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治療の選択。|2020/10/04

脳腫瘍グレードⅣへの悪化を告げられてちょうど10ヶ月。
統合医療の治療に取り組むようになったこの3ヶ月は抗がん剤も一旦中止。生きるために最善と思える治療に専念しているわけだけど、心身ともにすこぶる快調に過ごせていて、遂には海に入るようにもなった。
10ヶ月前の自分に言い聞かせても、信じられなかっただろうなあ。

エンディングノートを軸とした終活は現在進行形で、死を現実味をもって受け入れつつ、死ぬ気なんてさらさらなく、今日もゆるーくバリバリと生きている。
人は誰しもいつか死ぬ。その現実に今この瞬間から目を逸らさず、いつその時がきても後悔のない人生を歩む。その中で残したい思いをここに綴っている。
終活ってその人の人生の終え方であって、なんの準備もしないで豪快に散ることもそれはまあ生き方だから。老後に始める終活も立派な人生の終え方だし、それぞれがどう終わりをデザインするか?まさに、オワリはじまり。

抗がん剤の中止は延命や再発防止ではなく、健康になって命を燃やす未来を目指して選択した意志決定なので、より一層生きる活力が湧いている気がしている。
統合医療のセカンドオピニオンで前田裕輔さんという同世代の強力なパートナーと出会って、癌になったことの意味に向き合い、どう生きるか?健康になって何をするのか?これらを自問自答する中で出た、生きるための自然な決定。そのわかりやすいひとつが、抗がん剤の中止。

ただし、抗がん剤を中止したから活力が湧いているのではなくて、それら治療の選択と意志決定を最終的にすべて自分でしていることが、生きる実感と活力を強めているのだと思っている。
これは「セカンドオピニオンであるドクターから中止を勧められたから決断した」のではなく「自分の望む生き方を明確にし、複数のドクターにアドバイスをもらった上で決断した」結果。
信じることの強さをわかっているからこそ、妄信的にドクターを信じるのではなく、あえて他の選択肢も理解した上で選択し、信じきる。
西洋医学がダメとか東洋医学がいいとか、何がヤバいとかって話しではなくて、それぞれのメリットデメリットをどう自分の人生、生き方に取り込んでいくか。その最終指揮者はやっぱり、自分なんだよね。

抗がん剤には、今後病状が悪化した際に癌細胞を一気に叩いてくれるメリットがあると認識しているし、今後一切やめますって話しではない。
病状と健康状態を客観的・主観的に理解した上で決断し、主治医に中止したい意向を伝えた。余談になるが、抗がん剤を中止したいと申し出ると、もう面倒みれないと言われることも多々あるんだとか。そうなったら新たにかかりつけの主治医探さないとなあと、ちょっとした心配もあったが杞憂に終わったので一安心。主治医である田中雅彦先生は懐が深く柔軟で、1話して10察してくれるような、貴重なパートナーと思える存在だ。

治療の選択

病気と向き合う中で切っても切り離せない課題は、終活によってシンプルになっている。

いつ死を迎えてもいい覚悟をもって今この瞬間に命を燃やすこと。
人生ミッションを軸に情熱的な日々を過ごせる健康な身体でい続けること。

終活って、行動ではなくて概念
いつ、どんな人生の終わりがくるか?そんなこと想像つかないけれど、後悔のない最期を迎えるために「いま」を「健康な身体」で過ごすことがマストなんだと、30歳の僕は結論付けて、選択し続けている。

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