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【詩】ボーッとしている時

ボーッとしている時
どうでもいいようなことを
想像することがある。
こぶとり爺さんのこぶをとったのは
鬼ではなくて、実は
大門未知子だったのではないか、とか。

ボーッとしている時
どうでもいいようなことを
考えつくことがある。
通気性のないガラスの靴を履き
踊りまくったシンデレラの足は
きっと臭かったに違いない、とか。

ボーッとしている時
どうでもいいようなことを
発見することがある。
車を走らせている時にすれ違う
軽トラの運転手の多くは
お年寄りである、とか。

ボーッとしている時
どうでもいいようなことを
思うことがある。
大谷選手がチームメイトと
笑ったりじゃれ合ったりしている。
なーんだ通訳なんかいらんやん、とか。

ボーッとしている時
どうでもいいようなことに
出くわすことがある。
トイレで手を洗っていると
黒い影がトイレに入っていったのに
中には誰もいない、とか。

ボーッとしている時
どうでもいいようなことが
頭をよぎることがある。
ボーッとしている時の
どうでもいいようなことを
詩の題材に出来ないか、とか。

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