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マッサンのブロール構築記 Season2 ⑨伝承の語り部、チュレイン

1.はじめに

ETBとは、「戦場に出る」、あるいは、「このパーマネントが戦場に出たとき」の誘発条件を持つ誘発型能力を意味する俗語。(MTGWikiより引用)

Enter the Battlefield、略して「ETB」。上に引用したように、クリーチャーやパーマネントが場に出た際に誘発する能力のことである。

このETB能力に魅せられた人は多いのではないだろうか。単純にパーマネントを出すだけで盤面が優勢になるゲームなのに、そこに更にオマケが付いてくるのだから、コイツらのもたらす恩恵は計り知れない。

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現に筆者が初めてスタンダードに参入した「テーロス」ブロック〜「タルキール」ブロックでは、4マナ4/5トランプル、更に場に出るに際して相手のライフを3点吸えるクリーチャーが猛威を奮っていた。筆者もこのクリーチャーを大変気に入り、これを軸に据えたデッキを遊んでいたものだ。

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昨今のスタンダードでも同じことが言える。カードを引く、土地を置く、格闘する、トークンを生成する、相手のパーマネントを強奪するなどなど、魅力に溢れたETB能力を持つカードは非常に多い。

さて、筆者はこれらのカードを使っていると、ある欲求が湧いてくる。

「もっとETB能力を使わせろ」

完全にETB能力の事しか考えられなくなったジャンキーの思考回路である。が、皆様ご存じだろうか。実はETB能力に関連する統率者は多いのだ。

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例えば、以前の環境で筆者が紹介した《冒涜されたもの、ヤロク》、《墓場波、ムルドローサ》のようなカードは、それぞれ特徴こそ違えど繰り返しETB能力を使うことのできる統率者だった。

特にヤロクは筆者お気に入りの統率者の一つで、こいつ1枚からはじき出される無限のアドバンテージに酔いしれたものである。

さて、話を原環境、つまり「エルドレインの王権」〜「ゼンディカーの夜明け」へと戻すことにしよう。

実はこの環境、ETB能力を再利用できるどころか、それを上回る能力を持つ統率者がいることを皆様ご存知だろうか?

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《伝承の語り部、チュレイン》

…あれ?こんな人スタンダードにいたっけ?という人のために一応解説しよう。このチュレイン、「エルドレインの王権」と同時発売のブロールキットについてきた統率者である。本来通常のパックからは出ないのだが、ブロールはスタンダード準拠で遊ぶフォーマットなので、スタンダードでも使用可能だ。

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似たような立ち位置の統率者として《フェイに呪われた王、コルヴォルド》がいる。あちらはブロールはもとより、スタンダードでもガンガン使われていた記憶がある。

で、このチュレインだが、実はETB能力を有効活用する統率者界隈に大旋風を巻き起こした統率者なのだ。何がどうすごいのかは後に置いておくとして、今回はこのETB能力の達人と一緒に、筆者の大好きなETB能力を堪能していきたいと思う。

2.こいつで何が出来るのか

さて、このチュレインだが、何が筆者の心の琴線に触れたのだろうか?能力を見てみよう。

《伝承の語り部、チュレイン》
2GWU
伝説のクリーチャー — 人間・ドルイド
2 / 4
警戒
あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、カードを1枚引く。その後、あなたはあなたの手札から土地カード1枚を戦場に出してもよい。
3, T: あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。

5マナ2/4警戒。サイズは並…いや並以下だろう。当然こんなモヤシ体質に魅せられた訳ではない。

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このチュレイン最大の特徴、それは言ってしまえば「全クリーチャーに《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のETB能力に限りなく近い能力を付与する」ということである。具体的には、全てのクリーチャーが「クリーチャーを唱えた際、カードを1枚引いて手札にある土地を場に出してOK」という能力を得るのだ。

後半引いてきてどうしようもなくなったマナクリーチャーもドローと土地加速に使えるし、なんならウーロなどの元からカードが引けるクリーチャーならば2枚カードが引ける。

更にそれだけではない。3マナ払ってチュレインをタップすると、自軍クリーチャー1体を手札に戻すことができる。一見盤面上損をしているように見えるが、要はこの能力があれば、クリーチャーのETB能力を再利用できるのである。地味にクリーチャーの緊急回避に使えるのも偉い。また、当然手札から出し直せばチュレインの能力が誘発し、カードが1枚引ける。

などといいこと尽くめのクリーチャーだが、実は注意しなければならない事がある。先にドローして土地が置ける能力、これが誘発するのはクリーチャーを「唱えた」時のみに限定される。つまり、厳密に言えばクリーチャーを「場に出して」誘発するETB能力ではない。場にあるクリーチャーをブリンクしたりしても能力が誘発しないことには注意したい。

…まあ、こんな能力がETB能力でホイホイ誘発したら、間違いなくアドバンテージの概念なんて消しとんでしまう。これでよかったに違いない。

3.こいつでどうやって勝つのか

チュレインの能力をまとめると以下のようになる。

・全クリーチャーにETB能力(に近い何か)を付与
・3マナ払えばクリーチャーを手札に戻せられる

冒頭でも述べたが、これほどETB能力を持つクリーチャーを有効活用できる統率者もなかなかいないだろう。なんせ普通のクリーチャーですらドローと土地に変換してくれるのだ。ETB能力を持つクリーチャーなら元々のオマケ能力に追加してドローと追加の土地設置がついてくるのである。

実は現スタンダード、このETB能力を駆使して戦うデッキが環境に現れてきているのをご存じだろうか?

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そう、「青白ヨーリオン」や「緑白ヨーリオン」と呼ばれるデッキ群である。

ETB能力を持つクリーチャーやパーマネントを展開、しかる後に《空を放浪するもの、ヨーリオン》などでパーマネントをブリンク。再度ETB能力を再利用するという、ETB能力が好きな人たちにはたまらないデッキである。

で、このデッキの色に注目してほしい。青と白と緑。そう、今回使うチュレインの固有色そのものなのである。「ゼンディカーの夜明け」以前の環境では、この色の組み合わせは極めて強烈なETB能力を持つクリーチャーが多いという話はしたが、ローテーション後も十分活躍できるETB能力持ちが多いというのが示された形だろう。

というわけで、今回のデッキ方針はこのように定められる。

「チュレインをエンジンとして、ETB能力を持つクリーチャーを使い倒すデッキを考える」

…なんかもう、冒頭の時点で予想できていた人も多いだろう方針である。とりあえず、どういうカードが使えるのか次の項目で見ていこう。

4.どうやってデッキを組むのか

今回ETB能力を用いるデッキを組むにあたり、考えることは以下のようにまとめられる。

・どういうETB能力持ちが利用できるか?
・ETB能力持ちをどうやって活用するか?

それぞれ順に見ていこう。

1.どういうETB能力持ちが利用できるか?

まずはとにかくこれだろう。ETB能力を持つクリーチャーがちゃんと確保できるか、これに尽きる。

で、せっかくならば、「カードを1枚引く」「相手のクリーチャーを盤面からどける」「トークンをばらまく」などなど、手札や盤面のアドバンテージを稼げるようなクリーチャーを使ってやりたい。条件に合致したクリーチャーは果たしてどれだけいるだろうか?

まずは、「カードを引く」クリーチャーを見てやろう。

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《ラノワールの幻想家》
2G
クリーチャー ― - エルフ・ドルイド
2 / 2
ラノワールの幻想家が戦場に出たとき、カードを1枚引く。
T:Gを加える。

現状、場に出た際にカードを引けるクリーチャーは3マナが相場である。なのだが、その中でもなんかがおかしいクリーチャーも存在しているのも事実である。例えばこの《ラノワールの幻想家》、3マナでカードを1枚引けるという点で及第点のクリーチャーなのだが、何故かマナが出せる。

このマナが出せるというのが非常に重要で、3マナから一気に5マナに伸ばし、チュレインを早期に着地させるということが出来る。地味かもしれないが極めて重要なクリーチャーである。

往年のプレイヤーに向けて説明すれば、1マナの《ラノワールのエルフ》に2マナの《エルフの幻想家》を足したら3マナになりました。という感じだろうか。にしたって盛りすぎなような気もするが、ETB能力に関しては盛ってナンボのところはある。使ってやろう。

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《巨智、ケルーガ》
3(G/U)(G/U)
伝説のクリーチャー ― - 恐竜・カバ
5 / 4
相棒 ― あなたの開始時のデッキに、点数で見たマナ・コストが3以上のカードと土地・カードのみが入っていること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、あなたはあなたがソーサリーを唱えられるときならいつでも 3でゲームの外部からこれをあなたの手札に加えてもよい。)
巨智、ケルーガが戦場に出たとき、あなたは、他の、あなたがコントロールしていて点数で見たマナ・コストが3以上のパーマネント1つにつきカードを1枚引く。

コイツなんかもどうだろう。場に出た際、場にいるコストが3以上のパーマネント1枚につき、カードが1枚引ける。このデッキ、ETB能力を駆使することを考えているため、自然とデッキは中~低速デッキにシフトしていくと考えられる。つまり、採用できるマナコスト3以上のパーマネントは多くなると考えていいだろう。使ってやろう。

なお、このカバだが、相棒として利用できる。ただ、肝心の相棒条件が「デッキ内のパーマネントのマナコストが3以上」という結構キツイ条件なのだ。いくら中~低速デッキとはいえ、1~2マナのパーマネントの出番も十分に考えられる以上、相棒として使用するのは今回は厳しいだろう。

お次は、「相手のパーマネントを盤面からどける」カードである。

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《トレイリアの大魔導師、バリン》
1UU
伝説のクリーチャー ― - 人間・ウィザード
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トレイリアの大魔導師、バリンが戦場に出たとき、他の、クリーチャーかプレインズウォーカー最大1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
あなたの終了ステップの開始時に、このターンにパーマネントが戦場からあなたの手札に加えられていた場合、カードを1枚引く。

場に出た際、クリーチャーかプレインズウォーカーを1体手札にバウンスさせられる伝説のウィザードである。相手のクリーチャーをバウンスしてテンポをとったりできるし、自分のクリーチャーをバウンスして再利用することも可能と、結構幅広く使えるクリーチャーである。

で、重要なことだが、バリンがいる間に自分のクリーチャーを手札に戻すと、カードが1枚引ける。普通だったらバリンで自軍クリーチャーを戻すんか?と思うかもしれないが、チュレインをよく見てみよう。3マナタップでクリーチャーを手札に戻せられるのだ。そう、このバリン、チュレインと相性が相当いいのである。

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《スカイクレイブの亡霊》
1WW
クリーチャー ― - コー・スピリット
2 / 2
スカイクレイブの亡霊が戦場に出たとき、あなたがコントロールしておらず点数で見たマナ・コストが4以下で土地でもトークンでもないパーマネント最大1つを対象とする。それを追放する。
スカイクレイブの亡霊が戦場を離れたとき、その追放されたカードのオーナーは青のX/Xのイリュージョン・クリーチャー・トークンを1体生成する。Xはその追放されたカードの点数で見たマナ・コストに等しい。

「ゼンディカーの夜明け」からの新商品だが、最近いろんなところで使われているため、結構馴染みがあるクリーチャーだろう。

まず、場に出た際に、コストが4以下のパーマネントを未来永劫追放できる。そう、未来永劫追放できる。大切なことなので2回行ったが、このカードで追放したパーマネントカードは何をどうやっても帰ってこないのである。

…ただ、それだけだと駄々強カードなので、ちゃんとデメリットもある。このクリーチャーが場を離れた際、追放していたカードのマナコストにパワーとタフネスが等しいトークンが相手の場に出てくるのだ。

一見、相手にトークンを与えるのでちょっと怖いかもしれないが、たかがトークンである。いくらでも処理のしようはあるのでOKだ。

で、最後にトークンを出すクリーチャーだが…正直、実はあまり候補がない。

一応色々探してみたのだが、よりによって候補に挙がったのが…

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《魅了された者、アリリオス》
2U
伝説のクリーチャー ― - 人間
2 / 3
魅了された者、アリリオスはタップ状態で戦場に出る。
あなたが反射をコントロールしているなら、魅了された者、アリリオスはあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
魅了された者、アリリオスが戦場に出たとき、青の3/2の反射・クリーチャー・トークンを1体生成する。

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久しぶりっすねアリリオスくん。半年ぶりかな?

場に出るに際し、3/2の反射トークンを出してくれるが、反射トークンがいる間寝たきりというクッソどうしようもないニート野郎である。が、ETB能力としてトークンが出せる以上、チュレインなどで使いまわせば無限にトークンが増える。まあ使ってやろう。

2.ETB能力持ちをどうやって活用するか?

さて、本題である。これだけETB能力を持つクリーチャーを集めれば、ETB能力持ちを活用するカードも入れてやりたい。

ETB能力を活用する手段として、「バウンスして使用する」「ブリンクして使用する」など、様々な悪用方法が考えられるが、色々見ていこう。

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《深海住まいのタッサ》
3U
伝説のクリーチャー・エンチャント ― - 神
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破壊不能
あなたの青への信心が5未満であるかぎり、深海住まいのタッサはクリーチャーではない。
あなたの終了ステップの開始時に、他の、あなたがコントロールしているクリーチャー最大1体を対象とし、それを追放する。その後、そのカードをあなたのコントロール下で戦場に戻す。
3U:他のクリーチャー1体を対象とし、それをタップする。

ETB能力の悪用手段と言ったらやはりこいつだろう。ノーコストでクリーチャーを毎ターンブリンク可能という凶悪な性能を持つカードである。前世では《裏切りの工作員》という大犯罪者をひたすらブリンクし、相手の盤面をペンペン草も生えないレベルで蹂躙していたが、今回はそこまで凶悪な性能を持つETB能力持ちはいないので安心して運用できる。それでも十分強力なのだが。

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《玻璃池のミミック》
2U
クリーチャー ― - 多相の戦士・ならず者
0 / 0
あなたは玻璃池のミミックを、それの他のタイプに加えて多相の戦士・ならず者であることを除き、あなたがコントロールしているクリーチャー1体のコピーとして戦場に出してもよい。

ETBを利用するなら、コピーなんかもOKだろう。元々いる強力なETB能力持ちのクリーチャーのコピーとして出してやれば、再利用が可能である。

コピーとして使えるクリーチャーは現状、《玻璃池のミミック》が妥当だろう。3マナで軽く運用しやすいうえ、裏面が土地として運用できるので、土地が詰まった際の緊急回避として使えるのも偉いだろう。

最後に紹介するのが、ETB能力を倍にする方法である。現状、単純な方法で倍にする手段はないのだが、とあるカードを組み合わせれば実は可能である。これだ。

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《古の緑守り》
4GG
クリーチャー ― - エレメンタル
5 / 7
到達
あなたはあなたの墓地から土地をプレイしてもよい。
土地が戦場に出たことによりあなたがコントロールしているパーマネントの誘発型能力が誘発するなら、その能力は追加でもう1回誘発する。

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《野生の魂、アシャヤ》
3GG
伝説のクリーチャー ― - エレメンタル
* / *
野生の魂、アシャヤのパワーとタフネスは、それぞれあなたがコントロールしている土地の総数に等しい。
あなたがコントロールしていてトークンでないクリーチャーは、それらの他のタイプに加えて森・土地である。(それらは依然として召喚酔いの影響を受ける。)

やり方はいたって簡単。アシャヤで全部のクリーチャーを土地にしてやれば、《古の緑守り》の能力で、「土地が場に出たので、土地が持つETB能力が倍になって誘発する」という流れになるのだ。

元々この2枚のカードはかなり素でカードパワーが高いので、このコンボを狙っていかなくても十分運用に耐えうるのも〇である。

5.サンプルデッキ

というわけで整いました。こちらがチュレインを軸にして筆者の好きなものを全部突っ込んだ、いわゆる「マッサンの性癖詰め合わせデッキ」である。字面に起こすとちとアレだがこらえていただきたい。今回もアリーナで使えるデッキリストをご用意したので、是非とも活用していただけられればと思う。

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(画像クリックでMTGGoldfishに飛びます)

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好きなETB能力持ちを入れていった結果、何ともまあ肉厚でマッチョなミッドレンジデッキが出来上がった。チュレインでアドバンテージを稼ぎながら、強力なETB能力持ちのクリーチャーをぶん投げていけ!

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更なる高みを求めて《グレートヘンジ》を採用。これがあれば、唱えたときにチュレイン分のドロー+場に出た際にグレートヘンジのドローの2枚ドローが可能となる。言ってしまえば、クリーチャーが2枚ドローに変換されるようになるのだ。マナコストの重さ、およびパワーが高いクリーチャーが序盤に展開できないので中盤出しにくいというデメリットはあるものの、それを補って十分使えるカードだろう。

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万が一、チュレインの能力や《グレートヘンジ》でカードを引きすぎて、ライブラリーが切れそうになっても大丈夫なように、《タッサの神託者》を採用した。これがいれば、ライブラリーが一定以上に薄くなってしまえば、コイツの能力で問答無用で勝利できる。そうでなくても、序盤に展開することでドローの質を高めるということもできる。

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なお、先ほどの解説で少し漏れているが、実はこのデッキ、一定数「出来事」をもったクリーチャーを搭載している。というのも、出来事を用いた後、クリーチャーとして展開すれば、チュレインの能力でドローに変換できるし、何ならチュレインで手札に戻せば再び出来事を使用できる。実はETB能力以上に相性がいいのでは…?

6.終わりに

今回は、ETB能力をうまく活用できるクリーチャーである《伝承の語り部、チュレイン》を軸に、筆者の好きなETB能力持ちのクリーチャーを片っ端から突っ込んでデッキを作ってみた。

で、回してみたが、これがまた面白い。更に、まだ色々やれそうなことがありそうな統率者で、無限の可能性を感じている。

例えば、こういうのはどうだろう?

例1)チュレインでライブラリアウト

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チュレインがいればクリーチャーが全てドローに代わる。つまり、《テフェリーの後見》があればクリーチャーを展開するだけで相手のライブラリーをゴリゴリ削れるのだ。

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チュレインで追加で土地を置く能力も《遺跡ガニ》のようなクリーチャーがいれば切削手段に早変わりだ。思った以上に相性がいいのかもしれない。

例2)チュレインで食い物デッキ

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「エルドレインの王権」を代表するETB能力を持つクリーチャー、《意地悪な狼》に着想を得た…というか、昨今話題になってるセレズニアフードを組めないか?ということからスタートしている。

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食物トークンを出す手段自体は結構考えられる。《知りたがりの二人》の出来事を使ってみたりだとか、ETB能力で食物トークンを出す《獰猛な魔女跡追い》なんかが該当するだろう。構築で用いられる《パンくずの道跡》も十分採用圏内に入る。

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問題があるとすれば、食物トークンを継続して出す手段が極めて限られていることだろう。現状色々見てみたが、今回のチュレインでやりたい事と照らし合わせた結果、マトモに運用できる手段が《金のガチョウ》しかない。

あくまで食物シナジーをメインに据えず、サブ手段として役立ててやった方がいいのかもしれない。

…とまあこのように、今回取り上げたチュレインは非常に懐が広い統率者である。是非、皆様の好きなメカニズムと合わせたデッキを作っていただけられればと思う。

よかったらサポートして頂けると幸いです。MTGアリーナの活動などに充てたいと思います。