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【西荻窪イラストレーションスタジオ】〜線を引くペンについて〜

ペンは線画の命です。

私がよく使う画材は三菱の水彩ペン0.2〜0.3ミリで、これは水彩ではありますが乾くと水に溶けないようになります。大学生の頃から使っている為、数十年これで描いています。太さははじめは0.5ミリ、途中から0.3、今では0.2ミリを使用しています。理由は細い方がシャープな印象になるからですが、20代頃は色もアクリルガッシュやカラーインクなど強いものを好んだ時期もあり、線が負けてしまわないように太いものを使いましたが、今は色調や塗りも落ち着いた淡いものを使うようになり、より線を見せていきたいという思いが強くなりました。

また、紙のサイズに合わせて太さを選ぶ場合もあります。最近は西荻窪おさんぽ画をハガキに描いていますので、
ハガキサイズ→0.2
A4サイズ→0.3
それ以上→0.5
という感じです。大きな紙に細い線で描くと、撮影やスキャンをした後の画像処理(主に画像の紙の色を白く飛ばす作業)で線が掠れたり消えてしまうからです。

日大芸術学部でイラストレーションの薫陶を受けた安西水丸先生は、付けペンという、インクを浸しながら描くペンを使っていました。途中でインクが途切れてしまうのもまたいいとのことです。私も使いましたがかなり難しいです。ちなみにiPadのAdobe frescoのツールでそれを表現することができます。

私がペンに望むことは、動きの速さによって掠れたりせず、紙を滑るように描けることです。また、どこへでも持ち歩いていたいのでインクがなくなりにくいことも重要です。また、制作速度も早い方がよく速乾性が欲しいです。しっかりと色が出ることも。これら全てを総合的に考えるとやはり三菱PINのようなペンということになります。ちなみにボールペンではありません。
付けペン、サインペン、製図用ペン、葦ペン、色鉛筆、細筆など様々試した結果です。


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