僕の声

社会的養護の当事者活動を見続けて17年余り。

色んな当事者の方に触れてきた。
本当に色んな話を聞いたとは思う。
でも、この社会の問題の本質的なところは実は全然分からない。

当事者の声がとても強いんだと言われた時。

僕の持つストーリーは本当に大した事ないと思う。
この人生、大した事も起こらず、のらりくらりとやって来れたし。
産んだ親が育てなかったというのは、今はとても幸せな事だと思う。
子どもの時に金に困ったこともなければ、行くところがなかったことも無い。
自分で人生を選択できるようになってからは多少の浮き沈みはあったものの、乗り越えるだけの力があった。

ある時、あなたは本当に良い里親さんに育てられたのねと言われた。里親夫婦を見ていても本当にそう思う。

働く元気をキープしつつ預金残高を増やしていくのは確かに大変だが、難しくはないと感じている。

世のため人のため、仲間のため、後輩のため。
そんなこと考えずに、社会問題には門外漢を決め込んで、自分の人生を歩いた方がいいんじゃないかと思うこともある。

自分が措置されていたのはもう昔のこと。
今の問題は今の人が解決するんだろうし、誰かが認めた訳では無いが、充分にやったとも思う。

それでもなおまだ関わるのはなぜだろうか。

見ちゃいられない危なっかしいユース達にお節介したい老婆心だろうか。

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