220日目 顔の抜釘手術の日

昨日の夜は暑くて何度も目が覚めてしまった。汗をかいていた。季節は冬なのに。

今回の手術は、骨折した顎と頬を整復するために入れた金属プレートを取り除くものだ。入れるために切った場所にもう一度メスをいれ、プレートをはずして、閉じる。整復手術の時に比べれば顎の腫れは少ないとは言われたが、また血の唾液との戦いになるのかとか、縫合糸がつっぱるのを我慢する生活に戻るのかと思うと、少しだけ気が重い。でも必要なことなのだ。

手術前の絶食のため、朝食は来ない。音楽をききながら、SNSをチェックしたり、うとうとしたりしながら過ごす。食べるのは禁止だが、水は10時までは飲んでいいことになっている。少し飲んどこうかなと思った矢先、看護師さんが駆け足でやってきた。

「手術時間、早まりそうなので飲水は9時までにしてください」

と、壁に貼ってあった「10時まで飲水可」の張り紙を訂正しはじめた。現在9時9分。むむ、時間切れ。

空腹の中、待ちに待って14時40分に入室。看護師さんと一緒に歩いて手術室へ。自分の足で歩いて手術室に向かうのは初めてだった。(今までの手術は歩けなかった時期だったため、ベッドで移動していた。)頭にカバーをして入室。自分の生年月日と氏名をなんどか伝える。手術台に仰向けになり、タオルをかけてもらう。酸素マスクをつけ、麻酔をいれますと説明をうける。いよいよか。

右腕の点滴から、じわぁっとしびれる薬が身体に入ってくるのを感じる。意識が遠のく感覚。視界がぼやけて、音が聞こえなくなって、あっという間に麻酔がかかる。

・・・・・・

名前がよばれている。何人かの声がきこえる。病室に戻ってきたらしい。目を開けるのはしんどい。酸素マスクをつけている。

しばらくして形成外科の先生と夫の会話がきこえてきた。明日の朝6時までは飲水禁止。点滴と抗生剤を投与される。

トイレに行きたくなった。手術後はじめての歩行は看護師さんが見守ってくれる。ゆっくりトイレに向かう。

のどが痛い。手術の間だけ、のどに管がはいっていたらしい。一週間ほどで治りますよと、夜間担当の男性看護師さんが教えてくれた。

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