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5月なんてキライ

こんにちは。

早いもので今年も3分の1が終わり、もう5月。
5月といえば春から初夏へ移る季節。
梅雨を前に新緑が美しく芽吹き、気温も過ごしやすく明るく快適なイメージがありますね。

しかもゴールデンウィークという大型連休があり、
旅行にレジャーに楽しみの多い時期でもあります。

今日も ”ましうー” に来て下さり、ありがとうございます。


しかしです。5月はどうも好きにはなれないのです。

その第一の理由が、ここ北の地では花粉症の真っただ中ということ。
こちらでは杉ではなくシラカバが諸悪の根源で、ちょっと気を許すともうあちらこちらにはびこっています。

毎年やってくるこの目の痒さは、せっかくの梅や桜の美しさなどかまっていられない。
まさに目玉を取り外して洗いたいとはこのことで、ゴーグルのような巨大メガネで粉の侵入を防ごうとしても防ぎきれるものではない。

長い冬が明けせっかく日差しが強まり爽やかな季節到来のはずなのに、毎年この1ヵ月が非常に辛く長く感じる。


そして、さらにもう一つ悩ましいことが。
5月は誕生日がある月なのです。

いいかげん年を重ねると、誕生日は嬉しさよりも若くありたいという願望の方が勝ってくる。
しかも今年は大台を迎えるとあって、この憂鬱さは言葉には表しがたい、そんなモヤモヤがじっとりと背中にまとわりつく。

ああ、誕生日なんか来ないでほしい。もうこれ以上年をとりたくない。

ほんと、5月なんてキライ、だ。

ーーー

そんな5月、良いところを強いて探すと
ゴールデンウィークも普通に仕事、ということが挙げられる。
平日と変わらぬ勤務が敷かれ、暦通りに休みが設定されることはないのである。

ニュースを見ていると、帰省ラッシュだ、渋滞情報だと毎年この時期は風物詩のようにちまたの混雑が報道されている。
そんな姿をみて「よくこんな人ごみの中出かけるものだ」とほくそ笑んでいる自分がいたりする。
おかげさまで、盆や正月もそうだが、世の中の連休中に旅行や帰省などをせずに済む口実ができて、自分としてはすこぶる助かっている。

休日の出勤はなかなかいいものである。
周りが休みだと通勤は空いているし、職場でも電話が少なくてなかなか快適。
自分の仕事に集中できる。
妻も結婚前からこういった仕事柄を理解しているので、特段不満もないようだ。

世間の休みのときに仕事をすることを苦痛に感じる人もいるかもしれないが、自分はかえって快適さを満喫しているのである。

ーーー

と、つい最近まではそう思っていた。
この記事を目にするまでは・・・

「連休なんてキライ

「連休なんてキライ…」

こどもの頃。
"お出かけ"に行くことがほとんどなかった。

近所の友達が一斉に里帰りやレジャーでいなくなり、ゴールデン・ウィークの過ごし方が分からないこどもの頃。

こどもながらに退屈だった。
行き場のない体力を持て余していた。

「明日が終わると連休終わる…」

"連休は特別"
一日一日消化していくような気持ちがたまらなかった。

本当はどこかに行きたかったけど、今年もどうせどこにも行くことはないんだろう。
いつからか、諦めの気持ちを持つようになってた。

ただ、その年は少し違って、仲の良かった友達がどこにも行く予定がない。
ということで、お互い時間を持て余していた。

嬉しかった。

"連休に友達と遊べる"
それだけの事が特別だったのはよく覚えている。

ただただ、暇が嫌いだった。

『ごめん、やっぱしお出かけするみたい』

そうして、
私のゴールデン・ウィークの予定は終了した…。

「連休なんてキライ…」

そういえば、子どものことを深く考えていなかった。

思い返せば、家族そろっての旅行とかレジャーは、
思い出としてそんなに残っていない。

うちはこれが当たり前だと教え込んではいたが、
確かに普通の家庭とは違っていたし、周りとの話のずれもあったかもしれない。

幼稚園のころ、突然先生からお詫びの連絡が来たことがあった。
「すみません、残酷な質問をしてしまいました」。
みんなに
「ディズニーランドに行ったことがある人」と挙手させたところ、
手を挙げていなかったのはうちの子一人だけだったそうだ。

さすがにそのときは、ディズニーの経験の多さに意外性を感じながらも、
いささかことの重大さをも痛感した。

本人はどう思っていたのか分からないが、
お友達はみんな行ったことがあるのに自分だけがそうではないのは事実。
おそらくそんな状況をじっと我慢していたか、
半分あきらめの境地にいたのかもしれない。

あの頃のこと、
そして小学校中学校に進んでからも相変わらずの状態だったことについて、
改めて本人に聞いたことはこれまでにも無い。

「連休なんてキライ・・・」
親の知らないところで、こんな心の傷を背負いこんでいるのだろうか。
「本当はどこかに行きたかったけど、今年もどうせどこにも行くことはないんだろう」
と諦めていたのだろうか。

今となってはもう遅いが、
もっと早くに気づくことができたらと後悔したりする。


ちなみに、5月ということで
🍀この記事はクロサキナオさんの企画参加記事です
🍀けっして Xの記事を批判しているものではありません
🍀クロサキナオさんが心に傷を負っている、というものではありません。
 この後にハッピーな物語が続きます。

#クロサキナオの2024MayMuses


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