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移住の旅

コロナになって2年目から、3度引っ越ししている。
1度目は、長く住んでいた愛知から滋賀県の長浜市へ。約1年。
2度目は、長浜市から福井県福井市へ。約9か月。
3度目は、福井市から大阪市へ。今3か月が経った。

歴史と仏教が好きな私は、コロナの機会に、長浜、福井、大阪、とこの2年あまり、転々とした。
歴史の中でも好きな時代は、安土桃山時代。なかでも浅井3姉妹の生き方とその父、浅井長政が気になって、まず長浜へ移住してしまった。450年前の浅井氏の領地である北近江、湖北、小谷城。そして3姉妹が生まれた場所。

道の駅にある浅井3姉妹銅像

長浜市は「観音の里」といわれるほど信仰心の篤い土地柄で、いくつかの寺院を訪ねた。

長浜市の大通寺山門

小谷城落城後から本能寺の変・直後の清須会議まで、3姉妹は母お市の方と共に尾張や津に住んだ。
そして、柴田勝家とお市の方との再婚に伴って、越前北の庄へ。現在の福井県福井市市街地。

柴田神社の銅像

しかし豊臣秀吉との戦いに負けて勝家とお市は自害。
秀吉に引き取られた3姉妹は安土城を経て大阪城へ。

現在の大阪城

末っ子のお江は佐治一成や豊臣秀勝に嫁いだ末、最後に徳川秀忠と結婚し江戸へ。
次女のお初は大津の京極高次と結婚。
そして長女の茶々は秀吉の側室になり、男子を産んで淀殿になる。

順に追ってきた移住の旅は、3姉妹の進路によって3つの選択になる。
1つは淀殿の京都、2つはお初の大津。3つはお江の江戸。
大津には仕事で10年通っていた。京都も近いので何度も行っている、知っている土地。

というわけで、次はやはりお江の暮らした江戸東京へ住んでみたい。
次女のお初も、晩年は江戸の京極屋敷に住んでいる。
東京は何度か行っているが、住んだことはない。
江戸城の近くに住みたいが、家賃が高い。
お江やお初にゆかりの場所や主な神社仏閣をめぐるには、山手線に乗れればいい。
少し離れても、山手線の駅の近くか出やすいところを探し始めている。
東京をじっくり歩いてみたことはない。
ビジネス街も下町も歓楽街も、ゆっくり歩いてじっくり見てみたい。
江戸時代の古地図も入手した。
東京の街はとにかく広い。電車に乗って、歩いて、また電車に乗って。
今の大阪に来てからまだ3か月だが、1年以上はかかりそうなことを考えると、東京は2年くらいかかるかもしれない。
現代の人たちとコミュニケーションしなくても、400年前の人たちと対話できればそれでいいし、江戸ならそれができそうな気がする。
長女の茶々は、淀殿として大阪城と運命を共にし、大阪で眠っている。
お江はそのまま江戸で没し、芝の増上寺で眠っている。
いちばん長生きした次女のお初は若狭で眠っている。
だから東京のあとは、若狭に住むことになりそうだ。
そして、移住の旅はようやく完結する。

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