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はじめての村上春樹 初心者におすすめの作品を紹介!

こんにちは。 今回は村上春樹さんの作品について紹介したいと思います。

村上さんといえば、現代日本を代表する小説家として知られています。毎年、ノーベル賞の時期になると名前が上がることもあり、ご存じの方は多いと思います。

しかし、実際に作品を手に取ってみると、難解で、ハードルが高い作家でもあります。
作風が独特なのも大きな要因の一つですが、それに加えてページ数が多い、そしてストーリーが難しい。さらに現実的な世界観と幻想的な要素が深く結びついていて、慣れないうちは難しく感じてしまうかもしれません。

そこを慣れてしまえば、貪る様にのめり込んでしまうのですが、初読の際は注意したいところ…

じゃあ、最初はどの作品から入るのがベストなのか? 初心者の方でも楽しめるような作品を今回ご紹介したいと思います!!

ここでは、作品を短編集、長編小説、エッセイも3つに分類して紹介します。

①短編集から入る

村上さんといえば長編小説が有名ですが、彼は短編の名手でもあります。いきなり長編から入るのに抵抗があるのであれば、こちらから入るのがおすすめです。

まずご紹介したいのが『螢・納屋を焼く・その他の短編』です。


「螢」、「納屋を焼く」、「踊る小人」、「めくらやなぎと眠る女」、そして3つの短編から成り立つ「三つのドイツ幻想」の合計7作品を収録しています。
表題作の「螢」は村上さんの短編の中でも指折りの名作。同じく表題作の「納屋を焼く」も人気作で、映画『バーニング 劇場版』の原作としても知られています。

また「蛍」と「めくらやなぎと眠る女」は代表作『ノルウェイの森』(後述)と関連の深い作品です。前者は『ノルウェイの森』の原点となった作品、後者はそのサイドストーリーという位置付けになっています。

その他メルヘンだけどこか不穏な雰囲気の「踊る小人」も良作。
こちらが気に入った方は『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』等のファンタジー要素の強い作品がお好きかもしれません。

その他の短編集だと『はじめての文学 村上春樹』もおすすめです。
タイトルが示すように、初心者向けの短編が多く収録されています。

②長編小説から入る


村上さんと言えば『ねじまき鳥クロニクル』、『海辺のカフカ』、『1Q84』等の大長編が有名です。

しかしこれらの長編小説は幻想性が高く、抽象的で理解が難しいのも事実です。

このような難解な作品が多い長編小説の中でも比較的読みやすいのが『ノルウェイの森』です。


村上春樹さんの名前を一躍有名にした作品。映画化もされているので、名前を知ってる人も多いかもしれませんね。

本作は恋愛小説が下敷きになっており、長編小説の中ではかなりとっつきやすい作品となっています。また、幻想要素は控えめなので、比較的ストーリーもわかりやすいです。他の長編小説と比べて短いこともあり、初心者におすすめの作品です。

先述の「蛍」と「めくらやなぎと眠る女」とあわせて読むとより楽しめるでしょう。

③エッセイから入る

いきなり小説はちょっと… 読書自体不慣れなんだよね…という方にはエッセイ集から入るのも一つの道です。

一つ一つのエピソードが短く、扱うのは日常ネタがほとんどなので誰でも楽しめる内容になっています。

筆者のおすすめは一番最初の短編集『村上朝日堂』でしょうか。1つのエピソードにつき2~3ページなので、短い時間でサクッと読めます。

どうしてもなくしてしまう電車の切符の話、今までの引っ越しのこと、誕生日の過ごし方、今まで出会った有名人のこと、好きな食べ物 等々… 何気ない日常の一コマが、独自の観点から切り取られていて印象深いものに仕上がっています。ユルくていい感じに力が抜けていて、本当にあの難解な長編群を書いた人と同一人物なのか?と思わず首を捻ってしまいほど。

安西水丸さんが描いた温かみのあるイラストも本書の大きな魅力となっています

おわりに

いかがでしょうか。本記事を読み、村上作品にに興味を持っていただれけば、嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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