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おうちでレガシー案内 ~家でできるレガシーイベントをやりてえ!~

1.はじめに

「レガシーがやりてえ。それもMOじゃねえ。紙でだ。」

きっかけは先日、友人に「一緒にレガシー神挑戦者決定戦の配信見ませんか?」と言われたことに端を発する。筆者はテーブルトップのレガシーを離れて久しく、「はえー今のレガシーっておさるさん環境なんやろ?」くらいにしか思っておらず、一緒に観たのは単なる興味だったように思う。

だが、配信を見て、筆者の中にふつふつと、上記の思いが立ち上ってきたのである。面白いじゃないかよレガシー、やりてえなあ。せっかくだったら紙で遊びてえなあ。そう思うようになってきたのである。

さりとて現状、テーブルトップでMTGを遊ぶ場所は極めて限られており、筆者の住んでいるシンガポールでは、テーブルトップで遊ぶ手段などは政府方針の都合上皆無である。こういう体験は得ることはなかなかできないのである。

しかし、一方でこうも思ったわけである。

やれないなら、自分で企画してやりゃええじゃないか。と。

今回は特別編、筆者が企画して遊んだレガシーのイベントについて報告会をしようと思う。

名付けて、「おうちでレガシー」である。

2.「おうちでレガシー」概要

今回開催したおうちでレガシーの概要はこんな感じである。

・リモート環境を利用したレガシーイベント(Discord利用)
・スイスドロー3回戦
・基本的にマッサン(筆者)一人でワンマン運営

もったいぶって言ったが、要はただのリモート対戦会である。将来的にはフィーチャーマッチの配信などもしても面白いかもしれないかなあと思ったが、今回は一発目の開催だったので、特にそういう配信はせず、単にDiscordを使って行った。今後フィーチャーマッチを配信するにあたり、Spelltableの利用も視野に入れつつ考えているが、それはまた次の話だろう。

なおイベントのワンマン運営についてだが、正直苦痛に思ってはいない。というのも、1年以上オンライン統率者イベントを一人で回しており、ある程度のノウハウは持っているつもりだからである。ただ、これも配信を前提としていない場合での運営なので、配信をする場合はやり方を考えるつもりではある。本音を言うと、配信する場合は運営に2人ほしいなあと思ったりもしている。

3.記念すべきおうちでレガシー 1回目の様子

で、ほぼ筆者の思い付きにより先週開催されたおうちでレガシーだが、なんと筆者含め5名(1名は開催後フリー対戦会から参加)のレガシープレイヤーが集まった。開催1発目でこれだけ集まってくださったのは正直ありがたい限りである。

というわけで、筆者以外の参加者の方々がどういうデッキを持ってきたか、ここで紹介させていただくことにしよう。

①UGオムニテル

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3マナでパーマネントを踏み倒すレガシーの踏み倒し系呪文の代表格《実物提示教育》、これを軸にしたレガシー名物のコンボデッキ、それがこの「オムニテル」である。

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最近だと《永劫を引き裂く者、エムラクール》であったり《グリセルブランド》だったりを使い、これらと相性のいい《騙し討ち》を組み合わせた「スニークショー」と呼ばれるデッキをよく見かけるが、このデッキは違う。デッキ名の「オムニ」、これはなんでもかんでも踏み倒せるようになるMTG最強エンチャント、《全知》のことである。これを《実物提示教育》で場に出し、ハチャメチャを押し寄せさせて勝つというデッキである。

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オムニテルの利点として、基本的に青単色で組むことが出来るという点が挙げられる。このデッキはさらにそこに緑を追加し、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》や《森の知恵》といったアドバンテージ源を確保している。更に、《夏の帳》で妨害手段の干渉手段も用意。まさに城塞のごとし。見た目以上に骨が太いデッキである。

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サイドボードでひと際目を引く《セラの使者》。URデルバーなど、ゴリゴリに叩いてくるデッキ相手には迷わず「クリーチャー」と言ってしまおう。相手はほぼなすすべがなくなる。本体も7/7飛行なので、さっくり殴って勝てる。

②カーンエコー

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《船殻破り》。相手のドローステップ以外のドローをすべて無にし、さらにドロー分を宝物トークンに変換して自分の肥やしにするというトンデモクリーチャーである。

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コイツ1体だけでも相当な抑止力となるのだが、せっかくならこの能力を最大限引き出したい。ということでコイツの相方に選ばれたのがこの《永劫のこだま》である。能力はいたって単純。お互いに手札と墓地をライブラリーにぶち込んで7枚引く、いわゆる《Timetwister》系の呪文であるのだが、上の《船殻破り》がいると、自分は宝物が7枚、手札は7枚、そして相手の手札は0という極めて有利な状況を作り出すことが可能なのだ。

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余ったマナの使い道は色々あるだろうが、よく見かけるのは《大いなる創造者、カーン》から《マイコシンスの格子》や《液鋼の塗膜》を持ってきて蓋をするという光景である。手札が0になった挙句「おめえのリソースねえから!」と言われるようなものであり、心がポッキリ折れること間違いなしだ。

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新カード《ウルザの物語》はこのデッキと極めて相性がいい。第二章でトークンを生成する能力を得るのだが、宝物や他のアーティファクトと組み合わさった結果、このトークンがアホみたいに巨大化する。どれくらい危険かというと、2体出てくると生命の危機を感じるレベルである。第三章のアーティファクトサーチも有効活用でき、このデッキの核となる《ライオンの瞳のダイヤモンド》や、アドバンテージ源となる《ウルザのガラクタ》などを持ってこられる。

③黒単リアニ

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世の中は広いもので、たった1マナ払うだけで墓地からカードを釣り上げるトンデモ呪文《再活性》というものがある。これを使い「1~2ターン目に相手が悶絶するようなバケモンを叩きつけよう!」というアグレッシブなコンボデッキである

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「え?そんなことできるんすか?」という話だが、おっそろしいことに出来る。というのも、ライブラリーから墓地に直接好きなカードを「埋める」ことができる最強サーチ呪文《納墓》があるからである。1ターン目に《納墓》で好きなクリーチャーを埋め、それを次のターンで《再活性》でほじくり返すというのが基本戦術だ。何なら黒のマナ加速手段《暗黒の儀式》を絡めれば、これが1ターンで完結する。

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墓地から戻すクリーチャーは幅が広い。おなじみの《グリセルブランド》や《エメリアの盾、イオナ》、《墓所のタイタン》に加え、最近のセットからは《残虐の執政官》などが採用されている。どれもこれも相手にかかる圧力が半端じゃない。

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サイドボードには、相手が墓地対策をしてくることを見越し、《セッジムーアの魔女》と《煙霧の連鎖》を採用しているのが面白い。墓地対策で安心しきった相手に胃もたれするだけの芋虫をお見舞いしてやろう。

④AnT

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ものすごい説明が難しいデッキなのだが、根っこは単純である。呪文をいっぱい唱えて《苦悶の触手》をプレイ。一気に相手のライフを吸い上げるデッキ、それがこのAnTである。

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「Ant事情ハ複雑怪奇ナリ」と言われるように、正直こんな記事でAnTのメカニズムを解説できるとは思わないので、筆者が気になったカードを紹介しよう。まずはこの《願い爪のタリスマン》の採用である。1マナタップで好きなカードを持ってこられる代わりに、相手に所有権が渡ってしまう置物である。ターンを渡せば当然、相手に使われてしまうわけなのだが、使われる前に殺してしまえばなんの問題もないということだろうか。

他のサーチ手段に比べ、先置き出来たり、サーチのマナが軽いということも〇なのだろう。

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大体勝ち手段は《苦悶の触手》に絞っていることが多いのだが、このデッキは追加の勝ち手段として《前駆軟泥、エーヴ》を採用している。なんと業界初、ストームを持つクリーチャーであり、ものすごい数増殖するウーズである。

似たようなカードに《巣穴からの総出》というカードがあるが、コチラはストーム数が少なくても、個々のサイズが巨大化するという特徴がある。クリーチャーであるため、《狼狽の嵐》などの安易なストーム対策に引っかからないのもGoodである。

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サイドボードの《激しい叱責》は、アンチAnT生物に対する最終兵器である。世の中には《聖域の僧院長》や《翻弄する魔道師》といった「AnT絶対殺すマン」がゴロゴロいる。そいつらを一気に黙らせられるこの置物は最適解ともいえるのかもしれない。

4.おうちでレガシー 毎週水曜日開催予定!

いかがだっただろうか。参加者全員が思い思いのユニークなデッキを持ち寄っての開催だったが、筆者もものすごく楽しめた。今回参加してくださった皆様も「面白かった」と好評だった。本当にありがたい限りである。

というわけで、毎週水曜日21時から、筆者が運営する以下のDiscordでレガシーのイベントを開催しようと思う。

次回からは、筆者の主催する配信でも、フィーチャーマッチの実況という形でおうちでレガシーの模様をお伝え出来たらと思う。人が増えれば増えるほど面白いイベントだと思うので、是非皆様、お気軽に参加していただけられれば幸いだ。

よかったらサポートして頂けると幸いです。MTGアリーナの活動などに充てたいと思います。