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#連続小説【アオハル】〜第二章・壁と腐った林檎 1 〜

目的が決まってからの俺は自分でも驚くほどに勉強してたんだ。朝も夜も昼休みも休日だって関係なく勉強に没頭していた。その甲斐あってかテストの点数も確実に上がってきていた。

自分でもよくやっていたなって本当思う…苦手な数学と英語もニッちゃん特製のプリントを攻略してるおかげで、一桁点数が二桁にあがり50点を超え70点を超えていた。

ニッちゃんなんか、その巨乳を揺らしながら喜んでくれていたんだ。しかし、健全な男子中学生ならそれを見ただけで、元気なJr.が反応してパンパンになるもの。ニッちゃんがその現象を見てドン引きしていたのはいい思い出だ。

「マ〜イク〜!」

この日は休日で、目覚めてから勉強を開始しもう昼前。真也登場である。

「おつかれ〜シャンどうした?」

「あー…ヒマヒマの実を食べてヒマ人間になったんよ〜マイク〜助けてくれ〜♪」

出ました…ヒマヒマの実。某有名な漫画の影響を存分に受けてる真也君は素直な良い子です。

「とりあえず上がれよ。シャン飯食った?俺腹減ったから飯食ってからにしたい。」

「そう言えば…食ってないな。食わしてくれんの?…お邪魔しまーす!」

「食わしてやるから台所行ってうまかっちゃん作れよ!もちろん2つな?」

真也は、やられたって顔をしてたんだけど、それはもう後の祭りだ。しかも前回、前々回とニュアンスは違うが同じように、俺に飯を作らされているのである。本当愛らしい程にチョロすぎる親友だ。

「てか…何すんだよ……この…後…」

「マイク…飯食いながら…しゃべるなよ…きたねーよ…」

真也君。君も同じだよ?人の振り見て我が振り直せ。この意味がハッキリ分かった日になるなんて勉強してて本当に良かったと思う。

飯を食べ終わると俺らはチャリに乗り、海岸に隣接する公園に向かった。公園にはバスケットコートがあるので目的はそれ。永遠と1on1をするのが俺らの中では流行っていた。

途中から点数なんて覚えてなくて、ぶっ通しで夕方まで動き回った。最後の方は息も荒くなり、2、3歩動いたらすぐシュートするくらいである。

こうやって出来るのも残り数ヶ月か…絶対に受かってやる!そう決意を新たにした1日になったんだ。

家へ帰って飯を食べ風呂をでる頃には心地よい睡魔が襲ってきていた。

(こんくらいで眠くなるなんて…どんだけマジでバスケしてんだよ…プリントして…過去問やって…)

俺は机に突っ伏したままその日は寝落ちしていたのだった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。 無理のない範囲で応援をしてもらえたら嬉しいです。 これからもチャレンジしていきますので宜しくお願い致します。