【詩】傾きかけた日々
傷ついた部屋に閉じこもって
ぼくは何気なくマッチをすった
前からやっていたような気もするけど
これが初めてのような気もする
その日太宰府は雨の中にあった
ただいつもと違うことは傘が二つ
小さな梅の木はただ雨の中に
そうやっていつも春を待つんだろう
マッチをすっては何気なく消して
また新しい火を起こしながら
うつろに風を眺めている
だけどそれも何気なく忘れて
騒ぎすぎた日々と別れるように
今日太宰府は雨の中にあった
もう今までのようなことはないような気がする
あるとすれば次には君がいる
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