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樹木の気持ちになりて

近所のスーパーまで食材を調達しに行った。

ほんの数百メートルだが、Tシャツがあっという間に汗ばむ。

…やばすぎる。北海道生まれの私からすると、命に関わる暑さだ。

毎年の様に最高気温を更新している様な気がする。何というか…この世は一体どうなってしまうのやら。

汗をかきながら神社の境内を横切る。

やかましいほど鳴きまくるセミたち。

その中に…一体の虫の死骸があった。ミンミンゼミだ。

北海道のセミはほぼエゾゼミかコエゾゼミなので、私にとって薄緑色のミンミンゼミはとても珍しい。

左手の人差し指をそっと差し出すと…

お!まだ息があるようだ。それどころか、割と力強くガシッと捕まってきた。

思わずパシャリ。うーん、可愛い奴め。私の指を愛らしくぎゅーっと抱きしめてくる。

…と、次の瞬間。私の指先に激痛が走った!

なんとこのセミ、私の指を木の枝か何かと勘違いしたのか、針を刺して樹液…もとい、体液を吸おうとしたのだ。

「イテテテ!おい!違う違う!」

笑いながら手を振り払うと、ズボンにぴゅっとオシッコをひっかけ、飛び立っていった。

何だよ!まだそんな元気があるんじゃないか。

それにしても…私を樹木と勘違いしたか。光栄だねぇ。

…私の体液は美味かったか?確かに天然の木にはカフェインなんて入ってないからなぁ。それも関係あるのかもしれない。

一部のフォロワーさんから頂いた情報として、カフェインを断つと自然から好かれやすくなるとか。

ふむ…でも、そうだよな。樹木にはカフェインなど流れていない。もちろん、余計な化学物質なども…

人間は人間のエゴで栄養剤なんかを注入したりするけど、本当は植物たちにとって大きなお世話なのかもしれないね。

確かに栄養を与えれば、長生きするのかもしれない。

でも、長生きが正義というわけでもない。それこそが人間どもの大きく勘違いしているところだ。

そのまま放っておけば、さっさと死ねたかもしれないのに。

せっかく、この輪廻地獄から解放されたのかもしれないのに。

人間は「エゴ」ってやつを全力でフルスイングしてその行為を正当化し、命を「助ける」。

保護猫なんかもそうだな…。私は死ぬほど猫が好きだが、かと言って一見恵まれていない子猫をいちいち引き取って「長生きさせる行為」はどうかと思うんだよね。

「それが、良い事なんだ!」って叫ぶ人は、神にでもなったつもりなのだろうか。

いや…きっと、何も考えていないに違いない。

尤も、「自分が楽しくて好きだからやってる。別に尊い行為だとは思わない」ってんなら、良いんだけど。

最近、そういった人間の強烈なエゴと浅はかさが、以前に比べてかなり気になるようになってきた。

私も…あとちょっとで自然に還れるのかもしれない。何せ、セミに吸われるくらいだからね(笑)。

少なくとも、あと数十年の辛抱だ。

今からとても、楽しみだよ。

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