37日目 常菜食 ~しゃきしゃき生野菜 ポリポリ福神漬け~

左手、腕がしくしくと痛む。目覚ましに足首の運動、左指ほぐし。

朝の救急先生方による回診で、のどの穴の様子を確認した。まだまだふさがっていないようだ。「あー…まだだね」と先生方も期待外れにような反応。私も鏡で確認してみた。のどには小さい黒い穴が空いている。肺に繋がる穴だ。閉じるのが、ひとより遅いのだろうか。心配していても仕方がない。時間かけるしかなさそうだ。

10時からシャワー。3日に一回はシャワーを浴びられるようになってきた。涼しい病院内で汗はあまりかかないとはいえ、だいぶさっぱりする。

今日の昼食から食事が変わる。軟菜食から常菜食に進化するのだ。柔らかいおかずから、普通のおかずへ。記念すべき最初の常菜食は、カレーライスと生野菜(初登場)、福神漬け(初登場)、コンソメスープ。

言語聴覚療法リハビリは、テスト。頭の運動だ。上中下の文字が上の段、中段、下の段にランダムに並べられている。これを文字に惑わされず、文字がある「位置」を口にするテスト。昔、ガラケーの時代にそんなゲームをした記憶がある。色と文字バージョン。葉っぱの流れる向きと葉っぱ自体の向きバージョン。ゲーム感覚で楽しむ。

作業療法リハビリでは、かたくなった左手首を動かす。OTさんは私の左腕をぐっと押したり揉んだりしてくれる。ほぐれたころに、角度を測る。毎日のことだが、変化は微々たるものだ。一週間でやっと「すこし動くようになりましたね」と認められるくらい。左手で体重を支える許可がでるのは、2か月後らしい。長い道のりだ。

骨盤のレントゲンを撮る時、撮影台に仰向けに寝るのだけれど、お腹の傷が引っ張られて痛い。縫った傷跡がぴんと伸びて破れるんじゃないかと、怖くなる。

↑奥が左。手前が右。線路のような開腹跡はおへそのすぐ傍を通る。左上の跡は胃瘻のあと。穴は塞がっている。奥に見えるのは骨盤に刺さっている創外固定の一部。

今回の事故で脾臓が破裂した。脾臓摘出のために、胸の間からおへその下10cmまで切って開腹したので、その時の縫合跡が残っているのだ。初めは細かった傷の線は、抜糸後、少しずつ幅が広がってきている。傷跡が残ることについて、見た目は全然気にしていない。広がりがおさまるといいなと、思う。


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