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日記「マタニティパジャマ」

私は来週臨月を迎える妊婦なので、最近感じた妊婦ゴトを書き残そうと思います。

子供を産むというイベントとなると、やはり哺乳類である以上、女性側が色々と頑張ったり我慢したりと、辛いことが多いですよね。

と、いいつつ幸い、私はそこらへんのアンテナが弱く、比較的辛い気持ちになるのは少ない方で、ご機嫌なマタニティライフを過ごして臨月を迎えようとしています。

ただ、そんな私でも、唯一これだけは辛いと思うことが…

それは



パジャマ」です。

わたしはパジャマに並々ならぬ“こだわり“があります。

ここで言う“こだわり“は、
より良いものを探求するようなQOLの向上を目的にしたそれではなく
感覚過敏の気(ケ)がある故に睡眠を妨害するような要素が少ないものを求めているような…
なんだかやっかいな意味でのそれです。


そんな私のこだわりフィルターが捨ててきたパジャマは数知れず。
31年間のトライアンドエラーを経て残ったのは
夏用、ボロボロになったTシャツとショートパンツがそれぞれ2着。
冬用、廃盤になったユニクロのセットアップ1着(洗い替えのやつはあまり納得いってないのであと1着はまだ探しています)。

もはや、今死んだら、あの世でパジャマとして着るために、棺桶に入れてほしいくらいに、かけがえのない唯一無二のこだわりパジャマなんですよね。


なのに


妊娠5ヶ月ごろに、着れなくなったんです。


物理的に入らない訳ではなかったんですが
この頃にお腹と背中に発症し始めた“妊娠性痒疹”というお肌のカユカユのせいで、今まで着れていたパジャマでも、微かなお腹の締め付けがかゆみとなって襲ってきたんです。


これは本当に辛い。

ウエストがゆるゆるで綿100%のマタニティパジャマ、ググってみてください。
そう、あんまり安いのないんですよ。

買って、着て、寝て、私のこだわりに敵わない代物だった時の無念さを想像しただけで、購入する勇気が萎んでしまうんです。


ただ、日に日に腹はデカく、皮膚は痒みを増していくので、ウジウジいってられない状況に。


そこで、最終手段として思いついたのが
メルカリです。

今までなら、メルカリでパジャマを買うなんてありえない選択肢だったんですが。(メルカリを否定しているわけではないんです。バッグとか本とか、私の過敏すぎるこだわりに触れないカテゴリーの物品は、むしろめっちゃ買います。)
とにかく安い値段で、トライアンドエラーを繰り返したいと言う一心で、探し始めました。

で、今着ているのは…
なんかよくわからんチェック柄でボタンは縫い直されるくらいには使用感を感じる中古命を張って3人のお子さんをご出産され、その尊い御身体を守り続けたという、なんだか箔のついたパジャマ

本当に出会えてよかったと思えるくらい着心地がいい。洗い替えがないのに、家にいる時はずっと来ているので多分汚い。でもそれでも着続けるくらいにかけがえのないパジャマ。


いつか、何人か知らないけど、子供を産んで、もう妊娠することは無いかな、と思えたその瞬間にも、きっとこのパジャマに身を包んでいることでしょう。
産み切ったときに、一番の記念品になるのはきっとこのパジャマだと思います。


授乳用のおっぱい扉のスナップボタンはゆるゆるで、朝起きたらよくわからん痴女みたいな状況になってるけれど
それでも私はこのパジャマに出会えてよかったと思っています。


そんな、オチがあるのか無いのかわかりませんが、私の妊娠にまつわる辛い(こともあったがいい思い出になりそうだなと思っている)お話でした。


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