【詩】好きになってもいいのかい
鳥が鳴くからぼくは眠たい瞬きを見せる
君はさっきからテーブルのそばをウロウロしている
ああ、ようやく朝が来たんだね
ねえ、好きになってもいいのかい?
あまりに怖ろしい夢が頭の中をちらついていた
夜に生まれたはずの悪魔は、今
君の天使に消えていく、ほら
ねえ、好きになってもいいのかい?
まぶしい光が君の後ろからもれている
妖精の輝きのようにぼくには見える
今日もまたいつものひとりごとで始まる
ねえ、好きになってもいいのかい?
遠いところからやってきた、今この幻は
あの夜の猫の戯れからぼくを救い
忘れたはずのこの歌を、今ぼくに歌わせる
ねえ、好きになってもいいのかい?
(1978年作)
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