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第5期 シン・ニホンアンバサダー養成講座 前半ふりかえり

 6月の頭からシン・ニホンアンバサダー養成講座という取り組みに参加させていただいているのですが、参加し始めてから1ヵ月経ち、折り返し地点となりましたので、前半のふりかえりを兼ねて記事にしてみます。

シン・ニホンとは

以下引用
30万部超の名著『イシューからはじめよ』から9年――。
渾身の力で投げ込む、ファクトベースの現状分析と新たなる時代の展望!
AI×データの発展により、時代は多面的に「確変モード」に突入した。
目まぐるしく動く社会の中、本書は以下の問いをひとつなぎにして答える。

・現在の世の中の変化をどう見たらいいのか
・日本の現状をどう考えるべきか
・企業はどうしたらいいのか
・すでに大人の人はこれからどうサバイバルしていけばいいのか
・この変化の時代、子どもにはどんな経験を与え、育てればいいのか
・若者は、このAIネイティブ時代をどう捉え、生きのびていけばいいのか
・国としてのAI戦略、知財戦略はどうあるべきか?
・AI時代の人材育成は何が課題で、どう考えたらいいのか
・日本の大学など高等教育機関、研究機関の現状をどう考えたらいいのか
ビジネス・教育・政策…全領域にファクトベースで斬り込む、著者渾身の書き下ろし!
意志なき悲観論でも、現実を直視しない楽観論でもない、建設的(Constructive)な、「残すに値する未来のつくり方」。

 本の副題には「 AI×データ時代における日本の再生と人材育成」とあるように、これからの時代における日本の勝ち筋とその要となる人材育成という事が全体を通じて書いてあります。

シン・ニホンとの出会いと参加の経緯

 たまにnewspicksの記事とか読んでいたのですが、シン・ニホンの情報が流れてきて昨年2月に発売されてからすぐ読んでいました。前半のAI×データ時代に必要なスキルや人材、そして教育という物についてはどこか自分とは遠い世界の話のように感じていたのですが、第6章で語られる「風の谷を創る」という話は、私自身も地域おこしの活動を通じて、その目指すべき先はどこだろうと考えた時に考えていた事と重なる事が多かったので、実際に動いている人がいるのであれば会って話をしてみたいと前々から思っていました。
 ただ検索してしらべてみてもどこかの自治体と水面下で進んでいるという情報程度でオープンなチームやコミュニティ見つからなかったので何となく忘れかけていたのですが、今回たまたまこのアンバサダーズコミュニティの取り組みを知って似たような考えの人と出会えたらいいなと思い参加させていただきました。という事で「風の谷を探して」というのが参加に至った一つ目の理由ですね。もう一つ参加に際して改めてシン・ニホンを読み直して、AI×データ時代に若くて尖がった才能を引き出すような教育の流れを作る必要性もあるけれど、もっと広く一般に必要な動き(もしかしたら教育ではないかもしれない)は何だろうというもう一つの課題意識を持って参加させていただきました。

『シン・ニホン』アンバサダーズコミュニティとは

公式HPより引用
「残すに値する未来を創る」
『シン・ニホン』で投げかけられた著者のメッセージに賛同し、未来を創る動きの総量を増やすため、『シン・ニホン』の読書会を主宰する。それが、『シン・ニホン』アンバサダーです。
『シン・ニホン』アンバサダーは、アンバサダー養成講座プログラムを修了し、アンバサダーの名を冠して『シン・ニホン』の読書会を主宰することを認定されています。運営母体は当初は出版社であるNewsPicksパブリッシングでしたが、2020年12月より、アンバサダーが立ち上げた任意団体『シン・ニホン』アンバサダーズコミュニティに。現在は第1期から第4期メンバー、81名が所属しています。

↑公式HP 今回は第5回目だそうです。

実際のアンバサダー養成講座の中身
 日程としては全8回となっています。12名のグループに分かれて(欠席者がいたためうちのグループは10名)毎週木曜日21:00~23:00の2時間、養成講座が行われています。第5回の養成講座参加メンバーは総勢で36名、そこから「魏・蜀・呉」の3つのグループに分かれて各グループ12名にファシリテーターの方が4名取りまとめとして入っていただき、活動が行われています。シン・ニホンは6つの章に分かれているのですが、各回ごとに1つの章について「問い」を立てて、その「問い」についてグループのみんなで話し合うというのが各回の流れになっています。「問い立て」については事前の打ち合わせが必要なので「問い立て」チームは講座当日までによりシン・ニホンを読み込み、チーム全体に「問い」を投げかけるという形で進んでいます。

日程は下記の通り、
第“0”回→6月3日(木)
第1回→6月10日(木)
第2回→6月17日(木)
第3回→6月24日(木)
第4回→7月1日(木)
第5回→7月8日(木)
第6回→7月15日(木)
最終回→7月29日(木)
 現在6月24日の第3回まで終了して折り返し地点でこちらの記事を書いています。

第5期参加メンバーについて

 第"0"回では参加者全員の他己紹介という事で、グループに分かれてお互いを紹介しあうという交流会からスタートでした。そこではキャリアや趣味の話なんかから始まり、どんなことを想ってこの会に参加したかなんてお話しをしました。一人一人が凄いユニークな取り組みやキャリアを持ちながら、何かしらの課題意識や意思を持って行動されているのが特徴的で、すでに色んな方面で考えが洗練されているという事を感じたところでした。一人一人の紹介は割愛しますが、何やら凄いグループで楽しくなりそうだと感じた第0回でした。

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第0回の集合写真

第1回 6月10日(木)

第1章「データ×AIが人類を解き放つ ~時代の全体観と変化の本質」
についての読書会と問い立てと議論でした。
第1章は
1、歴史的な革新期
2、知的生産そのものが変わる
3、不連続な変化はデータ×AIだけではない
4、未来の方程式
の4つの節からなっています。

 1節ではチェスに始まり囲碁将棋までAIが人類を超えてきているという話題などを上げながら今現在が歴史的な革新期になってきており人間の生産性は飛躍的に跳ね上がる可能性があるというお話、2節ではAIとはそもそもどういうもので、どのように活用するのが効果的か、3節ではデータ×AI以外にも化学や分子生物学、そして世界のパワーバランスの地政学的変化も見逃せないと続いている。そんな大きく変化する社会において未来を仕掛けるために何を考えるべきだろうかというのが、4の節部分。4節の中で大きく位置するのが「未来=(夢×技術×デザイン)」という「未来の方程式」のお話しで今回はこのテーマを中心とした問いとなりました 

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第1章の問い
 シン・ニホンで語られる「未来=(夢×技術×デザイン)という方程式があるのですが、これにあなたを指数で表記してあなたはどのように妄想し、何を仕掛けますかという問いでした。問いの紹介前にはこのためにショート動画の作成やちょっとした瞑想などもあって、ユニークな問いへの入り方で盛り上がりました。

議論の内容とか
 本書の内容を受けてわたしは何をするだろうと各々が考えて、こんな未来を想像しますなんて話が飛び交いました。一方で今のわたしにとらわれ過ぎると限界にすぐぶち当たるので世界を広げる事も大事なんて話も出ました。

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ちなみに私自身は未来の方程式の構成要素をもっと広げるための学びや教育が必要なのでは?なんて考えました。

第2回 6月17日(木)

第2章「第二の黒船」にどう挑むか――日本の現状と勝ち筋
1、一人負けを続けた15年
2、埋もれたままの3つの才能と情熱
3、国力を支える科学技術の急激な衰退
4、データ×AIで世界で戦うには
5、日本に希望はないのか
6、まず目指すべきはAI-readyな社会
7、日本の本来の勝ち筋

 第2章では特に日本にフォーカスした記述が続きます。1節では現状に至るまでの経緯と敗因分析、改めて感じる日本の伸びしろ。
 2節ではシニア層や女性の活躍機会創出の話を交えながら、伸びしろを生かすための社会改革について。
 3節では世界と比較して大学での科学、技術分野の遅れを受けて「ちゃんとやろうよ」というお話。
 4節ではなぜこのような状態になっているか日本特有の事情の解説を交えながら、データ、利活用、処理力、人、どれを取っても勝負になっておらず、まるで黒船来航時と同様の状況だと書かれている。そんな中「よりまともな未来を50年、100年後にも残すために」という積極的な問いを立て、5節以降へ続いていく。
 5節はデータ×AI時代の新しい知見が出そろう第1フェーズには乗り遅れたかもしれないが、続く第2,3フェーズつまり高度な応用とエコシステムの構築においてはまだまだ勝算があり、これは産業革命期黒船来航から明治維新の流れとも重なると述べられている。
 そのために何をすべきかと6節へ続く、まずはAI-ready化が重要であり、いかにデータ×AIの力を引き出せるか新たな刷新や変革を起こし続けるられる個人、企業を育てて行くかという方法やその段階について書かれている。
 7節ではそのうえで「すべてをご破算にして明るくやり直す」「圧倒的なスピードで追いつき一気に変える」「若い人を信じ、託し、応援する」「不揃いな気を組み、強いものを作る」その4つを上げながら、子供のころからドラえもんを始め何となく身近に培われている妄想力を最大限に生かして未来を仕掛ける底力を発揮するときと結ばれている。そこでやはりカギとなるのは1章でもあった未来の方程式の内容だろうと書かれています。そんな第2章ですが、やはり「未来の方程式」に着目した問いとなりました。

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第2章の問い
 第1章は未来の方程式に「あなた」がかかわった時にどのような妄想をし、何を仕掛けますかという問いでした。
 しかし今回は「あなた」に部分を増やすにはどのような要素が必要で、具体的にどんなアクションが必要ですかという問いとなりました。今回は2章の中で印象に残っているワードの共有から丁寧に第2章の振り返りの後に問いにつなげ、より第2章を深めるような進行となりました。

議論の内容とか
 今回は未来の方程式の指数(つまりあなた)を増やすという事でどうやって人を巻き込んだり、関わる人を増やしていくかというような話がメインに展開されました。共感はどこで生まれるか、コミュニュケーションの場が必要、向き合い方は人それぞれ、原体験が大事、なぜ巻き込めなのか、巻き込む巻き込まれるの発想だと影響する範囲が狭まる、軸を持って動き続ける大事さ、なんて話が出ました。

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グループで出た話をざっとまとめた内容

第3回 6月24日(木)

 第3回は私も当番になり、一緒に問い立てからスタートしました。チームは航空会社に勤めるゆーさん、高校で物理の先生をされているしゅうへいさん、私の3人チームでした。
 2章チーム終わるまでは全然稼働しておらず、週末の夜から集まり始めたのですが、みんな熱量が高く日、月、火の3日程で2時間ほど議論を重ねて問い立てに向かいました。今回はせっかくなので自分で整理するためにパワポ資料にまとめたので、それと共にふりかえります。

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 3章の項目分け、1~3についてはデータ×AI時代においてどんな人が重要になるかどんな基礎教養が必要か、4からはより人の内面的な「知覚」の部分の解析と重要性、そしてその鍛え方などがあげられています。

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3章チームが最初に着目したのは「チャーム」の話

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 チャームを進行の中に加えたかったのでチェックイン(アイスブレイク)に乱入してちょっとユーモラスに始めさせてもらいました。予想以上に場が柔らかくなってよきまるざえもんでした。

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データ×AI時代においても相変わらず競争するのは人と人。データ×AIの力を引き出せる人が勝ち抜いていくのだろう。

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「インプットとアウトプットをつなぐこと」、つまり入力を出力につなぐ能力こそが「知性」である。

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知性の核心は、情報処理の川上、川中部分にあたる「知覚」にある。

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インプットをアウトプットに変換する行為として知性を感じる典型的な活動

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「知覚」を鍛えるためには2つのマインドセットが重要

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ス「ポンジ力(覚える力)」より「気づく力」が重要、そんな話を踏まえて問いに進んで行きました。

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まずはイケてるスキル、イケてないスキルのシェアから。

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3章の問いについて
 チーム内であれこれと問いを深めて修正していった結果、大きく2つの問いになりました。
(⓪イケてるスキル、イケてないスキルのシェア)
①今現在においてあなたの知覚を広げるためにどんな考動が必要か、
②100歳になってもあなたの能力を解き放ち続けるにはどんな知的活動を行っていくべきか
この2つです。
 最初は異人や尖がった才能をどう育てるかなんて話から、「ヤバい」未来を仕掛ける担い手として若者が重要だという記述の話になっていたのだけれど、「一々若者と区切っている事に違和感がある。上の世代は何するの?」なんて話がファシリテータを務めてくれている大学生のしばちゃんからあり、大きく方向転換した。
 それから3章を改めて読み返してみたところ、章のタイトル通り「求められる人材スキル」の2つにキッチリ分かれていたので、そのスキルの中でもかなりの内容を占める「知覚」へフォーカスしていきました。第1回、第2回と「あなた」が関わる問いが続いたのでそれを少し踏襲し①が、また若者に限らず自分事としてとらえてもらえる問いにしようという意図から②が生まれて最終的な問いになりました。

議論の内容とか
 前半部分は知覚について各々が持つイメージの共有から始まりました、知覚とは鋼の錬金術師の「理解、分解、再構築」ではないかだったり、気づく力はひっかかる力であるが、それを各々たとえてみると金平糖だったりイソギンチャクだったりイメージの違いがあり知覚の複雑さを体感できました。やったことのない事を挑戦し続けたり、ほどほどのストレスを自身にかけて自分なりの引っかかりをを感じる事、自分の能力やサイズ感を認識して丁度いい道を選ぶ事が大事ではなんて考えに至りました。後半部分は10の知的活動のイメージになぞらえて自分自身が追いかけていきたい知的活動は何かなんて話になりました。特に「夢を描きカタチにする」という事はいくつになっても続けていきたいと考えたところです。
 
問い立ての反省点とか
 問い立てしての反省点は先に問いを話してから章の解説をして質疑を受けるという順序の方がイメージしやすかったかもというのと、時間内に考えるにはボリューム多すぎたなというところでしょうか。他は割といい感じに盛り上がってよかったなと感じたところでした。

という事で前半部分のまとめでした。

 もう少しあっさりとまとめる予定でしたが、書いてたらやっぱり整理したいなという事になり、少し長くなってしまいました。特に3章は担当しただけあって内容も多めになっちゃいました。
 何とか第4回が始まる前にまとめきれてました。色んな立場で洗練された考えを持つ人たちで、問いを立てて未知の物事を探求する事がこんなに楽しいものだとは思いませんでした。ゲーム的に捉えるとリアルにダンガンロンバ的なゲームに参加している感じで楽しんでいます。(命の危険もないし、犯人や黒幕もいないと思いますが(笑))
 そんな感じでここから先の読書会も楽しんで参加していきたいと思います。誰かに伝えるというより自分なりのまとめという感じになりましたが、最後まで読んでくれてありがとうございます。

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