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2024年2月26日(月)「醗酵飲料(日本酒)・燗酒」

今日の東京は晴れ。でも、強風。
朝方の最低気温は5℃、日中の最高気温は13℃まで上昇。
昨日迄の雨は上がり晴れにはなったものの、強風が吹きすさびやや肌寒い。
先週の土曜日から二十四節気雨水の次項、七十二候の「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」(春霞がたなびき始める時季)。そろそろ、寒さも収まって春霞がたなびいてくれると良いのですが。さて、

先週末は「内臓料理(魚)・キモ(魚類・軟体類・甲殻類・貝類など)」についてお伝えしましたが、本日は「醗酵飲料(日本酒)・燗酒」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

燗酒。
言わずもがなですが、温めて飲む日本酒ですね。熱燗等と言ったりもします。
実は恥ずかし乍ら、コレ迄燗酒に対してあんまり関心を寄せてなかったんですよね。日本酒を飲む際には大抵吟醸酒系の冷やして飲んで旨いヤツを選択するコトが多かったモノで…。
ただ、今後飲食店をやろうとしているってのに、この分野を避けて通るワケにも行かないし、自分自身がこの飲み方を知らないんじゃあハナシにならない。
従い、今のウチにお勉強をしとかなきゃと思い立って、チョット齧り始め、そして飲み始めたトコロなんです(恥)。

いや~、燗酒ってのもお勉強し始めてみると、実に奥が深いんですねぇ。
日本酒も、その温度によって夫々別のお姿を見せてくれるようで、ある意味七変化ですね。燗酒だって、単に温めればソレで良いワケでは無く、その温度帯によって別の側面を見せてくれると言うのだから、コレは中々に楽しい世界じゃあないですか。しかし、こうして並べてみると、熱燗と言っても意外にも温度は低いモンなのですねぇ。

 55℃前後  飛び切り燗  香り強く刺激臭ありシャープ、かなり辛口。
 50℃前後  熱燗     シャープな香りでキレも鋭く、辛口。
 45℃前後  上燗     膨らみ乍らも引き締まった香りと味わい。
 40℃前後  ぬる燗    香りと味わい、膨らみが開く。旨味成分であるアミノ酸が最も良く引き出される温度帯。
 35℃前後  人肌燗    米や麹の香りが引き立ち、味に膨らみが出る。
 30℃前後  日向燗    ほんのりと香りが引き立ち、優しく滑らかな味わいに。
 20℃前後  冷や(常温) 香り柔らかく、ソフトな味わい。
 15℃前後  涼冷え    華やかな香り、円やかな味わい。
 10℃前後  花冷え    香り控えめ、きめ細かな口当たり。
   5℃前後  雪冷え    香り殆どなく、味わいも固め。

世界的に見ても、お燗を付けて愉しむ酒ってのは、恐らく日本酒と紹興酒ぐらいじゃないかとも言われてます。お湯を足してお湯割りにする焼酎やウィスキーなんかはありますが(確か、中国東北地方では白酒も)、単純に温めるだけのお酒は他ではないかな。強いて言えばホットワインなんでしょうが、アレは単にワインを温めるだけじゃなくて、スパイスやら砂糖やらを加えるのでカクテル扱いになるのだとか。

熱燗に向くお酒、向かないお酒があるようですが、一般的に熱燗に向くとされているのは、純米酒系・コクのある生酛造り/山廃仕込系・酸度高め(1.4以上?)系のようです。本醸造酒系でも、熱燗や飛び切り燗にすれば、程良く円やかになり香りや旨味が失われずに旨く飲めるとも言われているようです。なるほど、ですね。

ネットで色々と見てみると、具体的に熱燗に向いているお酒として名前がちょこちょこ出て来るのは以下のようなモノでしょうか。勿論、コレに止まらずもっともっと色んな銘柄があるのだろうとは思いますが。

寶剣 純米黒龍 九頭龍 純米白瀧 純米 ど辛大七 純米 生酛貴 特別純米紀土 純米酒鳳凰美田 剣 辛口純米酒にいだしぜんしゅ 燗誂天狗舞 山廃仕込 純米酒日高見 超辛口 純米酒菊姫 山廃純米酔鯨 特別純米酒一ノ蔵 特別純米 辛口神亀 純米 辛口などなど…

しかしまぁ、コレだけ(いや、コレ以上)熱燗に合う酒があって、且つ温度帯のバリエーションも豊富で、更にはツマミ系とのペアリング・マリアージュ等を考えると、こりゃあある意味深い沼の世界が待ち受けている感がありますね。実は、ヤベェ世界があったんだ(笑)。気付くのが遅過ぎた(泣)。

お燗を付ける方法としては、①湯煎燗、②蒸し燗、③直火燗、④電子レンジ燗があると言われてますが、一番一般的なのは①でしょう。が、お湯沸かして温度計ってってのは面倒臭い(慣れれば、温度計るなんてコトはしないのでしょうが)。②もワザワザ燗付けるのに蒸し器出すのも面倒臭い。③は直火だと速いのだろうけれども、徳利が心配(笑)。④のレンチンは味気ないし、ムラも出易い。居酒屋的に言えば、ホントは燗銅壺などの専門器具(?)があれば格好良いのだろうけれども、カネも掛かるし置き場にも困りそう。
ソコで今目に付けているのが、燗酒推しの神亀酒造さんが監修して大阪の家電メーカーであるコイズミ(小泉成器)さんと作り上げた本格卓上湯煎式酒燗器「かんまかせ」。徳利とチロリを2つ分入れられ、場所も取らず、人肌燗~熱燗・ひれ酒迄の5段階の温度設定が可能で、お値段も1万円弱とお手頃(amazonのレビューみてると、割と評判良い反面、スグに壊れるみたいなモノもあり、少々微妙かなぁ…)。
コレ買って、深淵なる沼の世界に足を踏み入れ、ハマってみますかなぁ(笑)。

明日は「空腹は最強のクスリ?」についてお届けする予定です。


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