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第88回おうちでレガシー カバレージ Round3 よこ(ティムールデルバー) VS スン(ディミーアテンポ)

先週「ティムールデルバー」を駆って全勝を飾ったプレイヤー「スン」。彼は今回、「ディミーアテンポ」を片手におうちでレガシーに参戦していた。

《オークの弓使い》を軸とし、相手の妨害は《悲嘆》+《再活性》などで処理しつつ、最終的に《濁浪の執政》で勝負を決めに行く、次世代のテンポデッキ、それがディミーアテンポである。

そのデッキと本人の実力は確かなもの。今回も無事全勝決定戦まで進むことが出来たのだが、対戦相手とそのデッキを見て、思わず顔が引き締まる。

スンと同じ全勝決定戦に歩を進めたのは「よこ」。使用するデッキは「ティムールデルバー」。従来のデルバーにアドバンテージ源+強烈なクロックである《探索するドルイド》を採用したデッキであり、ディミーアテンポと同様、今を代表するテンポデッキの一つである。

スンの顔が引き締まった理由。それはティムールデルバーと自身のデッキの相性差にある。ティムールデルバーのクリーチャーは基本的に飛行を持っており、対処し損ねたが最後、そのまま一方的にライフレースで負けてしまう。また、《再活性》という能動的にライフが減る要素を採用しているのも痛い。

先週ティムールデルバーでディミーアテンポとの激闘を制し、その相性差が痛いほど分かっているスン。そして、デルバーを中心にプレイしているため、自ずとこの相性差に気が付いているであろうよこ。このゲームの行方はいかに。

■Game 1

ゲーム開始、スンもよこも土地を置きつつターンを回し、互いに出方を伺いつつ進めていく。

明確に動きがあったのは3ターン目。スンは《渦まく知識》で手札を整えつつ、《不毛の大地》でよこの土地を割ってけん制していく。一方、よこは《旅の探索》をプレイ。アドバンテージ源を獲得していこうとする。

めくれたカードは《渦まく知識》《探索するドルイド》。早速よこはターンを貰うと《渦まく知識》をプレイしていく。しかし、待ってましたと言わんばかりにスンは《オークの弓使い》をプレイ。

よこはたまらず《稲妻》で《オークの弓使い》を処理しにかかるが、スンは《意志の力》で打ち消す。再度よこは《稲妻》をプレイするが、これも《目くらまし》で処理。スンは無事《オークの弓使い》を着地させると、よこの《渦まく知識》を解決。よこのライフを削りつつ、自身は4/4の軍団トークンを生成する。

主導権を握ったと考えたか、ここでスンが攻勢に転ずる。《オークの弓使い》と軍団トークンを走らせつつ、《悲嘆》を想起コストでプレイ。よこの手札を確認にかかる。

よこの手札は《目くらまし》《意志の力》《思案》《厚かましい借り手》そして《濁浪の執政》。スンはこのまま盤面の優位性を保つことを優先したか、ここは《濁浪の執政》をチョイス。

更に、自身も《濁浪の執政》をプレイ。よこはここに《意志の力》を撃ち込むが、アドバンテージ差は歴然。このままスンが走り切る…かに見えた。

よこのターン。彼がドローしたカードは…3枚目の《探索するドルイド》。これを《旅の探索》としてプレイ。公開されたライブラリートップを前に、スンは天を仰ぐ。

なんとめくれたカードは、《邪悪な熱気》と《不毛の大地》。よこはにっこり笑みを浮かべると、そのまま《オークの弓使い》へ《邪悪な熱気》をプレイ。更に《不毛の大地》でスンの土地を絞っていく。その上で、脅威となる軍団トークンは《些細な盗み》によりバウンス。

再び盤面がフラットになるが、よこの物語領域には多数のクリーチャーが。よこは巻き返しと言わんばかりに《探索するドルイド》をプレイ。巻き返しを図っていく。

盤面をひっくり返されたスンは《サウロンの交換条件》をプレイ。よこにライブラリートップ4枚を提示する。よこは少し悩むと、2枚ずつの束に分けると、《濁浪の執政》《汚染された三角州》を表向きにし、残り2枚を裏向きにスンへ手渡す。

「《濁浪の執政》が盤面に出ればよこは数ターンと持ちこたえられないだろう。にもかかわらず、これを表向きに見せて返してきた。つまり、裏向きのカードの束の方が、この場でゲームを決めうる強力なカードなのではないか?」

渡されたカードを前に、スンはこう考えたに違いない。悩んだ末、スンは裏向きのカードをチョイス。それを手札に加える。

が、カードをめくったスンは小さな悲鳴を上げる。裏向きのカードの束は《カザド=ドゥームのトロール》と《オークの弓使い》。確かに強力なのだが、《濁浪の執政》と異なり、現状何一つゲームを決めうることが出来ないカードの束である。

逃がした魚は大きい。頭を抱えるスンに対し、よこは着々と残りのクロックを展開。一気にサイズの巨大化した《探索するドルイド》と《厚かましい借り手》でスンのライフを削り切った。

よこ0ースン1

■Game 2

2ゲーム目もスンは《Underground Sea》から《思案》をプレイし、静かに立ち上がっていく。その動きに対し、よこは《不毛の大地》でリソースを絞りにかかる。

スンはターンを貰うと、顔をしかめつつ、《神秘の聖域》をタップイン。これを見たよこはしめたと微笑みつつ、《思案》を唱えて立ち上がっていく。

そして続くターン、よこは《渦まく知識》を唱えるが、これは《目くらまし》で防がれる。しかしあくまでこれは前方確認。よこは本当に通したかった《ドラゴンの怒りの媒介者》を展開し、スンに圧をかけていく。

スンは《致命的な一押し》をプレイしていくが、これはよこが《目くらまし》でさばく。スンは《オークの弓使い》を展開し、《ドラゴンの怒りの媒介者》を処理していく。

よこは《稲妻》でスンの《オークの弓使い》を処理するも、続けてスンは《悲嘆》を想起コストでプレイし、よこの手札を確認する。公開されたよこの手札のうち、有効牌は《紅蓮破》2枚。うち1枚を処理し、ターンを返す。

よこが引いてきたカードは《思案》。そのままプレイし、《ドラゴンの怒りの媒介者》をプレイ。が、これも《致命的な一押し》にて処理される。スンはそのままの勢いで《ダウスィーの虚空歩き》をプレイ。が、これはよこが《稲妻》で処理。

一進一退の攻防が続くが、ここでついによこが《濁浪の執政》を引き当てる。8/8飛行の状態で展開し、スンに対して圧力をかける。

スンはたまらず《思案》をプレイ。しかし、ここによこがずっと手元に残していた《紅蓮破》が突き刺さる。ゲームの流れを完全に掌握したよこが《濁浪の執政》で殴り勝ち試合終了。先週同様、ディミーアテンポとティムールデルバーの戦いはティムールデルバー側に軍配が上がる結果となった。

よこ2ースン0

■Game 3

■デッキリスト

■対戦動画


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