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「できないこと」と一緒に生きる

できないことに出会ったとき、人は戸惑ったり落ち込んだり、様々な感情を抱くんじゃないかと思います。

かく言うわたしもできないことがとても多くて、目を向けるとつらい気持ちでつぶれそうになってしまうことばかりです。

たとえば、わたしは決められた時間に決められた場所で決められたことをする、ということがとてもストレスになってしまいます。学校という場所やその仕組みも嫌いでしたし、会社員だった頃もどうしてもその働き方がストレスになっていました。おそらく根っこの部分に「気分のムラ」があるからだと思うのですが、フリーランスになった今も、タスクリストを眺めて「今の気分に近いもの」から取り掛かることが多いです。(優先順位を守ることが必要なときは優先順位に沿って仕事をします)

とはいえフリーランスになったらなったで「常に家で仕事をしなければならない」ということにしばらく苦しみました。

「わたしはどういう形でも仕事ができないのかもしれない」

と、かなり落ち込んでいた時期があったのですが、試行錯誤を繰り返す中で自分の「できないこと」を細かくしていくと「気分や体調に沿った選択ができない」ということにストレスを感じることがわかったのです。

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気分転換にカフェなど別の場所で仕事をしたいなあ、と思うことがあります。以前は作業環境が自宅にしか揃っていなかったので、自宅以外でも作業ができるようにiPad Proを買いました。

今はシェアオフィスも借りています。別の場所もあり、作業環境があっても結局自宅で仕事をすることもあります。それでも「他の場所で作業することもできる」という選択肢がある、という今の状況はわたしの気持ちをとてもラクにしてくれます。

たとえば洗い物がどうしても苦手だったら「食洗機を導入する」とか「楽しい音楽を聴きながらやる」などの対策をとることができます。どんなにソツなく生きているように見える人でも苦手なことやできないことはあるはずです。

こんなことを言いながら、昨日のわたしは帰りにポテトチップスを買い、痩せると言いながら寝る前に半分ヤケのように食べて眠りました。自分の「できない」にぶつかって、自分がとても情けない気持ちになってしまってやりきれなかったのでした。

でも、ちょうど見かけた古賀史健さんの記事に、深くうなずいた部分があり、わたしも似ている部分があると感じました。

フリーランスになると、定期収入が大事だと言われます。もちろん経済的に安定すると思いますし、経済的な安定が心の安定につながることは誰しも感じたことがあることではないかと思います。わたしも流動的な自分の仕事に心の安定が脅かされてしまうことが多々あり、連載のような長期案件が欲しいとずっと思っています。ところが、古賀さんは文中にこう書いています。

とにかく連載ほどおそろしいものはないというか、ぼくの肌に合わないものはありませんでした。

だって、たとえばきょうの夕方、原稿を書き上げるじゃないですか。編集者に送ってオッケーをもらうじゃないですか。それは同時に「来週締切の原稿に、きょうの夕方から取りかかる」ということでもあるわけですよ。全速力で走ってゴールのテープを切ったその瞬間に、スタートの号砲を聞くわけですよ。どこまでいっても休みなんてものは存在せず、ずうっと走り続けている。あのプレッシャーでつぶれていっちゃう人、多いんじゃないかなあ。

一般的に安定して良いとされる「連載」がご自身の肌に合わなかった、ということに気づけるということ。悔しい気持ちもあったのだろうと思います。

それでも、自分の「できない」を知ることで、違う生き方を探すことができます。

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「できない」に対してどういう姿勢を取るのかで、生きやすさもずいぶん違うはず。できないことに関して工夫するのは諦めではないし、負けでもありません。「できない」に目を背けることと、知った上で避けることは違うはず。できないことは違う方法を考えたり、手伝ってもらえばいいのだと思うのです。

これからも悔しくて落ち込んだり、ポテトチップスをやけ食いすることがあっても、どうにか工夫できないかと考えたり誰かの力を借りて「できない」と一緒に生きていきたいと思います。本当は全部できたいけど!!

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