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【詩】生きる証

そこからそこまで線を引いて
いくつもいくつも線を引いて
そこばかりやみくもに
覚えていた時期があった。
ただ試験のためという
目先のことだけを考えての
単純で退屈な作業だった。

線を引いた箇所はそれ以降
何の役にも立っていない。
ところがそうやって過ごした
その時期が何とも言えず懐かしい。
決して輝いていたわけではない。
ただそうやることだけがぼくの
その当時の生きる証だったんだ。

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