戦う

先日、また「戦い」に敗れてしまった。

はぁ…最近ロクな事続いてないんだから、好きなゲーム機くらい、自由に買わせてくれよ（笑）。

通知アプリを使ってるんだけど、速攻でサイトにアクセスしても重たくて繋がらない。繋がった頃には、もう売り切れ。

何ともまぁ、悲しい時代になった。ゲームがゲームショップで買えないとは。

おふくろが危篤になって以来、色々な事を思い出してね。

今思えば、たくさんのゲームを買ってもらったっけ。

今は無き、釧路カメレオンクラブ新橋店。通称「カメクラ」。イトーヨーカドーの隣りにあった。

スーパーファミコン全盛期の頃。まだまだあの頃は元気だった。街も、ゲーム業界も、おふくろも…。

おふくろに手を引いてもらってここに来るのが、楽しみで楽しみで、ね。

お年玉の使い道は全て、ここ。ゲームに全部突っ込んだ。ゲーム中毒。おかげでブクブク太っていじめられたが…それ以外の悩みなんて、無かった。

当時、とあるゲームを購入しようとしたが予約に間に合わず、駄々をこねた事があった。ドラクエだったか、FFだったか…タイトルは忘れてしまった。何だったっけな？メタルマックス2だったかもしれない。

そこでおふくろは店員と戦った。

「もう一つくらい用意しろ！どうせ店内に在庫はあるんだろ！店頭で売る予定の物、出しなよ！」と言う感じ。非常識極まりない。ザ・クレーマー。今の私なら確実におふくろを叱るし、もちろんそんな事する人間はいけないと思う。

数十分ほどの理不尽な格闘の末、何と店員は在庫の中から、本当に商品を持ってきた。

店員は、困惑と憤りが混ざった表情で、「お客さま、今度からこう言う事は出来ませんので…」と言った。そりゃあそうだよ。今思えば、本当に悪い事をした。

でも…おふくろはおふくろなりに、私が可愛くてやった。

「ほらね、どーせ隠してるんだから！」と誇らしげに言うおふくろを見て、ガキンチョの私は「さすがお母さん！」って思った。

中学校に進学し、おふくろの武勇伝をクラスの奴らに自慢げに伝えると、大爆笑された。

それ以来、「いじめ&悪口」のターゲットは私のみならず、間接的に私のおふくろにも及んだ。

そこで初めて、私のおふくろの行動が非常識である事を理解した。そこから、私の反抗期は始まった。

…今思えば、それ以来ずっと、私は自分の母に優しい顔ってやつをしていなかったかもしれない。笑顔すら、見せない様に努めた。

そして今、彼女は病気と戦っている。

やれやれ。人生ってのは、自己責任なんですよ。あなたの場合は色々な意味で、自業自得なのだ。

さて…そろそろ私も戦ってやるかね。

相手は勿論、私自身だ。

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