1日で小説3万文字を書いたことがある話
執筆速度というのは人によってバラつきがあるはずですが、創作をされている方は、1日にどのくらいの文字数を書いたことがあるでしょうか?
小説らしきものを書き始めて3年ほどになりますが、私の過去最高は1日3万文字です。
しかし、常にそんな速度で執筆できるはずもありません。それができていれば、今頃は現状の何倍もの数の長編小説を投稿しているはずです。
むしろ筆が乗らない日の方が多いです。
頭の中では常に書きたいものについて考えを巡らせてはいるものの、創作のためにキーボードを叩くことすらせずに終わる日もあります。
■3万文字を書いた経緯
過去に3万文字を書ききったのは、『トゴウ様』という作品を執筆していた時でした。
なぜ3万文字も書くことができたのか。それは単純に、〆切に追われていたからです。
トゴウ様は、とあるコンテストに応募するために執筆していた作品です。(すべての長編において、なんらかのコンテストに応募するために執筆しているのですが)
私は小説を書く時、基本的にざっくりとした起承転結を書き出し、骨組みを作っていきます。
そこから肉付けをしていくものの、詳細に詰めすぎずに本文を書き始めることが多いです。
本来であれば物語に矛盾が生じたりしないよう、細部までしっかりと設定を練ってから執筆を始めるのが良いのだろうと思います。
しかし、私の場合には書きながら新たな構想が浮かんだり、場合によっては初期の想定より良い結末に導かれることもあります。
詳細がきちんと練られていないことで筆が止まることも多々あるのですが、現状ではこのやり方が自分に合っているからこそ、作品を生み出し続けていられるのだと思います。
(逆に、こんなやり方だからこそ商業化に至らない、ともいえるのかもしれません)
そうした状態で、トゴウ様もまた筆が止まってしまい、時間だけが流れていった作品です。
筆が進まなくとも〆切は目の前に迫ってきており、10万文字程度の想定であるというのに、〆切2日前の段階で7万文字という状態だったと記憶しています。
■1日3千文字なら書ける
小説というものを書き始めた当初、『猫アレルギーだったアラサーが~』を書いていた時には、第一章で完結の想定でした。
けれど、急に浮かんだ第三章までの物語を書ききるため、当時は自転車操業で毎日3千文字程度のお話を書き続けて投稿していました。
だからこそ、3千文字は書けるという自信はあったものの、3万文字はどう考えても桁が違います。
もう無理だから諦めよう。そう思う一方で、ここまで書いてきたのに? という諦めの悪さもありました。
いわゆるゾーンに入った状態とでもいうのでしょうか。書ききってやると決めた私は、文字通り丸一日をかけて3万文字を書き上げていました。
3万文字を書いたとはいえ、推敲もしていない殴り書きの状態です。
それでも、まずは書ききったという達成感で脳内物質がドバドバになっていました。
そこからどうにか最低限の推敲をして、コンテストへの応募が間に合いました。
これほど限界状態での応募は、後にも先にもこれだけではないかと思います。
コンテスト的には結果は振るわず、アルファポリス様の『第5回ホラー・ミステリー小説大賞』では奨励賞に選出していただいたものの、受賞には至っておりません。
(現在は、noteの創作大賞2024に参加をしています)
■まずは書ききることが大事
それでも、1日で3万文字を書くことができたのだという事実は、少なからずの自信となっているはずです。
もちろん、手が早いだけでクオリティが伴わなければ意味がないものでもあります。
けれど、クオリティを考えすぎるあまり何も生み出せなくなるよりは、まずは土台となる文章を叩き出せる方が選択肢も広がるのかなと思いました。
現在peep様で全話無料で読めるようになっているので、『極道上司』と『ヤンデレ鳴夜くん』もよろしくお願いいたします!
作品にいいねやコメントをいただけると、連載化やコミカライズに繋がります……!
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