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36-17 教員の個別最適化

前任校では、他のクラスを教えている先生と差が出ないように横並びが大事でした。それは、ある点でよく、ある点でよくない。

良い点は、その目的の通り、他の先生との指導方法において大きな差が生まれないので、よく生徒が言いがちな「あの先生の方がわかりやすい」現象が起きづらいし、保護者からも言われない。また試験の時の問題作成も楽(進度が一緒だから悩む必要もない)し、成績も楽(やってることが一緒だから)。

そのためにレッスンプランやハンドアウトは全て同じものを使用していて、前任校の場合には、リーダー教員がそれを作成して、他の教員がチェックしたり校正したりしました。他の教員が暇なわけではなく、その他の教員は他の学年ではリーダー教員だったりしている感じです。

ネイティブの教員ともシェアするものだから全て英語だったから、最初はちょっと大変だったけど、慣れたらかなり楽になりました。むしろ英語の方が楽になりました。逆に日本語の「指導案」的なものが作れないかも、、、。

悪い点は、今回のタイトルにもあげたんですが、よく生徒への指導で「個別最適化」つまり一人ひとりの生徒の特徴とかに合わせた学びを、という話と同じで、

教員も一人ひとりが違うから個別の最適な方法での授業のスタイルがいいなって思いました。

いや、それにも問題があるのはわかるんだけど、多分横並びをやりすぎたせいで、なんというか、、、これまでも自分の創意工夫でツールを新しく作ったり、新しいゲームを取り入れたりはできたんですが、

毎回考えないといけないのは「これは他の先生でもできるかなー?」ってことで、これを最初から考えないといけない、ということはつまり、「僕だけができること」というのが最初から排除されることになるということです。

僕にしかできないこと、ってなんやねん、って考えると、例えば自分の海外経験とか、世界をちょっと穿った視点でみてることとか(笑)、自分の好きな映画や音楽を使うとか、なんか大きなことではないかもしれないけど、それがあるとないとでは自分らしく働けているか、しいては自分の仕事が好きか、そしてそれが教員の場合には、教えることが楽しいか、とどんどんと繋がっていき、最終的にはわかりやすさや面白さにも反映されると思っています。

今、世界の学校の代わりに日本の学校の見学を少しずつしてるんですけど、そんな、個別最適化の先生たちに会うと、本当におもろいなって思います。

もちろん勝手にやりたい放題というよりは、他の先生や学年とのある程度の調和はやはり必要だし、汎用性が高い教材はそれはそれで価値が高いです。

何事もバランス。さすが天秤座のまとめ方。

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