折れた話をしました。

歩き遍路は自分を見つめる旅だと思いますが、それは大体にして、人と接する中で、人を鏡として、弱い自分や目をそむけたくなる自分が出てくるんだなぁと感じました。(もちろん一人で歩いているときにも出てくる思考や感情はたくさんありますが)

人と接して嫌なことがあったとき、普通(?)なら「その人はどうしてそうなんだ。腹が立つ」と、相手を責めてしまいがち。けれどその嫌なことが現実に現れているのは、つまり「そのことを嫌だと捉えている」のは自分自身。

「相手のこういうところが嫌だった、嫌な人だ。常識外れだ」という感情から、ずっとぐるぐるぐるぐる考えていると、やがて「どうしてそれが嫌だと思うのか、どうして自分はこう考えるのか」という思考に行きつく。

歩き遍路の道中でたびたび表出する対人における「嫌なこと」「つらいこと」「泣きたいこと」は、とどのつまりは自分の狭い視野の表れなんだなと思う日々でした。

さて、そんな泣きたいことがあった日の、次の日。

11月18日

歩いた距離、約36キロ。
民宿~13番札所・大日寺~14番札所・常楽寺~15番札所・国分寺~16番札所・観音寺~17番札所・井戸寺~旅館。


早朝の景色、寒い

この日はどんな一日だったか、覚えてない。

日記に書いてある寺の名前を見ても、それぞれどんな寺だったかもあまり覚えてない。というか愛媛や香川の一部でもそうだったけど、寺同士が近いところは覚えられない。


でもこれ↑は、常楽寺だった気がする。石造りの橋に、イチョウの葉が全面に落ちていてきれいだった。


猫が寄ってくる

これもたしか常楽寺。

ここの猫がとても人懐っこくて、この白猫なんかは、私がベンチに腰掛けると、なんと膝の上に乗ってきた。かわいすぎて、出発したいのにしばらく動けなくなっていた。(私自身、猫を飼っている猫好きなもので)


膝に乗る猫。かわいすぎる!雨で寒かったから、おかげであったかかった

ところで、猫っていうのはなんで汗の匂いが好きなのか?

リュックを置いて一息つくと、猫が寄ってきて、マタタビがついているかのように、リュックに身体をこすりつけたり、ガジガジと激しく噛んだりする。(うちの猫もそう)

汗臭いのにやたら寄ってこられると、なんか悲しくなる。そんなに臭い!?と、がっくしする。

ここの猫、社務所のドア(電源切られた自動ドアだったか?うろ覚えだけど)を自分で開けて、中に入っていた。多分雨で寒いからだと思うけど。それで寺の人にすぐ外に出されたりしていた。

けれどまた自分でドアを開けて入る。器用でかわいくてずっと見ていられたけど、いい加減出発しなければ。

この日、この後のことはほんとに覚えてない。写真も撮ってないのか、残ってないのか。

けれど夜の写真が残ってた。

というのも、この日は36キロしか歩いてないはずなのに、宿に着いたのは19時頃だった。遍路旅の中で一番遅くなった日だった。足も痛かった。

今まで40キロとか歩いても、暗くなる前には宿に着いてたのに、この日は36キロなのに(それでも長距離のほうだけど)とても遅くなってしまった。

考えられる原因、1つは常楽寺で猫に見とれすぎてゆっくりしすぎた。か、単純に日が暮れるのが早くなってきたからか。いや、そのどちらもか。

そしてようやく徳島市内へ。

もうすでにだいぶ遅くなってしまったから、いっそのことチェックインする前に先に街で夕食を済ませてしまおう。

徳島といえば徳島ラーメン。そして有名な東大ラーメンの本店へ。

若い女が白衣来てガッツリ歩く遍路の恰好で入ってきたのが珍しいのか、かなり見られた気がする。(自意識過剰?)


徳島ラーメン

めっちゃ美味しかった。となりの県なので、食べるのは初めてではないけど。徳島ラーメン好きで。

で、ちょうどこの頃、昨日まで一緒に歩いていたルーマニア人男性のミルチャからメッセージが送られてきた。見ると、キムチが乗っためちゃくちゃ美味しそうな徳島ラーメンを食べていた!いいな!!!

今度私もこれ食べたいと思ったのだが、結局その後調べてもどの店なのかよく分からず、未だに食べれてない。

もしお店ご存じの方いたら教えてください!!


徳島市内

すっかり夜になってしまったが、ラーメンも食べて満足して宿に向かった。

この日は街中にある古い旅館に泊まった。旅館の様子も、なんとなく覚えてるけど、あまりちゃんと覚えてない。

全体的にあんまり記憶にない一日でした。



今日も読んでいただいてありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?