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人からモノを買う

以前の記事で「実店舗から買う楽しみ」みたいなことを書きました。

今回もそれに通ずると思うんですけど、角度がちょっと違うのかな。

僕は自他ともに認める多弁な人なんですが、見かけによらず(?)人見知りでして(^^ゞ、なかなか人に話しかけることができないのです。お店に行っても、店員さんに話しかけられるのは苦手で、声かけられると大体避けちゃいます。

昔アルバイトで楽器店の店頭に立っていたのですが、やっぱりお客さんに声がかけづらくて難儀しました。結果、そんなに長続きしませんでした。

僕は大体楽器でもなんでも、欲しいものに対する情報は雑誌やネットでかなり調べてから店頭に行くので、ヘタをすると店員さんより詳しかったりすることもしばしば。実際、楽器店の店員さんはギター・ベース・ドラムスの経験者が多くて、キーボードがわかる人自体が少なく、ちょっとマニアックなことを聞くと閉口してしまう人も多かったんです。20代後半くらいになると、膨大な品ぞろえを持つネット通販が成長してきたこともあって、実店舗に頼ることは少なくなりました。

でも30代後半になった頃から、そんな僕も変わってきました。

会社に入った結果、プライベートに使う時間が一気に減り、雑誌やネットの情報に目を通す時間が少なくなりました。また、例えばファッションにほぼ関心のない僕は、スーツを買うにもどれを選べばいいやら皆目見当もつかない。(それまで服は安いお店でテキトーに選んでましたが、会社員の戦闘服たるスーツは印象も左右するのでそうもいかないですよね)仕方なしに店員さんに見繕ってもらったりするようになりました。

今はわからないことがあればすぐに店員さんに訊きます。それが一番早くて、良いものを出してくれることが多いですね。

もう一つの変化がありました。

数年前、近所の楽器店に、入力用のキーボード(鍵盤)を買いに行きました。とは言え全く僕には情報が無く、店員さんを呼び止めて訊くと、これがビックリの知識量を誇る人で、ヲタクを自認する僕をはるかに超えていました。音楽の趣味も近く、相談にも乗ってもらえるなかなかの好青年。結果、彼から展示品を割安で買い、それ以後は楽器店に用事がある度に彼に相手してもらうようになりました。

今僕は彼の務める楽器店の音楽教室で教えていますがw(彼が居たからそこに入ったわけではなく、ちょうど講師を募集していたのが直接のきっかけです)、色々訊けるし、調べてもくれるのでかなり頼りになります。今も大きな楽器を買うときには(講師割引が効く、というのももちろんありますがw)、是非彼から買いたいと思っています。

(こんな僕が営業をやっていたことがあるなんてどうかしていたとしか思えませんがw)営業をやっていた頃、研修で講師の方に

「営業はモノを売るのではなく、アナタ自身を買ってもらえるようになることが大切なのです。」

と言われました。当時も「ほぉなるほど」と思ってはいましたが僕自身はそれを実現できたとは言えず、営業は短期間で辞めることになってしまいました。

今、その実例を身近で見ているわけです。

こういうコミュニケーションは残念ながら通販にはありません。実店舗の、対面販売でしかありえません。だから、実店舗というのは大事だと思います。いい買い物をするためにもね。

・・・ちなみに、僕は今でも店員さんに話しかけられるのは苦手です(笑)。

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