800円のはさみと百均のはさみの交換を頼まれた話
自分のペンケースには携帯型のはさみが一つ入っている。
写真の通りコンパクトさと合わせて、何よりこのトランスフォームぶりがお気に入りだ。
「何それー?ワタシも欲しい!」
先日、自宅でジョキジョキ使っていると、娘が興味津々で覗き込んできた。
トランスフォームするハサミはオジさんの少年ゴコロをくすぐる逸品であるが、現役の少年少女である小学生にとってもドンピシャでワクワクするものらしい。
欲しい、と言われても10年近く前にLOFTかHANDSで800円くらいで買ったものなので今同じモデルがあるかは分からない。そんなことを話していると、
「じゃあ、ワタシが持ってるハサミと交換しよ?あかん?」とお目目キラッキラで訴えかけてくる。
『そのハサミはどこで買ったん?』
「百均」
『値段が8倍もちがうやん』
「えへへ」
『8倍も違ったらカンタンには交換出来へんかな。』
「えー!?じゃあどうしたら交換してくれる?」
『こっちが800円やろ?で、これが100円。差額はいくら?』
「700円。それくらい分かるわ!」
『同じハサミやのに何で700円の差があるんかな?』
値段の差を考える
「えーっと、変形するところがかっこいいから」
『そやな。しまってあるときはペンケースに入れやすいのもある。ポケットにも入るで。』
「ほんまや」
用途は同じものなのに価格差がある。
そこにはちゃんと理由があるし、販売側は理由が説明出来る必要がある。
大人でもそのことが分からず、価格ばかりに執心する人は意外と多い。
娘にはそれが分かる人になって欲しいので、その日はそんな風に2つのはさみの違いについてあれこれ話した。
その日寝る前になって、今度はさみを使って切り絵を作るから、それと一緒に交換して欲しいと言ってきた。
少しわかってくれたみたいだ。その切り絵は大切にしようと思う。
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