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変わらないで。「嫉妬のレヴュー」

好きなアニメがあった。
近いうちに公開する予定のnoteを書くため
調べ物をしていてふと目にしたタイトル。
あぁ、これ、わたしが"好きだと思えた"ものだ。

「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」

歌劇という表現活動、すなわちミュージカル。
そしてスタ"ァ"というレトロな表記。
そこにそそられ興味を持った。

わたしがこの作品で「アツ…」となったのは
第5話、第6話、第7-8話。
今回は第5話に触れていきたいと思う。
(他はただオタク的感情なのでまた機会があれば)


《以下、作品のネタバレ含む。》

第5話の主要人物は"露崎まひる"。

主人公"愛城華恋"のルームメイトであり、
おっちょこちょいな彼女を優しく包み込む
お世話役といったキャラクター。
お世話をするのは満更でもなく、
愛城華恋の隣で毎日を過ごしていた。

しかし、その日常は突然崩れる。
転入生"神楽ひかり"の存在によって。

2人は幼馴染だった。
2人は「運命」を共にしていた。
ひかりがやってきたその日から、
華恋は変わっていった。

気づけばまひるの知らない華恋がいた。
華恋の変化に戸惑うまひる。
華恋の変化を受け入れられないまひる。

お世話役には、
到底敵わない存在だった。

ねぇ 私だけを見ててよ
ほら小さな光なんて
真昼になれば消えてしまう

「恋の魔球」より

露崎まひるの口上。
「ずっとそばにいたのは 私なんだよ」

ずっとそばにいた。
ずっとそばにいると思っていた。

「私はもういらないの?」
「私には何も無いの」
「華恋ちゃんのキラめきが無いと、
 何もできない…」


「まひるちゃんは、ちゃんとキラめいてるよ」

「まひるちゃんが何も無い?
 ノンノンだよ、キラめいてるよ!」
「まひるちゃんにもあるでしょ?
 まひるちゃんの、スタァライトが!」


オーディションを終え、
まひるは清々しい表情になっていた。
華恋からの言葉で気付いた
自分だけのキラめきを糧に。



変わらないでいてほしいと願うのは
何故なんだろう。
諸行無常なんて言葉があるように、
変わらないものなんて無いのに。

変化を受け入れられないのは何故だろう。
だって許せるだろうか。
自分を置いて変わっていくものを。
自分だけが取り残されていくことを。

自分も変化しているかもしれないのに?
自分以外のものにばかり目が向いているから
そちらへの変化の方が敏感に感じ取る。

自分への満足度を自分で枯渇させているのに?
変化していきたいと願う前に
変化してきた自分への執着が拭えていない。

それこそが
自分が見えていない、
そして自分しか見えていない者の、
相手への依存、
そしてその周囲への嫉妬に繋がるのではないか。

変化への恐怖は、孤立への恐怖なのかもしれない。

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