#まじすと じゅっかいめ調整録~続・グルールアグロを救いたい~

noteでは初めまして!眞白井エイドです。
普段はVtuber/VPW(Virtual Plainswalker)として、Youtubeを中心に活動しています。
MTG(マジック:ザ・ギャザリング)中心に配信・動画投稿で活動しており、「メガネオ」というPW(MTGプレイヤー)チームを組んだり、最近はパイオニア情報誌「#週刊ふんパイ」など、パイオニアにも力を入れています。
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今回は、4/8~10に開催された「MTGA STREAMER TOURNAMENT」、通称「まじすと」の参加レポートとなります。
「まじすと」はぞんびさんが主宰されているMTGAの有志大会。
配信者・動画投稿者・執筆者を対象に、スタンダードBO3で競う大会です。
毎回30名以上の参加者が集まり、今回初めて大会参加される方はもちろん、常連にはGP経験者・まなゆーいさん、毎日デッキ動画投稿されている永廻檸檬さん、環境最速戦蒼紅杯主催・蒼紅ちかさん、日本選手権出場経験者・花山茶奈さんなども名を連ねている、楽しさと競技性が両立した大会です。

そのため、まじすと優勝は自分にとってはかなりの名誉。
これまではどちらかといえば「楽しさ」寄りで参加していたのですが、今回は「競技」寄りで参加しようと決めていました。

というのも、元々はこのじゅっかいめに参加する予定はなく、しばらくMTGを勉強する時間をとろうと考えていたのですが、電脳灯争戦の振り返り配信内で、メンバー・血染めのダイチさん(大ベテランPWでまじすと決勝進出回数も多い方!)から、「MTGの強さは引き出しの多さ」「大会に出ないといつまでも勝てない」と背中を押され、参戦を決めたからです。

出るからには、「強さ」に関する学びを得たい。

それが今回の自分のまじすとに掛けていた思いでした。


デッキ選択~藤本式グルールアグロ~

青を捨てよ、街に出よう

ということで、普段はオリジナルデッキで参加していたのですが、今回は実績のある他の方のデッキをお借りするところからスタートしました。
電脳灯争戦に3月末まで注力していたこともあり、デッキ調整期間は1週間程度。
そのため、「回す難易度が高くない(≒選択肢が多くない)」デッキというのが一つ基準になりました。
そしてもう1つが、「青くない」こと。

自分は好きなデッキがアゾリウススピリット(パイオニア)、MTGを始めた当初から打消しを構えるデッキを握り続けていました。
ですが、メガネオメンバー・ルルークさんと一緒にやった配信の中で、「自分は相手の行動への対応が下手なのではないか?」という気付きを得て、一旦打消しから離れてみようと思ったのです。

そして、この二つの条件から選んだのが、日本選手権でTOP8に入った、BIGMAGIC・藤本選手の「グルール・アグロ」でした。
アグロデッキ、そしてグルールカラーを握るのは、上陸シナジー最盛期以来です。

藤本式グルール・アグロの再精査

藤本選手のグルール・アグロについては、ご本人が詳細な記事を書いてくださっています。
BIGs 藤本岳大 グルールアグロを救いたい~日本選手権2021FINAL TOP8デッキガイド~

藤本選手がニッセンで使われたリストがこちら。

https://mtg.bigweb.co.jp/article/fujimototakehiro/016  より引用

ネオ神河の新メカニズム「改善」シナジーを中心に、グルールの強力カード「エシカの戦車」「黄金架のドラゴン」を入れたデッキ。
「熊野と渇苛斬の対峙」+「蜂起軍の無法者」、「群れのシャンブラー」+「蜂起軍の無法者」の3T4点クロック、「髑髏砕きの突撃者」+「レンジャー・クラス」、「エシカの戦車」+「活力の温泉」と、宇宙ムーブが多数入ったパワフルなデッキです。
まずは、このデッキを当時から動いたメタゲームに合わせて再精査することからスタートしました。

当時と比較しての現在のメタゲームの特徴を、自分は以下のようにとらえました。

  1. セレズニア・ミッドレンジ、アゾリウス・コントロールの登場

  2. エスパー・コントロールがメタデッキとして定着

  3. 白単アグロ、ナヤ・ルーンがかなり減少

  4. オルゾフ・コントロールがクリーチャー採用型メインに(ちょっと自信ない)

全体的にミッドレンジ~コントロール環境で、高速デッキの枠は空き気味。
そしてグルール・アグロは白単アグロ、ナヤ・ルーンよりクリーチャーの素のパワーが高く、強化してくるナヤ・ルーンも除去で妨害出来る。
コントロールデッキが横並びした場合も、トランプルでクロックを無理やり押し付けることが出来れば超えられる。
セレズニア・ミッドレンジは何とかしよう。

ということで、メガネオメンバーにも調整を依頼しての最終系がこちら。

藤本選手のリストからの大きな変更点としては、
・黄金架、エシカ、レンジャークラスリストラ
・2マナクリーチャーの増加
・メインに蛇皮のヴェール4枚採用
・サイドの大幅変更 です。

①黄金架、エシカリストラ

たしかにこの2枚は屈指のパワーカードです。1枚で勝負を決めることもあります。
ですが、それぞれ4マナ・5マナと重く、さらにコントロール対面を想定すると、環境に最も多い除去の1つ「消失の詩句」に当たってしまう単色クリーチャーです。タップするので「放浪皇」にもスパッとされます。
「蛇皮のヴェール」を構えながら動こうとなると、どうしてもテンポが遅くなり、そうすると6T以上の相手のレンジに入ってしまいます。なので、「熊野と渇苛斬の対峙」から2マナ・3マナクリーチャーを強く展開して、5T以内の決着を目指すアグロプランに振り切ることにしました。
もちろん、抑えのカードとしてパワーのある4マナのカードは必須。
ここは、「消失の詩句」に当たらない多色カード「群れの希望、アーリン」「結ばれた者、ハラナとアレイナ」にしました。
「結ばれた者、ハラナとアレイナ」は藤本選手も採用したいと思っていたものの、スペースが無くて諦めていた一枚。ただし2枚引きたくはないので1枚に。
「群れの希望、アーリン」は、最初は藤本選手同様サイドでしたが、「定着したら5/5トランプルが止まらなくて勝つ」なのでメインにしました。

「レンジャークラス」は、「熊野と渇苛斬の対峙」スタートのノイズになる&レベル2に3マナ払うくらいなら、「オラン=リーフの軟泥」を出した方がいいのでは??になって抜きました。
「髑髏砕きの突撃者」も、「レンジャークラス」とシナジーさせるより、ソーサリー除去が刺さらないクロックとしてたたきつけ続ける方が強いなと思ったのもあります。

②2マナクリーチャーの増加

ということで「熊野と渇苛斬の対峙」から強く出せる2マナのクリーチャーを検討。
まず入ったのは「蜥蜴丸」。メンバー・血染めのダイチさんのお勧めで、「熊野と渇苛斬の対峙」→「蜥蜴丸」→「オラン=リーフの軟泥」で、3Tに3/3二段攻撃+2/2速攻で8点クロックになります。やばい。
実際に「蜥蜴丸」が入ってからの安定度はとても上がりました。

そして2マナクリーチャーで気になっていたのが、「蜂起軍の無法者」の単体での弱さ。序盤に引ければ3点以上のクロックになってくれるのですが、後半引いた時の虚無感がすごい。特に全除去で流された後は虚空。
また、「婚礼の発表」対策でトランプルが欲しいのですが、「西の木の木霊」で改善クリーチャーにトランプルが付けられるものの、3マナ帯がみっちみちで2枚以上入れられない。
「後から引いてもそれなりに強い」「西の木の木霊の代わりになる」そんなカードがあるわけ……

なんとびっくりコモンカード

あったわ。
「蜂起軍の無法者」を抜く勇気まではなかったので、2枚差し替える形で「ナーリッドの群棲」を入れました。
わりと感触はよく、3/3二段攻撃トランプル「蜥蜴丸」は実質エンバレスの宝剣&除去を吸ってくれる&「活力の温泉」設置状態でキッカーすると楽しいって感じでした。

③メインに「蛇皮のヴェール」4枚採用

ここはギリギリまで悩んでいたところなのですが、実は今の環境ってどの色もメインから4枚以上除去がある環境でして。

  • 白単、セレズニア:「スカイクレイブの亡霊」「粗暴な聖戦士」「放浪皇」

  • アゾリウス:「ポータブル・ホール」「冥途灯りの行進」「放浪皇」

  • オルゾフ:「消失の詩句」「忘却の儀式」「放浪皇」

  • ゴルガリ:「不憫な悲哀の行進」「パワー・ワード・キル」

  • イゼット:「ドラゴンの火」

  • ジェスカイ:「ドラゴンの火」「勇敢な姿勢」

最初はメイン2・サイド2でやっていたのですが、サイドインアウトを整理してたら大体サイドインしていることが発覚。
「蛇皮のヴェール」系のカードはサイドインが定石になっており、メインから警戒する人は少ないのではとの考えもあり、メインから4枚積むことにしました。
「タミヨウの保管」は勝つカードではないため、「蛇皮のヴェール」にしたのもあります。
ちなみに4積みのために抜けたのは、メガネオ・MoToさんおすすめの「兎電池」。いい仕事はしてくれるカードなのでだいぶ悩みました。

開始直前にまとめていたサイドプラン まとめてよかった

④サイドの大幅変更

メインのマナカーブと想定するメタゲームが大幅に変わったため、サイドもしっかり変えました。

3枚:「炎恵みの稲妻」「白熱する議論」「茨橋の追跡者」

「炎恵みの稲妻」は白単の「サリア」「光輝王の野心家」対策。
「サリア」がいると「蜥蜴丸」が生かせないので。「光輝王の野心家」は見たら焼け。
「白熱する議論」はイゼット/ジェスカイの「黄金架のドラゴン」「リーア」対策。オルゾフやゴルガリのサイドからの「墓所の侵入者」も見れたらいいな、で「白熱する議論」にしています。
「茨橋の追跡者」は対「放浪皇」決戦兵器。ETBの手がかりトークンもいい仕事をしてくれます。


2枚:「燃えがら地獄」「辺境の罠外し」

「燃えがら地獄」は3枚か迷いましたが、今の対オルゾフ・エスパー・アゾリウスにはある程度単体除去も必要なため、スペース的に「燃えがら地獄」3枚は取れないと思い2枚に。
「辺境の罠外し」は藤本選手も「《耐え抜くもの、母聖樹》がかなり強いけど序盤に手札に来たらセットランドしてしまうので追加の《解呪》枠は必要。」と言っていたし実際そうだったので採用。


1枚:「神の火炎」「髑髏砕きの突撃者」

ぶっちゃけ迷って妥協した枠です…。
「神の火炎」は主に白単や「不笑のソリン」のトークン処理のために使ったり使わなかったり。
「髑髏砕きの突撃者」は、ゴルガリ・イゼット・ジェスカイに出すと高確率で勝てるので入れましたが、他にもうちょっとあった感じはあります。

メガネオエース・ルルークさんからも「マリガンが厳しそうだけど強そうなサイドではある」と言ってもらえたので、マリガンをきちんとしよう!サイドインアウトに理由をつけよう!を合言葉に本番に臨みました。

まじすと本番

今回は4/10のみの参加なのでチャンスは一度きり。
しかも何の因果かルルークさん・ダイチさんと同じ日。
でも出来れば会いたいな、3勝はしたいなの気持ちでスタートしました。
配信はコチラ!

R1 vsTKYさん(エスパー・フレンズ)

G1はライフを順調に詰められたものの、途中の「ヘンリカ・ダムナティ」に対応できずダウン。
G2はTKYさんが除去をあまり引かず押し切ってWIN。
G3もライフ8点まで行きましたが、またもや「ヘンリカ・ダムナティ」にライフレースをめちゃくちゃにされてLOSE…。

ヘンリカ対応で「白熱する議論」をもっとちゃんと取っておけばよかったかもしれません。決して取れない相手ではなかったので、後日もっとしっかり見直そうと思います。

R2 vs cafe-zさん(スゥルタイ・コントロール)

G1は1マリガンで土地の色が悪く、赤ダブルが出なかったため「髑髏砕きの突撃者」を戻して「活力の温泉」キープでスタート。
ですが>>>突然の魂力<<<で「活力の温泉」を処理されてしまい一気に劣勢に。「活力の温泉」は単体で勝てないカードだったので、土地が不安でも「髑髏砕きの突撃者」にすればよかった……!!!
G2は最高速を除去なしで叩きつけてwin。
なんとかまくりたいG3ですが、土地1が2連続でトリマリスタートからの……

地獄のマナフラッドでまけました。かなしい。

R3 vs結城れんげさん(エスパー・コントロール)

G1はメインから「蛇皮のヴェール」採用がやはり読まれておらず、除去をうまくかわしてクロック定着でWIN!
G2は「熊野と渇苛斬の対峙」を1ターン遅らせて、「蛇皮のヴェール」を新調に構えるプランで進行したのが功を奏し、「オラン=リーフの軟泥」が定着してWIN!
やっと回ってくれて嬉しかったです。

R4 vs永廻檸檬さん(イゼット???)

これはぜひ配信を見ていただきたい。
G1は完全にスキを突かれて負け、G2だけブンしましたが、G3はちょっと遅くて負け。

ふりかえり

結果は1-3でした。普通に落ち込んでいます。
時間がなかったため他のデッキ選択は出来なかったと思うので、グルールアグロという選択肢には悔いはないですが、純粋に練度が足りなかったなと思います。
特にR1のTKYさん戦・R2のcafe-zさん戦は、決してデッキ相性は悪くはなく、もっと丁寧に回していれば勝てたのでは?という思いが強いです。
精進していきたいと思います。

最後になりましたが、素敵なデッキを開発してくださった藤本選手、調整に付き合ってくれたメガネオメンバー・ルルークさん、MoToさん、血染めのダイチさん、木ノ葉秋鷹さんに改めて感謝申し上げます。

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冒頭にも書きましたが、普段はYoutubeでMTGを中心に配信・動画投稿をしています。

パイオニア情報誌「週刊ふんわりパイオニア便り (#週刊ふんパイ)」、カードショップ突撃取材&初心者支援動画「カードショップ探訪」など、独自コンテンツも多いので、是非ご覧になっていってください!

また、ご支援も受け付けております。ofuseまたは、本noteへのご支援でお願いいたします!

それでは、また!

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