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Google Geminiの論文を眺めてみる

Google Geminiに関する論文を見つけましたので眺めていきます。自身用メモとなります。

https://arxiv.org/pdf/2312.11805.pdf

Google DeepMindが主となっているようです。著者が多いことでも話題になっていますが、ざっと見る限り日本人ぽい名前は1人だけいるようにみえます。

論文の構成としては、次のようになっています。

  1. Introduction

  2. Model Architecture

  3. Training Infrastructure

  4. Training Dataset

  5. Evaluation

  6. Responsible Deployment

  7. Discussion and Conclusion

一般的な論文構成の導入、実施、評価、結論という流れに準拠しているように見えます。

Responsible Deploymentという項目が、最近よく耳にする「責任あるAI」を象徴しているのでしょうか。

各項目について、ChatGPTに要約してもらいました。

  1. 導入(Introduction): Geminiは、Googleによって開発されたマルチモーダルモデルファミリーで、画像、音声、ビデオ、テキストの理解を組み合わせています。Ultra、Pro、Nanoの3つのバージョンがあり、様々なタスクや計算リソースに対応しています。特にUltraは、MMLU試験ベンチマークで人間の専門家を上回る性能を示しています。

  2. モデルのアーキテクチャ(Model Architecture): Geminiのアーキテクチャは、様々なタイプの入力(画像、テキスト、オーディオ、ビデオ)に適応するように設計されています。これにより、複数のモーダルを同時に処理し、より複雑なタスクをこなすことが可能です。

  3. トレーニング基盤(Training Infrastructure): Geminiは、Googleの大規模なTPUv4アクセラレータを活用してトレーニングされており、これにより効率的な学習プロセスと高いスケーラビリティが実現されています。

  4. トレーニングデータセット(Training Dataset): トレーニングには、多様なウェブドキュメント、書籍、コードなどが使用され、これに画像、音声、ビデオデータが含まれています。これにより、モデルは豊富なコンテンツを学習することができます。

  5. 評価(Evaluation): Geminiは、テキスト、画像、ビデオ、オーディオの理解と生成に関するさまざまなベンチマークで評価されています。これにより、モデルの性能と汎用性が示されています。

  6. 責任あるデプロイメント(Responsible Deployment): モデルの展開において、影響評価、ポリシー、評価、データと命令調整に関するリスク緩和策が取られています。これにより、社会的、倫理的な問題に対処しています。

  7. 議論と結論(Discussion and Conclusion): Geminiの限界と将来の応用について議論されています。このモデルは、新しいAI研究とイノベーションの道を開く可能性があります。


Googleは、高度に能力を持つ多様なモデル群「Gemini」を開発しました。Geminiは、画像、音声、ビデオ、テキストデータを横断して共同でトレーニングされ、各ドメインにおいて先進的な理解と推論能力と共に、モダリティ全体に渡る強力な一般能力を持つモデルを構築することを目的としています。

Gemini 1.0は、Ultra(高度に複雑なタスク用)、Pro(拡張性能と大規模展開用)、Nano(デバイス上のアプリケーション用)の3つのサイズで提供されています。それぞれのサイズは、異なる計算制限とアプリケーション要件に特化しています。Geminiモデルのパフォーマンスは、言語、コーディング、推論、多モーダルタスクをカバーする広範な内部および外部ベンチマークで評価されています。

Geminiは、大規模言語モデリング、画像理解、音声処理、ビデオ理解などの分野において最先端を進めています。特に、Gemini Ultraは、我々が報告する32のベンチマーク中30で新しい最先端の結果を達成しました。これには、テキストと推論ベンチマーク、画像理解ベンチマーク、ビデオ理解ベンチマーク、音声認識および翻訳ベンチマークが含まれます。

Gemini Ultraは、知識と推論をテストする顕著なベンチマークMMLUで90%以上のスコアを達成し、人間の専門家のパフォーマンスを初めて達成しました。また、Gemini Ultraは、多モーダル推論タスクにおいても顕著な進歩を遂げています。たとえば、最近のMMMUベンチマークでは、62.4%の新しい最先端スコアを達成し、以前の最高モデルを5ポイント以上上回りました。

Geminiの多様な推論能力は、オーディオ、画像、テキストのシーケンスをネイティブに理解し、推論する能力を示しています。教育分野などでの応用可能性が期待され、多モーダルおよび推論能力を持つGeminiモデルは、多くの分野において劇的なアプリケーションを持つと考えられます。

Gemini Nanoは、デバイス上での展開を目指す小型モデルシリーズで、サイズに関わらず優れた推論、STEM、コーディング、多モーダル、多言語タスクを実行します。本報告では、モデルアーキテクチャ、トレーニングインフラ、トレーニングデータセットの概要から、Geminiモデルファミリーの詳細な評価、そして責任ある展開へのアプローチについても議論しています。


凄く簡潔に要約すると、Googleは、マルチモーダルのモデルGeminiを発表し、Gemini Ultraは人間の専門家と同じようなパフォーマンスを出すことが出来て、Gemini Nanoはデバイス上で展開を目指しています。

Gemini Nanoはデバイス上で展開ということはスマートフォンとかを睨んでいるのでしょうね。


少し興味深かったのは、データをトレーニングする上で、SuperPodsというサービスがあり、Google Cloud Platform上でKubernetes Engineで提供される大規模なKubernetesクラスタ管理を簡素化するサービスを利用しているとのことです。

BardにSuperPodsを聞いてみますと、スケーラビリティ、高可用性、セキュリティが担保されますとのことです。


Google BardにSuperPodsを聞いた



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