親鸞を好きになりそう

 私の家の宗旨は、浄土真宗、たぶん西本願寺派。詳しくは知らない、関心も興味もなかった。18年前父が死に、昨年母が死んだ。戒名が、どうのという話もあった。

 相続問題、母の生前、いろいろな話と混乱があって、弟にいいようにされた。別に相続の金銭の問題ではない、私は、生活には、全然、困っていない。何千万何億円あるのか知らないが、弟にいいようにされて、さっさと、「相続放棄」とやらの手続きを家庭裁判所あてにとった。

 もちろん、弟のやり方の全貌を知るために、まずは金融機関、関係するゆうちょ、農協、銀行、信用金庫、証券会社などへ文書や電話そして面談など多くの方法で調査した。専門家とか素人というレベルではない、まずは自分が納得できるかとの観点だった。

 弟は、わが国2位の生命保険会社、旧帝大を出ながら、地方の県庁所在地でもない支店長、それなりに知識や経験はある。一木っ端の元公務員が、立ち向かえる状況にはない。

 でも、最終的には、わかった。

 銀行は、結構、親切だった。金融機関の対応は、納得した。

 法務局へも行った。

 忘れたのか、偽造なのか、父の土地の相続、もう何年も前に、弟が惣社臆していた。その署名は、母のもの、私のもの、印鑑証明も。敢えて偽造、変造とは言わない。証拠もないし、申し立てたところで、勝ち目はない。あそこまで、やっていることだ。

 そのとき達観した。

 あの達筆だった母が、こんな署名をしている。自署の欄に、細く読めないような力ない字、その頃は、まだ元気だったはず。なのに、こんな字を書いていたか。また、弟が書かせたか。

 そんなに金が欲しいのか。

 つくづく思った。

 兄弟で、金に対する考え方、まったく逆方向。

 生活ができ、あまれば愉しむ私

 残してもつまらない、つかえるだけ遣う弟

 それでも、そんなにいるか

 カルロス・ゴーンやプーチン、大型クルーザーや宮殿を持ってどうするの

失うなうまいと必死になって、夜も眠られないのではないか。

いま、どう感じているのか、このざまを、お二人は。

 あれから一年が経った。

 人生生きる意味があるか、そんな本を読んでいる。

 意味が無くてもいい、心の平安があればいい。

 五木寛之著「親鸞 上・下」

 内容と私の感じと、全然、一致しないけれど、親鸞の生き方、なんかわかる気がする。もっと親鸞を勉強してみたい。そんな読後感を持った。

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