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なんのためにロシアに行くのか

すごくどうでもいいカミングアウトなんですが、六本木の某有名ビルでOLをやっておりまして、趣味が「サシランチ(1on1で誰かとランチに行く)」なのです。どうも、ロシアントラベラーのミーヤです。

人はなぜ海外旅行をするのか

つい先日、前の部署で大変仲良くさせていただいた先輩とサシランチに行きまして、そのときに聞かれたんですよね。

「人はなぜ海外旅行をするのか。」

わからないだと…?!軽くカウンターパンチ食らいました。心の中で即反撃に出ました。

え、いや、するでしょ。定期的に海外旅行する必要あるでしょ。

ですが改めて考えると、とても本質を突いていて議論の余地ある質問だと思ったので今日はそれについて、私なりの理由を言語化したいと思います。

海外旅行と申しましても、私のパスポートを見る限り圧倒的にロシアに行っているので、海外旅行をする理由と冒頭では書いてありますが、前提は「ロシア旅行する理由」です。まあまあくだらないですが、お付き合いいただけますと幸いです。

1. 考える葦になるため

先輩に聞かれて、即座に返したのが「人間に戻るため」です。簡単にいうと、デジタルデトックス、でしょうか。要は、人らしい思考サイクルを取り戻すためです。人は考える葦ですからね。思考停止したらもはや人間じゃありません(極論すぎる)

いや、そもそも日本でもデジタルデトックスできればいいじゃないかというヤジが飛んできそうですが、よく考えましょう。

朝は通勤ラッシュの中、自分のプライベート空間を維持するためにスマホの画面とにらめっこして自分だけの癒し空間を作ります。

出勤したらしたで仕事中はパソコンは8時間ずっと見ていなきゃいけないし、Slackのあふれんばかりのメッセージを逐一チェックしていなければならない。

では休憩時間はというと仕事中に確認できなかったスマホのチェック。LINEやメール、Twitter, Facebook, LinkedIn, WhatsAppなどの赤丸を消すのに勤しんだり、Instagramを見たりするのをやめるというのはなかなか酷な話。帰宅ラッシュは通勤ラッシュと同じなので割愛。

帰宅後、仕事や勉強疲れ果てたミーヤを癒してくれるのはテレビ番組ーーー!!!録画しておいたドラマやバラエティー番組を見ている時間は無になれる貴重な時間。こうしてスマホとパソコンとテレビを見て1日の大半を終えるのです。これがミーヤの日常です。

では、ロシアではどうだ?

まず、ロシアに行くとSIMカードを買わない限り携帯が使えません。wi-fiスポットもあるにはあるのですが、大抵締め出されます。ロシアの電話番号がないとSMSが届かないためです。

そうすると、電車の中でできることといえば、ぼーっと車内広告を見つめるか、本を読むか、バレないように人間観察するか、ということになります。携帯にかじりついてないの、すごく人間ぽくないですか?

なので、普段なら気づかないようなことに気づけます。この発見が地味に楽しかったりするんですよ。スマホを使っていると、ゲームでも読み物でも、動画でもすごく受け身で浅くて、あんまり自分の脳みそ使ってる感じがしなくて。でも、簡単にできるからその快楽に溺れてしまう人間の弱さよ(いや、お前のな。)

でも、スマホの画面の外で何が起こっているのかを知る瞬間って、自分の五感を使っているなあという感じがするんですよね。例えば、

「電車の中に監視カメラがある!!!あれ?日本の電車にも監視カメラってあるのかな?」

とか

「今のアナウンスなんて言った?あ、画面に書いてある。へえ、Следующая станцияって、言ったのか。次の駅ってことかな?覚えとこ」

とか

「お、あの人たち表情が柔らかい。ヨーロッパからの観光客かな?ロシア人の友達が前に言ってたもんな。ロシア人とヨーロッパだと顔の作りはそんなに変わらないけど、表情ですぐわかるって。」

とか

「なんか、ロシア人って座席の前じゃなくて出入り口の所に立ちがちなんだな。ってことは、電車内の治安ってそんなに悪くないんじゃないか?荷物の持ち逃げとかされないってことでしょ?」

とか

「ロシアの地下鉄の座席って、一人分がわかるようにシートが細切れ?みたいになってていいな。日本だと大きく足開いて座った人がいたり、無駄に間隔とって座ってると、本来座れたはずの人が座れなくて、いいいいいい!!!!ってなるもん」

とか挙げるとキリがないんだけど、一次情報(五感から入ってきた事実)と二次情報(又聞きでえた情報)あるいは三次情報(自分の考察)を合わせて考える時間が増えるし、いろんなことに興味が湧くというか、疑問がふつふつ湧いてくるのでいろんなことに意欲的になるから生きてる実感があるんですよね。

街中でも同じです。トイレは日本ほど快適空間じゃないので、携帯見てる時間あったら一刻も早く出たいです。電波ないことがほとんどだし。

そして帰宅しても残念ながらテレビでやっているのは9割がたロシア語。何もわかりませんので無にはなれません。

こんな風に、電波がない・言語の壁を言い訳にデジタルデトックスできるロシアは人間、つまり考える葦に戻るために欠かせない場所なのです。

2. 非日常と日常のマリアージュを楽しむため

社会人になった今はちょっと無理だけど、数少ない趣味の一つが海外プチ移住でして(いくつかあるだけ多趣味だわ)。海外プチ移住の意味がわからない方に、ミーヤなりの解説を加えると…

海外プチ移住とは、1ヶ月くらいアパートないしキッチン付きのホテルを借りてまるで一市民かのように現地で生活をする、という大人のおままごとです。セミリタイアの一人暮らし疑似体験をできる素晴らしく贅沢な休暇の過ごし方ですよ、ええ。

ここでポイントなのは、「生活感」をしっかり出すことです。つまり生きるために必要な要素をしっかり満たすということですね。

生きるためには何が必要か?衣食住と仕事です。休暇なのに仕事?とか思ったら負けです、気にせず順番にいきましょう。

衣服は、持っていけばいいじゃんっていう単純な話なのですが、めんどくさかったらショッピングモール行って調達すればいいんじゃないですかね?異国の果てでの「はじめてのおつかい」はエキサイティングでスリリングで病みつきになります。あの、何か話しかけられてもわからないけど、知ったかする場面を思い描いてください。返答した後の店員さんの反応…思い出しただけでワクワクします。

あと、ロシアのサイズってヨーロッパとも、アメリカとも、メキシコとも(もちろん日本や中国とも)違うので、どれが自分のサイズだ?って当てずっぽうで適当にそれらしいものを選んで試着するのとか面白いですね元々わからないから太ったかも!みたいなショックを受けずに服を選べます。ストレスフリー。

食料は、キッチンがあるので料理すれば好きなときに好きなだけ食べられます。食べるの大好きバンザーイ!
まずは、何も考えずでっかいお買い物袋持ってスーパー行きましょう!ロシアでは、スーパーの袋が有料です。エコにいきましょう(ただケチってるだけ。)

どうでもいいこだわりですが、お財布は持って行きません、クレカと家の鍵だけポケットに突っ込んでGO!なぜかというとカバンを持っていくとロッカーに預ける必要があり、お財布をカバンの中に入れっぱなしにしてしまった日には、レジを一旦離れお会計をやり直すという惨劇が待っているからです。荷物は最低限にしてスーパーに行く。これを徹底しましょう。

ロシアのスーパーマーケット大きいですからね。じっくり隅から隅まで見てたら一日潰れてもおかしくないですよ。知らない野菜や果物、調味料は食べられそうだったら買ってきて、家でwi-fiに繋いでから名前をググってレシピ探せば新しい料理習得できるし、めんどくさかったら似てるものの代用として使ってロシアンルーレットよろしくスリルを味わってもいいし。食べたことないの食べるの楽しいですよ。まるで子供に戻った気分。とりあえず口に入れて確かめましょう!(何か起こっても責任は取りかねるので、そこは自己責任でお願いします。そんなにこの記事に影響力ないと思うけど一応。)

すごく余談なのですが、何かでアレルギー反応出て、暖かいところにいると蕁麻疹みたいなミミズ腫れみたいなのが出て痒くてしょうがなくて薬局で薬買ってもらった事件もあるので、また機会改めて知見シェアしますね!

住居は簡単に確保できます。アパートなら、Airbnbやらなんやらで仲介してくれるプラットフォームや業者があるし、アパートホテルならBooking.comやHotels.comでわんさか出てきます。渡航前に予約すればオッケー。

問題はお金です。いや、休暇なので働かなくてもいいじゃんという話だし、第一現地の言葉も喋れない&短期滞在だと働き口がありません。でもセミリタイアの一人暮らし疑似体験をするためには生活感が必要なのです。どうしても(フルタイムではなく、気が向いたときにゆるっと)働きたいのです。セミリタイア中だから賃金そこそこでいいからゆるっと家で仕事したい。そういうときにできる仕事といえば「パソコン一つさえあればリモートワークができる!」みたいなあれです。いやー便利な時代ですねー。現地の日本人が参加できるインターンシップやボランティア、探せば出てきます(多分)。副業支援やフリーランサー支援のプラットフォームを利用すればあら不思議、自然と仕事ができます。気が向いたときにゆるっと。いい話だ。

こんな感じで、一日の流れは「朝起きて、ご飯作って洗濯して、食器洗って、買い物行って、働いて、寝る」という極めて普通のことをしているのに、全くわからないロシア語に囲まれ、異国の地で近所づきあいもない、なんとなく隔離された不思議な空間で生活するという、日常と非日常のマリアージュ。できることが増えていくのが見えるのも楽しいし、自分でなんとかしなきゃいけないからサバイバル力が磨かれて精神的にもタフになれるのがミソ。あーロシア帰りたい。

3. 生まれ変わってメンタルリセットするため

日常生活で何が一番辛いのか。その回答は人それぞれでしょうが、私にとって辛いことはというと「周囲の目」これに尽きます。

誰しも一人では生きられないので、集団の中で行動することが多いと思うのですが、毎日同じ人たちと一緒にいると周囲の人間からミーヤとはこういう人、とか他の人と比べてこう、とかなんていうのか「型にはめられる」というか。それが妙に鬱陶しくて(気にしなければいいというのはもう何百回も何千回も何万回も…自分に言い聞かせたが遂にダメだった)その期待に応えなければという義務感に疲れて鬱々としてくるのが辛い。非常に辛い。恵まれた生活しててよくそんな愚痴言えるなと言われるかもしれないけど、本当に一箇所にとどまるの無理辛い。でも寂しいから一人になりたくない。

そんなわがままな私におすすめなのがロシアプチ移住☆

ロシアに行くと、圧倒的に関わる人が減ります。ロシア語喋れないから当たり前ですね。行った先に友達が数人いるだけです。その友達が大抵遊んでくれたり助けてくれたりします。まるでお世話してくれるお母さんと自分、といった構造で「(ロシア語話せないせいで)何もできない自分」が許される環境が構築されます。

人間、開き直りが肝心とはよくいったもので、できない状態が当たり前だと思うと何も恥ずかしくない!だから自信を持って知っている単語だけで会話をはじめられます。友達が店員さんと会話しているのを聞いて使えるロシア語だけを覚えます。

これ、幼児がやっていることと一緒

でも、この過程が楽しくて。できることがちょっとずつ増えていく感覚を覚えると、自然と自分でやってみたくなるもんなんですよね。この感情って、大人になってできるのが当たり前の環境に慣れてしまうと忘れてしまうものなのです。これを思い出すのは、まるで生まれ変わって子供のマインドセットでやり直せている感じがして未来に希望が持てる気がするのです(相当疲れてるな、ミーヤ。)


まとめ

色々言ってきました。ロシア旅行(海外プチ移住)するときは観光はしません。じゃあ、何が理由なのかと聞かれれば、考える葦になって非日常と日常のマリアージュを楽しむ、そして生まれ変わってメンタルリセットするため。要するに、疲れを癒すためです。(全然要約できてないけど、これでおしまい)

毎日更新(予定)のInstagramアカウントもチェック&フォローしてくれたらとても喜ぶマン。コメントなんてくれた日にはもう全力で返します。


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