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第1回アゾリウス評議会 - 4/30(日) トーナメントセンター高田馬場バトロコ エリア予選突破

 朧霞さん(@obrgsm)より声をおかけいただき、Power House Clubのチームメンバーでもあるアス波さん(@uma15asunami)も含めて青白コントロールの考察企画である「アゾリウス評議会」が立ち上げられる事になりました。

 第1回であることもあり、まず現在需要が高いであろう「デッキリストおよび選択の言語化」「現在のパイオニア環境考察」「今後のメタについて」をテーマとして書いていこうと思います。

1.現在のデッキリスト

 2023/4/30(日)にてトーナメントセンター高田馬場バトロコにて開催されたエリア予選で使用したリストを掲載いたします。

 結論から申し上げますと、5-1-1の8位でエリア予選を突破しました

 幕張メッセ行き決定です。この世のすべてに感謝(反復)

 ……なんか前にも同じこと言ってたような気がしますね。はっ!

 サイクル1のエリア予選でもこのトーナメントセンター高田馬場バトロコで抜けていました。""磁場""は存在する!

1-1.《魂の仕切り》の不採用

今回は不採用

 さて、これまでの記事で結構評価していた《魂の仕切り》ですが、今回は不採用に踏み切りました。
 理由としては単純にグルール機体を代表とする《魂の仕切り》が強く使えるマッチアップが少なくなったからです。

 元々テーブルトップではデッキ変更をする方は多数派ではなく、魂のデッキを持ち込む方が多いため環境の深読みはしない方がいいというのが個人的な持論です。
 それを踏まえてもグルール機体は目に見えて少なくなってきたのと、元々苦手マッチであり《魂の仕切り》がうまく使えないラクドスミッドレンジがトップメタである点。
 また、奇怪な具現も《世界樹への道》などで長期戦を見据えたリストも増えてきた事で《魂の仕切り》が強く感じるマッチアップが減った点も向かい風でしょうか。


まとめてしまっちゃおうねえ

 ここで白羽の矢が立ったのが《一時的封鎖》。メイン採用についてはMOのリストでもよく見かけますね。
 ラクドスミッドレンジは《税血の収穫者》《苦難の影》《勢団の銀行破り》といった2マナの脅威を展開してくるわけですが、それらをまとめて対処できる点を評価しました。

 また、血トークンや《鏡割りの寓話》のゴブリンシャーマンから出てくる宝物トークンなどもまとめて追放できる点もこれしかない長所と言えるでしょう。

比較対象となる一枚

 もちろんデメリットは存在しており、奇怪な具現や青白コントロールといった相手には引いた分だけ無駄になってしまう点。このあたりは《ポータブル・ホール》と同じですね。
 また1マナで唱えられて後手でも強い《ポータブル・ホール》とは異なり、こちらは3マナであるため、《スレイベンの守護者、サリア》によって間に合わない事も多々あります。

 それでも白単人間に対して一定の効果を見込める一枚であり、同じく不利マッチアップである青白スピリットや先述したラクドスなどの仮想敵に対し、有効性を感じた事から試験的に投入してみたものです。

1-2.《神聖なる月光》の採用

 MOのリストでは標準装備となりつつある《神聖なる月光》。
 モダンでの青白コントロールではもはや欠かせない一枚となっていますが、パイオニアでもその有効性を発揮しています。

▼神聖なる月光の有効範囲
・アブザンパルヘリオン
 《エシカの戦車》、《パルヘリオンⅡ》、《未練残り》などが該当します。

・《新生化》《異形化》《独創力》などの踏み倒し系
 特に《冥途灯りの行進》をケアしたX=2以上の独創力に対して強烈なカウンターとなります。

・イゼットフェニックス
 《弧光のフェニックス》は強制誘発のため、ボッシュートされます。

・コントロール全般の《サメ台風》
 サイクリングに対応して打つことでアドバンテージ損無しの2マナでサメ・トークンの対処が可能です。

・《鏡割りの寓話》
 1章のゴブリン・シャーマントークンのみならず、3章で裏返る際に一度追放されるため除去として機能します。

・緑信心
 《収穫祭の襲撃》スタックで打つことで《茨の騎兵》などのクリーチャーが出なくなります。
 ただしプレインズウォーカーや土地は出るため、カウンターがない時の苦肉の策といったところ。

・奇怪な具現
 《空を放浪するもの、ヨーリオン》のクリーチャーブリンクに合わせることで追放が可能です。
 また、《奇怪な具現》の誘発に合わせることで、生贄をしない事を選ばれるものの、そのターンでは止めることができる点も忘れずに。


 上記のように、幅広く当たる点でメインボードに採用して損はないと言える1枚です。環境によっては2枚もあり得るでしょう。
 最悪でも2マナのキャントリップとして運用できる一方で、異形化などの踏み倒しに対しては劇的に効く点が評価点となります。

1-3.《方程式の改変》の採用

 今回の新戦力です。2マナ以下および赤緑であれば6マナ以下の呪文を確定で打ち消す一枚。
 従来の《かき消し》といったソフトカウンター枠をこの《方程式の改変》にしています。
 ソフトカウンターと確定カウンターは雲泥の差があり、これによって緑信心や奇怪な具現といったマッチアップが大きく改善されています。

▼《方程式の改変》の有効範囲

・ラクドスミッドレンジ
 《墓地の侵入者》《ヴェールのリリアナ》以外全般。
 ソフトカウンターをケアした《税血の収穫者》《鏡割りの寓話》などを打ち消せる点は評価できる点です。
 また、2マナ浮きの《勢団の銀行破り》、ご存知《思考囲い》《戦慄掘り》などにも対応可能と幅広く対応できます。

・緑信心
 《大いなる創造者、カーン》以外全て。このマッチアップではほぼ《対抗呪文》になります。《大いなる創造者、カーン》には《ドビンの拒否権》《吸収》を当てましょう。

・奇怪な具現
 《鏡割りの寓話》《創案の火》《奇怪な具現》のマストカウンターを全て打ち消せます。
 ただし、《帰還した王、ケンリス》《空を放浪するもの、ヨーリオン》などのクリーチャーはほぼ打ち消せない点には注意。

・不屈の独創力
 《鏡割りの寓話》《不屈の独創力》X=3以下、《否認》、サイド後の《軽蔑的な一撃》《才能の試験》などが対象となります。

・新生化
 《新生化》《思考囲い》《第三の道の創設》、墓地肥やし全般、相棒の《湧き出る源、ジェガンサ》、《わめき騒ぐマンドリル》、サイド後に入ってくる事がある《グリッサ・サンスレイヤー》と幅広く刺さります。

・アブザンパルヘリオン
 重要な《ヴェールのリリアナ》《大牙勢団の総長、脂牙》には刺さらないため、効果的ではないマッチアップの一つと言えるでしょう。
 その一方で《エシカの戦車》《忌まわしい回収》《未練残り》などには刺さります。

・グルール機体
 《領事の旗艦、スカイソブリン》といった無色の機体以外では緑信心と同じく《対抗呪文》になります。

・白単人間
 マストカウンターである《輝かしい聖戦士、エーデリン》は打ち消せませんが、《スレイベンの守護者、サリア》を筆頭にソフトカウンターをケアした《サリアの副官》を打ち消せるのは一つの利点と言えます。

・スピリット
 《呪文捕らえ》こそは打ち消せませんが、それ以外のクリーチャーであればほぼ打ち消せます。

 上記のように、幅広く刺さる事が分かるかと思います。
 その一方でロータスコンボや青白コントロールなどほぼ効かない相手も存在するため、環境次第の一枚ではあるものの、現在の環境であればメインに1~2枚ほど採用しても問題はないと考えます。


1-4.《啓蒙の神殿》の採用

 これは数か月前から試し続けているものですが、占術によって1ターン後のゲームプランを立てられる点、青白コントロールによって重要な土地を探し出せる点で評価しています。
 特にハンデスを多用し、トップ勝負になりがちなラクドスミッドレンジではこの占術が有効に働く場面も存在します。

 とはいえタップインの関係もあるため、2枚程度が限度だろうなとも感じています。もちろんアンタップイン土地も減らせないため、これを含めて土地27枚としています。


1-5.土地27枚

私の"推し"土地

 土地27枚としている理由としては、青白コントロールでの土地は《至高の評決》《放浪皇》《記憶の氾濫》が唱えられる土地4枚までストレートで伸ばしたいデッキです。
 また、《至高の評決》《放浪皇》《記憶の氾濫》+《吸収》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》+《ドビンの拒否権》or +1能力から《放浪皇》《記憶の氾濫》といったダブルアクションが可能であり、《ストーム・ジャイアントの聖堂》の起動や《記憶の氾濫》フラッシュバックも可能な土地7枚も一つの基準となっています。

 そういった意味で、先述した通り土地の枠で次の土地を探し出せる《啓蒙の神殿》の評価は上々といったところです。
 もちろん基本土地タイプを持たない点で《氷河の城砦》《ヴァントレス城》《アーデンベイル城》がアンタップしにくくなるデメリットも存在するため、一長一短ですが……


1-6.《金属の徒党の種子鮫》

 このカードについて気になる方も多いとは思いますが、ここでは多くは語りません。まあまあ強いです。


2.現在のパイオニア環境考察

 当初のメタ予想としては下記の通りでした。

・ラクドスミッドレンジ-最多勢力

顔も見たくない。帰ってくれ。

 プレミアム予選のようにラクドスミッドレンジを意識したデッキが多くなると苦しくなる印象がありました。
 それでもデッキそのものの強さもあり、ラクドスミッドレンジを狙う大振りなデッキが増えた事から白単人間や青白スピリットなども増加傾向と考え、そういった意味でもトップメタの地位は揺るぎないと見ました。元々使っている方も多いですしね。

 それでも三割程度だろうとも考え、ラクドスに対してだけ過剰にガードを上げすぎるのもな……とも。

・青白コントロール-二番手

なんやかんやで多し

 最多勢力であるラクドスミッドレンジに弱いという致命的な欠点はあれど、私含めて固定層が多く母数そのものも多い事からこの位置に。
 実際に青白コントロール使いの方は「あ、いつもの人だ」という方ばかりな印象です。

・アブザンパルヘリオン-三番手

"待"ってたぜェ! この"瞬間"をよォ!

 元々使用者も多く、ラクドスミッドレンジに対して強みを持つ点から三番手と予想しました。
 ただし、《偉大なる統一者、アトラクサ》との相性が悪く、《ヴェールのリリアナ》などでカバーする必要は出てきます。


・緑信心-増加傾向

何故か到達がついている

 《ポルクラノスの再誕》《イクサランへの侵攻》《イコリアへの侵攻》など新戦力を得て、MOでリストを続々と掲載されているアツいデッキ。
 元々サイクル1で緑信心を使っていた方も多く、ラクドスミッドレンジに対しても一定の強さを見込める点からあまり目立たなかったプレミアム予選から増加傾向と見込みました。

・不屈の独創力/新生化/異形化(アトラクサ系)

アドをとんでもなく稼ぐアイドルの鑑

 《偉大なる統一者、アトラクサ》を踏み倒すデッキ全般。
 一度出てしまえばゲームを決めうるクリーチャーであり、著名なプレイヤーたちがUR独創力を評価している点も踏まえて一定数いるだろうと予想しました。

・白単人間-増加傾向

戦闘民族イニストラード人

 トップメタであるラクドスミッドレンジに対して弱いのは確かですが、青白コントロールを筆頭に不屈の独創力などに強い点を買われてチョイスする方はいるだろうと考えました。
 特に《ゴバカーンへの侵攻》は白単人間との相性がよく、採用されうる一枚なのでこれを意識して《一時的封鎖》を採用した側面もあります。
 (《ゴバカーンの侵攻》自体が2マナであるため、裏返っても《一時的封鎖》で対処可能)

・奇怪な具現-微増加傾向

80枚のくせに毎回引くな!!

 プレミアム予選で毎回のように入賞していたラクドスを絶対に殺すデッキ。ただし、デッキの難易度も高く、使い込まないと強さを発揮できないのもあり正直言って未知数です。
 ただプレミアム予選の結果を受けて持ち込む人間は必ずいるだろう、とガードを下げずに《告別》を採用しました。

・アゾリウススピリット-?

《至高の評決》に対応できる一枚

 白単人間よりもラクドスミッドレンジに弱い印象があり、なかなかリスクのある選択肢ではあるものの当たり運によっては勝ち抜けうるデッキです。
 白単人間と同様にこういったアグロ系は一定数いるだろうと考え、ガードは下げるべきではなさそうです。


・ローナコンボ-少数

新星の如く現れたコンボデッキ

 これに関しては所属しているコミュニティであるPHCでもかなり話題になっており、見た目以上に強いんじゃないか? ということで対応策は覚えておく必要はあるだろうなと感じました。
 ただ出て間もないデッキでもあるため、これをいきなりぶっつけ本番の形で持ち込む人がいるかどうか……を考えるとおそらく1割にも満たない割合だろう、とも考えました。

 除去に弱い点を考慮する必要はありますが《撤回のらせん》のバウンスで置物による対策は可能であるため、妨害の上からコンボを決める地力がある魅力的なデッキというのが私の認識です。


 実際にエリア予選を見た印象としては、やはりラクドスミッドレンジが最多勢力で次点で青白コントロールも目立ちました。緑信心も思ったよりは上位卓にいるな、という感じでした。
 白単人間は数こそは多いもののラクドスミッドレンジに阻まれ、勝ちきれないという印象。

 異形化/独創力/新生化といったアトラクサ系も思ったより多く、特に《奔流の機械巨人》から《マグマ・オパス》を踏み倒す型が目立ちました。
 このデッキに関しては実際に勝っている方も多く、この結果を受けて今後増えていくデッキの一つであろうとも考えられます。


3.今後のメタについて

 よほど熱心な競技プレイヤーか環境的に著しく不利な立ち位置でない限り、デッキは変更しないであろうという前提の下、今後のメタについて予想を記載していきます。

・増加傾向

 ラクドスミッドレンジ、緑信心、アブザンパルヘリオン

 この三つのデッキについては地力もあり、記事などのノウハウも多いことから今後デッキを乗り換えるのであればこの三つになりそうです。
 従来通りガードを上げていくべき相手と言えるでしょう。

・微増加傾向

 ローナコンボ、青黒ローグ、UR独創力(《奔流の機械巨人》型)

 これらのデッキについては着々とアップデートがなされ、洗練されつつある印象があります。特にUR独創力は最近結果を残しているため、今後要注目のデッキでしょう。
 新しいデッキの強みとしては、情報がまだ少ないことからあまり意識されていない点が挙げられます。こうした強みを活かすべくチョイスする方は今後増えそうだなと考えています。

・微減少傾向

 白単人間

 やはりラクドスミッドレンジが最多勢力である事を改めて分かった以上、白単人間は苦しい立ち位置になるであろうと思われます。
 これまでは《精霊への挑戦》不採用が主流でしたが、緑信心も増えてきた事から元の鞘に収まる可能性もありそうです。


4.4/30(日)トーナメントセンター高田馬場バトロコ大会レポ

 さて、ここからは自分語りです。5-1-1の内訳をレポ形式で書いていきます。

1戦目:マグマオパスギアハルク独創力(Sさん)

 初っ端からPHCの方と対戦。昨日の矢向で同じくチームメンバーであるガンモさんと当たり、そのまま全ストレート負けの0-3をした嫌な記憶が頭によぎる。

1G目:後手-勝利

 こちらのカウンターが少なく、《奔流の機械巨人》で《吸収》を打たされたところで《不屈の独創力》X=1込みで《マグマ・オパス》を2回通されてライフが1の絶体絶命。
 《至高の評決》で上手い事流して「必ずカウンターを2回打てる」ように土地を立てつつ、土地を伸ばし続けながら《放浪皇》・《ドミナリアの英雄、テフェリー》が通り勝利。
 下手に《記憶の氾濫》フラッシュバックを打たずに構え続けていたのは良かったように思います。


▼サイドボード
 UR独創力のサイドには《船砕きの怪物》が複数枚入っており、1枚しか入っていないこちらと比べて引き込まれる可能性が高いため、攻めていくマッチアップになります。
 《否認》《軽蔑的な一撃》などが入ってくるため、これに刺さってしまう《ドミナリアの英雄、テフェリー》を減らします。

 新戦力である《金属の徒党の種子鮫》を全投入し、《かき消し》をケアした上で着地させてクロックパーミッションで勝つプランにシフト。


2G目:後手-勝利

 相手の2マナ余らせ《鏡割りの寓話》を《方程式の改変》で弾き、《金属の徒党の種子鮫》着地。
 手札には《神秘の論争》2枚、《サメ台風》、《ドミナリアの英雄、テフェリー》、《ドビンの拒否権》と完璧なクロックパーミッションハンド。
 土地は5枚なのでテフェリーは出さずにこのままサメを守り切って……

やあ! いい打消し呪文持ってるね!

 う、うわああああ!!!!!!!!!……《神秘の論争》! 打ち消せないけど3/3培養!
 +2起動、時間制限が作り出されますがこの返しに《ドミナリアの英雄、テフェリー》の-3で遅延。なんとか一息……

ずいぶんとかっこいい打消し呪文を持ってるんだね!

 う、うわああああ!!!!!!!!!(反復)

 《船砕きの怪物》からの《厳しい授業》でバウンスされるものの、手札も2枚しかなかったため《ドビンの拒否権》で弾き後続を止めさせる。
 その後の有効打もなく、培養連打で押し切ってなんとか勝ちました。


2戦目:青白コントロール(カヒーラ型)

1G目:後手-勝利

 引いてしまった二枚の《方程式の改変》を尻目に相手の《サメ台風》・《放浪皇》が通り、しばかれ続けてライフ3まで落ち込む。
 何とか《放浪皇》を対処しつつ、お互いに《放浪皇》と《ドミナリアの英雄、テフェリー》をカウンターで対処し続ける日々。

 気が付けばライブラリーが12枚!相手は大体25枚ぐらい。墓地のカウンター数を見て今の手札には無いと読み、最後の1枚である《ドミナリアの英雄、テフェリー》をキャスト。これが通る。
 そのまま+1を連打し、忠誠度9になりライブラリーが残り2枚になったところで-8能力の奥義起動。その後に《天上都市、大田原》で《ドミナリアの英雄、テフェリー》をバウンスして再キャストし、-3能力を自分自身に指定。

ほぼ「勝ち」な紋章

 ……そう、かつてラヴニカのギルド期におけるスタンでよく見た悪夢のような光景です。
 《ドミナリアの英雄、テフェリー》を引く→唱えて-3能力でライブラリー1枚になる→《ドミナリアの英雄、テフェリー》を引く→唱えて-3能力でライブラリー1枚になる……の無限ループ。

 この動きは打消しが無い限り対処不可能であり、こちらの土地には《ストーム・ジャイアントの聖堂》。相手が投了したところで残り時間は確か15分ほど。

▼サイドボード
 《ドビンの拒否権》が刺さらない勝ち手段として《金属の徒党の種子鮫》を投入。
 《一時的封鎖》《至高の評決》《告別》といった除去を抜き、空いた枠に追加のカウンターなどで埋めていきます。

2G目:後手-勝利

 お互いに大急ぎで進め、最終的には相手のアクションをうまく弾き続けた末に着地した《放浪皇》と《ストーム・ジャイアントの聖堂》が決まり手だったように記憶しています。
 急ぎ過ぎてあまり覚えていないです……

3戦目:ジャンド異形化

1G目:後手-勝利

 初手《思考囲い》……はなし!《鏡割りの寓話》《エシカの戦車》などを《方程式の改変》《吸収》などでのらりくらりとカウンターしつつ、《ドミナリアの英雄、テフェリー》が着地。
 そのまま忠誠度8まで行こうとしたところで投了。

▼サイドボード
 ミッドレンジプランも取れるため、それに対抗すべく《金属の徒党の種子鮫》を2枚ほど投入。ジャンド異形化では《ヴェールのリリアナ》は入っていない事が多いため、裏目も少なく済みます。

2G目:後手-勝利

 相手が土地事故により勝利。あまりにも悲しい事件だった。

 《エシカの戦車》《鏡割りの寓話》《異形化》の三点を止めればよく、これに対して《方程式の改変》が入っています。
 通ってしまっても《至高の評決》などでまとめて対処可能であり、ミシュラランドもない事から有利なマッチアップと言えるでしょう。


4戦目:アゾリウススピリット(くろさん)

 またPHC面子じゃないか!!!!
 しかもアゾリウススピリット。青白を食いに来ているデッキの一つです。

1G目:先手-勝利

 ここまでダイス全敗でしたが、ここでようやく勝利。風が向いてきた。

 土地1。マリガン。
 土地6+《ドミナリアの英雄、テフェリー》。マリガン。これは……

 ……あ!《サメ台風》2枚だ!!土地3、《サメ台風》2枚でキープ。

 《サメ台風》をX=2、X=3と大事に扱いながら土地を伸ばし、《一時的封鎖》で《スカイクレイブの亡霊》を誘ったところで《至高の評決》。
 相手が息切れしたところに土地7枚から《ストーム・ジャイアントの聖堂》でブチギレパンチをかましてクロック勝ちしました。

 とはいえ相手も土地をたくさん引いており、追加のクロックを引けていれば負けていたのはこちらでしたね。

▼サイドボード
 
例の如く《金属の徒党の種子鮫》を投入。2/4飛行はブロッカーとして優秀であり、こちらの除去や《放浪皇》などを巡る空中戦で自然とクロックも増えてダメージレースで優位に立つことが出来ます。

2G目:後手-敗北

 タップアウトで除去したら飛んでくる《婚礼の発表》。
 そのまま裏返り、《至高の幻影》と合わさり一気につよつよクロックになり8点、7点と叩き込まれ負けました。許せねえ。


3G目:先手-勝利

 土地ばかり引くも、《霊廟の守護者》×2のみと相手のクロックも鈍い。《鎖鳴らし》やカウンターを構えていると読み、アクションを起こさずにドローゴー。
 ソフトカウンター圏外の土地7枚あたりになったところで《金属の徒党の種子鮫》を着地させる。《サメ台風》X=3も良い働きをしてくれ、相手のクロックを延々と止めた末にカウンターの空中戦で培養トークン大量生産。

 しかしここで《夜明けの空、猗旺》が着地! やむを得ず《至高の評決》を打つも、追加の展開によってだんだんと詰められてゆくライフ。
 こちらの頼みの綱であるデカ培養トークンも相手の《放浪皇》によって対処される絶体絶命。

ラクドスにも強い一枚

 ライフが残り2になったところで、あちらの3枚の展開に対してこちらのブロッカーは《金属の徒党の種子鮫》1枚のみ。
 そこで1枚入れていた《運命的不在》をトップ。培養トークンでアタックし、マストブロックを作り出した上で2体残したところに《運命的不在》で対処。
 最終的には《ストーム・ジャイアントの聖堂》+培養トークンでフルアタックし削りきり。

 延長直前まで長引いたものの、とてもよい試合でした。


5戦目:ラクドスミッドレンジ(マラソンマンさん)

 またPHCメンバー。しかもお互いに4-0で5-0が4人になるためID IDで抜け確定のバブルマッチ。
 先方からはIDの提案をされるも、下手したら両倒れになるよりは確実に一人が抜けた方がいいだろうと伝えてファイト。

1G目:先手-勝利

 ダイス11。風が吹いている。

 試合内容も《思考囲い》をされなかったものの、《墓地の侵入者》に殴られ続ける。
 しかしそこまで展開もされず《記憶の氾濫》をキャストできる隙が生じ、そこからメインで《放浪皇》を放ち《記憶の氾濫》を守る。
 そのまま次のターンで土地7枚になり《記憶の氾濫》フラッシュバックまで行き、《ストーム・ジャイアントの聖堂》と《アーデンベイル城》で殴りきり。

▼サイドボード
 《サメ台風》などを抜き、《金属の徒党の種子鮫》《加護をもたらす戦乙女》《敬虔な新米、デニック》を投入。
 《金属の徒党の種子鮫》は《ヴェールのリリアナ》などの裏目こそあるものの、一回生きて帰れば勝率が2割ほど上がります。

2G目:後手-敗北

 《税血の収穫者》《税血の収穫者》《思考囲い》《砕骨の巨人》《鏡割りの寓話》《勢団の銀行破り》。こちらは《至高の評決》《放浪皇》を引けず。

 あざした。サメは引けませんでした。

3G目:後手-敗北

 こちらも特に書くことがない。《思考囲い》《強迫》でハンドをズタボロにされ、なんとか出した《加護をもたらす戦乙女》も除去されてあぼん。いつものパターンです。サメは引けませんでした。


 ゆ、ゆるせねえ……!


6戦目:ローナコンボ

1G目:先手-勝利

 《ドミナリアの英雄、テフェリー》が着地するものの、引くのは土地ばかり。
 なんとか最低限の除去で相手の動きを阻害しつつ、《ドミナリアの英雄、テフェリー》奥義まで到達。
 その一方で相手は一回コンボが決まってしまえば勝つため、時間をかけて勝利への道を探し出す構図に。

 最終的には動き出したターンで《灌漑農地》のサイクリングによる奇襲の追放が決まり、コンボが途切れたところで相手投了。
 この時点で残り時間20分ほど。


▼サイドボード

 クリーチャーが絡むコンボであるため除去はあまり減らさず、カウンターを増量。《安らかなる眠り》はマストで入れます。

2G目:後手-敗北

 カウンターもそこまで引けず、《強迫》《思考囲い》を使いまわされてハンドがボロボロになったところでコンボが決まってしまう形に。

3G目:先手-引き分け

 この時点で残り時間5分。本来なら入れたくなかったものの、仕方ないので《金属の徒党の種子鮫》《加護をもたらす戦乙女》といったクロックを投入。

 土地3キープしたらずっと土地を引かず、ハンドの《放浪皇》2枚と《記憶の氾濫》が腐り続ける構図に。
 なんとか出せた《金属の徒党の種子鮫》でクロックを刻み続けるものの、ライフ1まで削ったところで延長ターン終了。

 バブルマッチのはずがお互いに怪しい立ち位置になってしまうという悲しい事件が発生。


7戦目:緑信心

 メイン《方程式の改変》2枚、《一時的封鎖》2枚、サイド《霊気の疾風》2枚、《神秘の論争》2枚とガードを上げていた緑信心が対面に。いざ。

1G目:先手-勝利

 1ターン目《ラノワールのエルフ》、2ターン目《狼柳の休息所》×2とロケットスタート。そこに合わせて《一時的封鎖》でまとめて対処。

 《大いなる創造者、カーン》には《ドビンの拒否権》、《吸収》で致命的なところを弾き続け、《方程式の改変》2枚しかないところで《大いなる創造者、カーン》!
 血涙を流しながら通すと、余った1マナから《真髄の針》で《放浪皇》指定。まあ手札にもないですしそれぐらいなら。
 続く-2では《石の脳》。おそらく《ドミナリアの英雄、テフェリー》を消すためのものでしょう。これには《方程式の改変》で対処。《ボーラスの立像》だったら負けていた。

 その後は《告別》も込みでのらりくらりと試合を伸ばしながら、《ドミナリアの英雄、テフェリー》が着地。そのまま+1し続けて勝利。

▼サイドボード
 《至高の評決》《サメ台風》《検閲》を抜き、空いた枠に《ドビンの拒否権》《才能の試験》《霊気の疾風》《神秘の論争》《船砕きの怪物》を投入。
 ヘビーコントロールとして立ち振る舞い、《ドミナリアの英雄、テフェリー》か《船砕きの怪物》で勝つプランです。

2G目:後手-勝利

 初っ端からマナクリ3体が並ぶ! 《大地を揺るがす者、ニッサ》《収穫祭の襲撃》《茨の騎兵》などのマストカウンターを《方程式の改変》《神秘の論争》などで弾き続け、相手の手札がなくなり息切れしたところに《ドミナリアの英雄、テフェリー》が着地。
 マナクリに撲殺されるも、+1を2回起動して追加の《ドミナリアの英雄、テフェリー》を引き込み、《冥途灯りの行進》でマナクリを対処しつつ+1連打。

最強のハゲ

 その後は大量のカウンターの前にはなすすべ無し。最終的には《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《船砕きの怪物》が並んだところで相手が投了。

 サイドから《霊気の疾風》2枚、《ドビンの拒否権》1枚、《神秘の論争》2枚投入というヘビーコントロールプランが見事に的中した形でした。


 この時点では12位あたりで抜けられるかどうかは分からなかったものの、オポが脅威の71%でトップだった事もあり5-1-1内トップの8位で何とか抜けられました。この世のすべてに感謝。

 次の舞台は幕張メッセです……と言いたいところですが、ラウンド1の店舗予選が待っています。

「コブラ」第18巻(集英社)より

 予選が終わるとどうなる?
 知らんのか 次の予選が始まる


 今回のエリア予選で「記事を読みました」と仰っていただいた方が多く、恐縮の至りです。モチベーションになります、ありがとうございます。
 今回は企画に乗っからせていただいた形になりますが、今後も記事を書いていこうと思います。よろしくお願いいたします。




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袁術陛下
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