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8月25日(金)「有害鳥獣(番外編②)・モンゴルのタルバガン」

今日の東京も晴れ。
最低気温は25℃、最高気温は33℃までしか?上がらず。
気温の割には暑かったなぁ。さて、

昨日は地元のお酒「醗酵飲料(日本酒)・蓬莱泉」についてお届けしましたが、今日は先週の「有害鳥獣(番外編①)・モンゴルのオオカミ」に続き、「有害鳥獣(番外編②)・モンゴルのタルバガン」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

タルバガン。
コレはモンゴルでの呼び方であって、正式な名前はシベリアマーモット或いはモンゴルマーモットと呼ばれる齧歯目リス科マーモット属の小動物です。要はネズミやリス、ウサギなんかのお仲間ですね。彼らは中央ユーラシアステップ地帯のウチ、高原性の地域に棲息しているそうで、モンゴルや中国の一部、シベリアやカザフ、チベット高原等にもいるそうです。
ただ、モンゴルに於いてもヒトが肉や毛皮を求めて狩りまくってしまったコトから、年々その棲息数が減少してしまった為に絶滅危惧種となっており、モンゴルに於いても法律に基づき保護対象となっているようです。

と言いつつ、過去のモンゴル訪問で訪れたゲルの住人たちは、近所でタルバガンを狩って来てくれて、旅人にもご馳走してくれたりもしているので、個人的な実感としてはとても稀少動物になっていると言うカンジがしませんでした。
 
もう一つ。
今回のタイトルで、タルバガンを有害鳥獣としている理由。彼らはオオカミのように家畜を襲ったりはしないのですが、重大な害を及ぼす動物なんです。ソレが、ペスト媒介。
ペストは、タルバガンが感染した場合、その肉を人間が食べるコトで人間に感染する可能性があったり、死んだタルバガンの死体から出る最近が空気中に拡散、人間が吸い込むコトで感染する可能性もあったりもするのだそうです(コワっ!って、ホンマに空気感染なんてするか〜?コレはウソっぽい)。
と言うとってもコワい媒介者なので、ペスト感染拡大の恐れを回避すべく、大規模な駆除キャンペーンが展開され、感染したヤツ・そうでないヤツも含めてじゃんじゃん狩られてしまったのが、もう一つの減少要因だそうです。
狩りの方法としては、開高健の「オーパ、オーパ!!中国・モンゴル編」では、ヘンな白い帽子白装束を着て、白い房の付いた棒をクルクル回して穴からカラダを乗り出したタルバガンの興味を引き、ズドンと撃つと言う方法が紹介されてますが、そんな格好して狩っている遊牧民は見たコトありません(笑)。住処の穴の前で待ち伏せして、可也小さな弾のライフルで撃っているだけみたいです(狩ったトコロは見たコトないのですが)。

で、解体については羊とは異なり皮は剥がさず、首チョンパした首から内臓を取り出し、袋状になったタルバガンに野生のネギや内臓、焼けた石を詰め込んで首と尻をハリガネ等で縛って蒸し焼にし、外からはバーナーで毛を焼き切って更に皮にはこんがりと焦げ目も付けて出来上がり。コレを「ボードク」と言います(詳細はコチラご参照。但し、グロ写真あり、要注意!)。

焼けたら?蒸し上がったら?首から肉汁たっぷりのスープを取り出して、その後四肢をバラして行きます。その時に出て来るアツアツの石をニギニギすると、とても健康に良いとかで、ご招待してくれる遊牧民は客人にニギニギさせてくれます。

で、出来たタルバガンはハッキリ言って美味いです。流石、ネズミやウサギの仲間ですね。
スープがメチャうま。お肉もジューシーで、厚みのある脂身が特に美味い。モンゴル遊牧民にとってもご馳走のようで、皆さん大好きです。
ただ、モンゴルでは現在でもタルバガンが媒介するペストで毎年死亡者が出ている!?コトを考えると、今後は食べるコトも少々遠慮がちにせねばなりませんね(笑)。

と言うことで、今週はココまで。
来週は「コスパタイパ生産性の為のChatGPT活用について」をお届けする予定です。
まだまだ暑さ続きますが、良い週末をお過ごし下さい~!


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