11月14日は世界糖尿病デーである。
2015年11月14日は僕にとっての記念日である。世界糖尿病デーのイベントが新潟市内であるというので、そこで講演する大学の教授に僕の体験を聞いてもらいたかったのだ。血糖値の管理ソフトを作った。なんとかこのソフトを公開して、色々な人に使ってもらいたかった。
まだ、医療が苦しむ患者を助けようとしていると思っていた。なにせ、食事を変えることで血糖値は正常化するのだ。インスリンなどは必要ないということを確信していた(II型糖尿病の場合である)。
大学の研究者(医師の上)は製薬会社の資金で研究をする。
まあ、結果はわかるであろう。壇上で基調講演をする大学の教授の話は恐ろしく権威的で、インスリンがいかに安心かというお話であった。
イベントのロビーにはインスリンメーカーや注射器のメーカーが出店を出していた。これにも驚いた。インスリンの販促会ではないか。
お客さんは70台のお爺ちゃんお婆ちゃんがメインで僕は一番若い方だった。
講演を終えた教授さんがロビーにいた。どなたか立派な背広の方と話をしていたので、名刺交換をお願いしたが拒否された。教授さんには名刺を渡して話をした。BSPのマニュアルをわたして、この半年での出来事を話した。何の反応もなく、「ハイそうですか」的な反応ではないか。その後、ブースを回り、インスリンメーカーと注射針のメーカーの人と少し話をしたが、迷惑そうであった。
まあ、当たり前である。僕のソフトを使えば、アンタの売っているものは必要なくなるということなのだから。
その事に気がついた一日であった。
随分落ち込んだ。開発したコンセプトが医療関係者にとっては敵なのだ。憂鬱になった。このヶ月後に母が亡くなった。どうしていいのか分からなくなった人生の最低の時期である。
しかし、物は考えようである。医療関係会社から金を受け取れば、その言いなりになるほかない。僕はピンピンコロリと生きて死ぬには権威の言うことを聞いてはならない。統計的には、ひどい死に方をする。そのことをあの大学教授も自分のことと感じることができればきっと変わることが出来る。
この日「幸運な病のレシピ」は生まれたのだ。
インスリンはとても大事な薬だ
まず、インスリンはとても大事な薬なのだということは、はっきりさせておいたほうがいい。
不幸にして、膵臓が機能しなくなった場合はインスリンがなければ人は死ぬ。膵臓が機能しなくなった人にとっては命を救ってくれるものだ。I型と言われる。インスリンという(膵臓で作られる)タンパク質が重要なものであることを1920年バンティング博士が証明する(注)。
インスリンを投与するとガリガリに痩せた子供があっという間に回復する。まさに奇跡であった。
しかし、よく効く薬は問題も多い。1980年に日本でも自己注射が合法となる。それにより本来食事で向き合うべき病がインスリンで治る病に成ってしまうのだ。
僕はBSPという血糖プロファイリングのソフトを作った。世の中には数多く血糖値管理ソフトが有るが、皆インスリン注射による低血糖防止のためのものなのだ。僕は自分の身体と食事に関係を見つめるためのソフトを作ったのである。
何と、youtubeのマニュアルも用意した(笑)。
注)バンティング博士が証明する
11月14日はバンティング博士の誕生日である。インスリンは医薬品として認可され、イーライリリー社が販売をする。町中の小さな薬局が世界有数の薬剤メーカーへと成長するのだ。1920年以降に起こったことなのである。
「グローバリズムという獣」のお話でも有るのだ。
厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。