「将来つきたい職業ランキング」の話

おはようございます!

定期的に話題になる小学生・中学生の「将来つきたい職業」について、
学研教育総合研究所がリリースしたランキングが話題になっていました。

ニュースサイトで取り上げられる記事には
「YouTuberは小学生でTOPだが中学生では圏外に!」
という部分がピックアップされ、
中学生になると現実を直視し始めるというような主張をされています。

こういう時、なんとなく
「本当にそれだけか!?」
「そもそもどういうデータなんだ!?」
と気になってしまう性分で、
今回元データを見てあれこれ言おうの記事を書いています。
ぜひ、元データを見ながらご覧ください。

「小学生の将来なりたい職業」

まずは小学生の将来なりたい職業からです。
最初に、どういったデータなのかを簡単に拾っておくと

  • 男子小学1年生100人、男子小学2年生100人……と
    学年と性別ごとに100人から回答を集めた合計1200人の集計であること。

  • 回答できる職業は1つだけであること

この二つはデータを見る上では知っておきたいポイントかと思いました。

そして、真っ先に目に入ったのは
1位の「パティシエ」が5.0%であるのに対して、
「わからない」と回答した学生が31.2%いる、ということです。

これってかなり重要なデータだと思いました。
なぜなら、私はこのアンケートを
「知っている職業とりあえず書いとけ」
に少なからずなっていると想像したからです。
YouTuberが急激に増えたのもこういった背景があるのではと思っていて、
知らない職業は書きたくても書けないですよね。

となった時に、改めて3割の学生が「わからない」と回答しているのは、
「いろいろあって決められない」とか
「今は将来のことまで考えていない」とか
いろいろな理由があるんだと思います。
この「なぜわからないと回答したか」は深掘りするのは難しいと思いますが、結構興味深いですよね。
この「わからない」回答は1年生から6年生まで有意差は無いように見えます。
例えば職業の概要を添えると読解力が影響して高学年の「わからない」が減ったり、
イラストから選ぶ方法にすると低学年の「わからない」が減ったりするでしょうか?

でもまぁ、自分が小学生の頃を思い返すと
「野球見るの好きだから野球選手!」だったもんなぁ、なんて思います。
これはアンケートを取る行為とはまた別の話ですが、
「職業体験」のような授業ってやっぱり重要だったんだなと思ったりします。
選択肢が多すぎると人間は迷う生き物らしいので、
これはこれで難しさがありそうですが……

さて、ランキングの方に戻ると
パティシエが全体の1位、女子に限ると7年連続で1位とのこと。
パティシエが人気なのは知識として知っているものの、
そのルーツがどこにあるのかはあまりわかってなかったりします。
「お菓子が好きで」「ケーキが好きで」という理由で
よく選ばれるのでしょうか。
例えばですが、スポーツ選手はニュースとかでよく取り上げられる好成績を収めると目指す学生が増えるように想像しています。
そこに照らし合わせると、パティシエは爆発的に増えるということはあまり多くなさそうで、根強い人気の理由が気になりました。

そしてそのスポーツ選手ですが、
「野球、サッカー、水泳を除いたすべてのスポーツ選手」
とあります。なぜならその3つは別で項目があるからです。
プロ野球選手とプロサッカー選手は定番だと思っていましたが、
水泳選手も数で言うと1200人中約48人いるみたいですね。
バスケットボールあたりも増えてきて個別項目になったりするでしょうか?
スポーツ系の順位変動も注目です。

ちなみに、eスポーツプレーヤー(プロゲーマー)も項目があります。
こちらは1%を超える約132人とかなりの人気だと思いました。
芸能人よりもプロゲーマーが多い、というところだけ切り出すと
結構意外に感じてしまいますね。

「中学生の将来なりたい職業」

続いて中学生のデータを見てみます。
サンプル抽出の条件は学年性別ごとに100人と同じですが、
中学生は3学年しか無いため総数は半分の600人となっています。

まず最初に、小学生のデータで一番気になった「わからない」ですが、
中学生では41%と小学生よりも割合が多い結果となっていました。
4割の中学生が将来つきたい職業がわからないという回答なので、
ある程度職業を認識してきて、選択を悩む時期なのかなぁ
と感覚的には思います。
このデータを見て「将来がわからないなんて」と嘆く方もいるかも知れないなぁと思いつつ、真剣に向き合い始めたからこその難しさの出てるような気もしますよね。

自分はどうだったかなぁと思い返してみると、たぶん中学生の頃ってパソコンにどっぷりハマり始めた頃なのでプログラマーとか言ってた気がします。
今の中学生の一位もプログラマーらしいので、割と同じような感じかも知れないですね。あと公務員が二位なのもなんとなくわかります。公務員は安定しているので困ったら公務員という流れが確かに存在していた記憶。

最後に、一番思うのは
「圧倒的に人気な職業が無くて良かった」
というところかも知れません。

別にあっても良いだろという意見もありそうですが、
なんとなく選ばされてる感もあって嫌かも、とも思うんですよね。
社会には様々な職業があって、それが必要というのは紛れもない事実なので、
年を重ねるごとに「自分は何になりたいんだっけ?」と自分自身に問う
そのこと自体に意味があるんだろうなぁと思いました。

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