「おうちでレガシー」を2年間続けてみて
こんな記事を書き、Webcam型イベント「おうちでレガシー」を始めたのが2021年7月。つまり紆余曲折を経て、今や2年間毎週このイベントを続けていることになる。我ながらよくここまで続けたなあと思う。
普通は2年間何かしらを続けると、山あり谷ありと様々な変化が起こりえるものなのだが、運営面ではそんなに変化を感じなかったのも事実である。だからこそ、ここまで続けることが出来たのではないかとも思う。
だが、このイベントを通じ、色々な出会いや変化があったのも事実。今回は特別編。筆者がこのイベントを続けた上で生じた変化や出会いについて、軽くまとめていきたいと思う。
■イベント運営に強くなった
当たり前っちゃ当たり前である。なんせ
ということを毎週欠かさずやっていれば、そりゃ自ずとイベント運営のノウハウも蓄積されていくものだと思う。
個人的にこの中でも大きかったのは「MTG Meleeによるイベント運営」というところである。クセは強いが慣れると使い勝手がいいこのツールを勉強する中で得られたノウハウを、他のイベント運営者に共有できるまで至ったのは得難い経験だと思う。
また、配信画面も「OVALDI(旧LiveStreamManager)」について勉強することにより、カードの画像をリアルタイムで表示させるテクニックも身に着けることが出来た。これもまた、大きな収穫物と言える。
余談だがこの「OVALDI」というツール、聞けば本邦MTGイベントにおいて使用しているのはMTG公式配信と筆者だけらしい。つまりガワだけはMTG公式の配信に引けを取らないイベントなのだ。多分。
■ジャッジ資格を取得した
上のイベント運営に関連することだが、「今後イベント運営に関わるならジャッジの資格を取得した方がいい」と友人に勧められ、半分興味本位で ジャッジの資格を取得した。
その後、ジャッジカンファレンスに何回か出席させていただき、更に縁があってプレイヤーズコンベンション横浜のサイドイベントのジャッジも経験させていただいた。プレイヤーだった自分が見ることが出来なかった書割の外を拝むことが出来たのは、ひとえに楽しかった。
また、ジャッジになる前と後で、イベント運営に関する考えが大きく変わったことも触れておきたい。
ジャッジになる前は、「ルールに対する理解度が高く、適正な判断を下すことが出来る」ということがジャッジに求められることだとぼんやりと考えていた。
しかし、いざジャッジになってみて痛感したことは、「プレイヤーが安心してMTGをプレイできる環境を作る」という大きな目的が根底に存在しており、どうやってこういう環境を作ることが出来るかを常に考える必要があることだ。
これは実際にプレイヤーズコンベンション2023に参加した際に強く感じたことであり、また、一緒にイベントを担当してくださったLV2ジャッジの方から指摘を受けたことであった。
ルールへの理解は、あくまで主目的を達成するための手段でしかない。いかにプレイヤーに安心して、かつ楽しくMTGをプレイしてもらうか。常日頃から考えていきたい事である。
■レガシーが好きになった
運営面以外の点だとこれが挙げられる。このイベントを始めた時点では、レガシーは《敏捷なこそ泥、ラガバン》を主としたURデルバーの一強時代であり、禁止改定後も基本的にはURデルバー/イニシアチブストンピィの天下だったといっていいだろう。
だが、そんな世間の風評などどこ吹く風。緑単ペインター、続唱ポスト、アジャニZOO等々、毎週のように個性的なデッキが飛び交うこのイベントを通じ、ある種閉鎖的とも感じられるこの環境に、数多の可能性を見出すことが出来た。
もちろん、個性的なデッキが飛び交うのみでは終わらない。プレイヤーの熟練度も極めて高く、トップメタ同士のデッキのぶつかり合いを幾度となく見かけることがあった。非常に刺激的なゲームをかぶりつきでみられたのは、この上ない贅沢だったと思う。
他方、運営の方にリソースを割かれてしまい、自分がレガシーをプレイする機会が減ったのは残念だと思う。ただ、最近またレガシーのデッキを組んだので、ちょこちょこ遊んでいきたいとは考えている。
■色んな人と知り合えた
最後に、この2年間で一番得られた大きな宝物がこれだ。自分のコミュニティから始まり、色んな所でプレイするレガシープレイヤーやジャッジ、更にイベントを運営する方々と知り合い、自分の見聞を広めることが出来たのは、本当に得難いものだと感じている。
個々の出会いについてここで挙げていくとキリがないので、あえてここで書くことはしない。ただ、自分がここまでこのイベントを続けることが出来たのは、ひとえに自分に関わってくれる皆様のおかげである。この場を借りてお礼申し上げたい。本当にありがとう。
■最後に
2年間イベントをやってみて自分が得たものや変化をざっと挙げてみたが、大きい変化や出会いがあったというよりも、小さな変化の積み重ねでここまで来たのかなという印象が強い。
これで終わりではなく、ここからまた次の出会いや変化に向けて積み重ねていきたいというのが、おうちでレガシー3年目を迎えた筆者の抱負である。今週もまたやっていく予定ではあるので、興味がある方はぜひ参加・観戦していただきたい。
それでは皆様、今後ともよろしく。
よかったらサポートして頂けると幸いです。MTGアリーナの活動などに充てたいと思います。