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柿本人麻呂の命日とか、いろいろ思う

 ハッピー・リタイアして数年、さて何しようと思っていた。
永い公務員生活、どっぷりつかってしまった。一応、管理職のはしくれ、しかも全国転々の転勤族、それも50歳過ぎると、いやになっていた。
 そこへ四女の心の病と人事への大いなる不満、いっそ転職をとも考えた。
その当時の収入は、とても維持できない。
 公務員なんて、ご一部の超エリートだけ、天下りとか、次行こうなんてできるのは。今も同じだろう。辞めたら、肉体労働か低収入に甘んじて、障害を持った娘の支援などできない。宿舎を出て、自宅を確保したり、借家なんていってもお金がいる。一人は結婚、自立した。まだ3人の娘、学校の費用もいる時期、そして単身赴任生活となって、厳しい残りの職業生活であった。
 それでも海外旅行やいろいろ自分の好きなこともできた。
 出世はできなかったが、まずまずの満足度であった。
 なにしようかなと思った時、新聞で見つけた山折哲雄先生の講演の記事、よくは知らないが、仏教系の宗教系哲学・文学者、奥様と一緒に、慣れない西宮へ行った。
 親鸞、西行のお話だった。よかった。
 しかし、転じて、梅原猛さんの本を読むようになった。
 「水底の歌」、柿本人麻呂、詳しくは知らなかった。わが街にも、他人松神社がある。ちょっと前まで、元旦には、初詣出に行っていた。
 図書館にある梅原猛の分厚い小学館の全集いろいろ全部、読んだ。
 聖徳太子、法隆寺そして柿本人麻呂、命日とはいえ、最後は石見の国で水死(海に沈められる死刑)とは、あまりの驚き。
 そういう状況、流れなのかも知らない。
 しかも別の場所で処刑との説もあるとのこと。
 古代とはいえ、意味深長である。
 そんなこんなで、面白く興味も持った。
 石見の国は、明治の文豪森鴎外の生地でもある。
 高校生の頃、読んだ鴎外の小説、いまはちょっと楽しめない。どうしてだろう、内容は当然、かわらない。また読んでみたい。
 柿本人麻呂、またじっくり読んで考えてみたい。

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