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シェアオフィス「TENTO」に入居しているコトバ色の竹上さんにお話を伺いました!

mass×massに入居している皆さんへのインタビュー、これまではこちらで連載をしてきましたが、今回からnoteで公開していきます。

さて、お話を伺ったのは、コトバ色の竹上沙希子さん。人生の半分以上をフランスで過ごした経験を活かして日本語とフランス語を繋ぐお仕事をしています。2017年に帰国してからはマスマスのシェアオフィス 「TENTO」に拠点を移されて活動しています。

2020年4月には翻訳を務めた書籍が出版されるそうで、お忙しいなかお時間をいただきました!お仕事について、そして出版された書籍についてお話を伺いました。


ー まずは自己紹介をお願いします。

23年間フランスで過ごしました。その経験を活かして日本語とフランス語を繋ぐお仕事をしています。パートナーの丸山亮と二人で事業を行っています。

通訳、翻訳、ビジネスサポート、コーディネート等お客様やプロジェクトによって役割を変えています。

初めて日本を出たのは、生後10ヵ月です。北アフリカのアルジェリアに親の仕事の関係で暮らしました。2歳で東京に移動しますが、小学校2年生の終わりに今度はフランスに移動しました。現地の小学校に転校したので、自分の日本語が確立される前にフランス語を学び始めました。

その後、日本に帰国し、高校卒業後に再びフランスに渡り、2017年に帰国しました。合計すると25年海外に暮らしたことになります。

ー どのようなことがきっかけでいまのお仕事をするようになったのですか。

日本とフランス、両方の言語と文化の中で育ち、生きてきました。それぞれ文化も言語もかなり違い、教わることが真逆だったりするので、その狭間で苦しんできました。

東京の公立中学校に転校した際、私は日本語を話しているのに、日本語の「建前と本音」や「空気の読み方」がわからず、自分の日本語が通じない、という体験をしました。
それ以降私にとって「言葉」というものが何かわからず、ずっと引っかかっていました。

その後、紆余曲折ありながらも日本人とフランス人、両方のアイデンティティを手に入れました。

言葉のプロとしてはまだまだなのですが、日本人の私とフランス人の私は全く違うので、私だからこそできる何かがあるかも、と思っています。日本語とフランス語の持つ色を追求しながら、お客様や社会に役立つ仕事がしたいと思い、今の仕事を始めました。

年齢的にも35歳でそろそろ自分の創りたい社会を築き始めたいと思ったのもきっかけです。屋号にしたコトバ色の色には人としても事業としても色香を醸し出せるようになりたい、という願いも込めています。

ー 今回、翻訳を担当されたた本が出版されるそうですね!

そうなんです。今回、シリル・ディオン著『未来を創造する物語-現代のレジスタンス実践ガイド』を私たちの名前で翻訳出版しました。

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4年前『Tomorrow―パーマネントライフを探して』という映画を観に行きました。その監督が今回訳した本の著者、シリル・ディオンです。ちょうどパリ同時多発テロの後で、まだフランスに暮らしていて、人生の行き詰まりを感じていた時でした。今後もフランスで生きていくか、日本に帰国するか、悩んでいた時期でもありました。

そんな中この映画を観て、勇気を持って踏み出してみた方が面白いかもしれない、私が知らないもっと楽しい世界の中で生きたい、そう思いました。次の一歩を踏み出す、背中を押してくれた映画です。

日本に拠点を移す準備をしている中、お気に入りの本屋さんでシリル・ディオンが共著で出している絵本をみかけました。

この絵本を日本に紹介したいと思い、帰国後、色々な場所に出向きました。その中で色々な方とお会いし、縁あって、今回の著書を訳す機会をいただきました。絵本は今後紹介できると良いな、と思っています。

ー 日本人の読者向けにこだわったポイントはありますか。

フランスでは2018年5月に出版されているので、時間軸でも違和感がないよう気をつけています。情報が古い部分は訳注を付け、これから数年後に読んでも違和感がないようになっています。

著者には日本の読者向けに特別メッセージをいただきました。
訳者あとがきでは本書の解説以外に作者のプロフィールも書いています。

ー 書籍のカバー写真がとても素敵で印象的ですね。

日本版のカバー写真は、写真家の津田直さんにお願いしました。著者と同じ世代で信頼できる方にお願いしたかったので、引き受けて下さって嬉しかったです。

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日本人は非言語コミュニケーションに強く、フランス人は言語コミュニケーションに強いと思っています。津田直さん、シリル・ディオン氏はその中でも日仏両国で通用する本質的な部分をお持ちです。これからの社会を担っているお二人を一冊の本という形でご紹介できて嬉しいです。

この本は自分の人生や生きている社会に不安や疑問を感じている方には是非読んでいただきたい本です。

ー お仕事を受ける際にどんなことを重視していますか。

やってみたいと思える仕事かどうかを一つの基準にしています。自分たちの能力が活かされるか活かされないかも大事です。お互い対等な関係で、お客様にとってもお客様の対話したい相手先にとっても社会にとっても、私たちにとっても良い仕事と思える仕事を受けるようにしています。

私たちの役割は日本語とフランス語を使って、人と人、想いと想いを繋ぐことです。フランス人やフランス語話者の方々と未来を一緒に創造し、協働したいと思っている方々に私たちのサービスを利用していただけると嬉しいです。

ー お忙しいなか、本日はありがとうございました!



竹上さん、丸山さんが翻訳を担当された書籍はこちら👇



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