カデンツとは?〜終止形、ケーデンス、不完全カデンツとは?〜 [vol.085]
カデンツ(kadenz)
調(キー)の中で役割を持つ、最小限のコード進行のパターンのことをいいます。
日本語で「終止形」といいます。
ケーデンス(cadence)とも呼ばれます。
コードとコードの関係性、それを曲の調(キー)の中で、どのような効果になるかという説明のようなものです。
映画でいうと、主人公と登場人物の関係性はどういった関係?
そしてその関係がストーリーにどういった影響をもたらすのかといった感じです。
漫才でいうと、こうボケると、こうツッコミをする。
そのパターンが組み込まれて、ひとつの漫才が成立するといった感じです。
このカデンツが循環コードを作り、そして曲のコード進行の物語を作っていきます。
カデンツ(終止形)のパターン
調(キー)の中で軸となるスリーコードがあります。
カデンツは基本このスリーコード、トニック(主音)、ドミナント(属音)、サブドミナント(下属音)でパターンが作られます。
トニック=T ドミナント=D サブドミナント=S
カデンツのパターンをキー=「C」で紹介します。
<T – D – T> C – G – C
<T – S – T> C – F – C
<T – S – D – T> C – F – G – C
上記のパターンで曲を作らなければならないというわけではなくて、このパターンが入っていたら曲にポイントポイントをつけれるということです。
これは長い音楽の歴史上でよく使うパターンとして名前が付けられているものですが、もちろんこれ以外のどんなパターンでも音楽は作れます。
代理コードで当てはめる
上記のパターンに代理コードを当てはめると以下のようなパターンも作れます。
<T – D – T> Am – G – C
<T – S – T> C – Dm – C
<T – S – D – T> C – Dm – Em – Am
不完全カデンツ
転調をしてコード進行の流れの骨組みが変わった時、カデンツの役割が変わってきます。
これを「不完全カデンツ」といいます。
同じコード進行でも調(キー)が変わると意味が変わってきます。
映画でいうと、同じ役者同士でも、映画が変わると役割が変わってくるという感じでしょうか。
コントでいうと、最初はツッコミを入れていたことが、コント中に設定が変わってツッコミの意味が変わるアンジャッシュさんのコントのような感じでしょうか。
音楽には細かいルールがたくさんあります。
現代ではとてもたくさんの音楽を聴くことができ、みなさん自然とルールが体に染み込んでいると思います。
カデンツもそのひとつです。
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『カデンツ』をもっと詳しく知りたい方はこちら
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