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作詞のコツ〜プロが教える作詞テクニック〜

「作詞」というのは
「作曲」「編曲」「DTM」と違って
形にすることは誰にでもできます。
その中で少し手をくわえれば
耳に残る心に残る」ができてきます。

僕は長年メジャーでたくさんの
作詞を提供してきました。
そこで感じたこと、経験したことを
「note」に書いてみます。

第1章 「歌詞を一曲完成させるために」

note見出し歌詞を一曲完成させるために

01 歌詞が書けない

歌詞が書けない人共通点
「何から書いていいかがわからない」
「書こうとしても手が止まる」
という人が多いです。

そんな状態でなんとか書き終えても
結局まとまりがなく
何を伝えたいのかがわからないものができます。

そうならないための
ひとつの方法をお教えします。

02 テーマを決める

歌詞の本文を書く前に
「この曲はこれが言いたい」
というテーマを決めてから
書き始めることは大事です。

曖昧(あいまい)な感じにならないために
「見出しを作る」という感覚で
テーマを決めると効果的です。

「猫の可愛さは鳴き声にある」
「夕日を見ると子供の頃を思い出す」

など、日常なことでも構成を決めて膨らませれば
立派なまとまった歌詞ができあがります。

「空を飛んだら星に手が届きそう」

こんなぶっ飛んだ見出しでも
テーマが決まっていれば曲の中で
ストーリーはまとまります。

03 とにかく単語を書き出す

テーマが決まれば
そのテーマに関した単語や一文を
箇条書きで良いので
とにかく書けるだけ書き出し
「単語リスト」を作ります。

せっかくなので
「空を飛んだら星に手が届きそう」
を例にすると、

「羽」「風」「大地」「雲」「雨」「月」「太陽」「地球」「スピード」「ジャンプ」「眩しい」「鳥に挨拶」「空を駆け回る」

などなど、
書こうと思ったらたくさん出てきます。
少しネタがなくなってきたら
雑誌を見ながら書くなどすれば
関連したヒントの言葉が出てきます。
この時点でテーマに沿った歌詞
スタートしています。

04 構成(台本)を決める

言葉がそろったところで
構成(台本)を考えていきます。
言葉集めをしていると
背景がうっすら見えてきます。
それらを描きながら、まず
言いたいこと」を中心に考えます。

この段階では
細かい台本作りではなくて大丈夫です。

・ 言いたいところ
・ 言いたいことのきっかけ
・ 言いたいことの理由

また先ほどのテーマを例にすると

一番言いたいところ

「空を飛んだら星に手が届きそう」

言いたいことのきっかけ

「自分の居場所は
 みんなと違うところにある気がする」

「みんなと離れて
 あの星に行ってみたい」

言いたいことの理由

「空を飛んでみんなと離れれば
 自分の世界がきっと見つかる」

テーマを膨らませていくと
裏テーマなどが出てきます。

「星に手が届いた時、
 足先を見ると人々が輝いて見えた」

05 曲とテーマを合わせていく

大まかにテーマの分割ができたらここで初めて
メロディに言葉を合わせていきます。
その時、先ほどの
「単語リスト」を見ながら作ると
アイデアも出てテーマの統一性も取れるので
効率よく進めます。

メロディの構成にもよりますが
「Aメロ」「Bメロ」「Cメロ(サビ)」
に分けてブロックごとに合わせていきます。

「Aメロ」
 言いたいことのきっかけを膨らませます。

「Bメロ」
 言いたいことの理由を膨らませます。

「Cメロ」
 言いたいところを膨らませます。

ここで、やはりなので
メロディに合った言葉を選びながら
テーマを膨らまさなければいけません。
いろんな聴き手の耳に残る手法はありますが
これは経験で上手くなっていきます。

まずは一曲を通してしっかりとした
テーマで書き終えることが大切です。

何から書いていいかわからない時は
こういったルールできっかけを作り
出てきた言葉でさらに言葉を生んでいく。
これをくり返せば、手を止めることなく
楽しく歌詞が作れます。

<POINT>
テーマを膨らませる時は
視点をしっかり考えながら文章を作ります。
映画と違って、映像(えいぞう)は
聴き手頭の中にあります。
どれだけ映像が浮かぶ言葉を使っても
誰がどこに向かっていっているのかが
バラバラだと浮かんだ映像
主人公が出てきません。


第2章 「心を動かす言葉のテクニック」

note見出し心を動かす言葉のテクニック

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